転生前に、もう一度(脚本)
〇地球
女神さん「・・・転生案内所へようこそ!」
女神さん「私は案内の女神さんです!」
女神さん「貴方のお名前は?」
女神さん「・・・・・・うん!」
女神さん「とってもステキなお名前だね!」
女神さん「さて! 只今私の世界では──」
女神さん「絶賛! 転生者さんを募集中です!」
女神さん「今転生を決めた貴方には な、な、なんと!」
女神さん「各種チートスキル他、超豪華特典が ついちゃいま〜す!」
・・・
少しお話を
聞かせて頂いても?
女神さん「──もちろん!」
女神さん「なんでも聞いてくださいね」
そちらはどんな
世界なのでしょう?
女神さん「平和!」
女神さん「何と言ってもこれに尽きます!」
女神さん「かつて『勇者』が戦争を終わらせ──」
女神さん「今ではたくさんの種族が手を 取り合って暮らしています!」
そんな世界なら
長生きできそうですね
女神さん「人間族の寿命は約50年──」
女神さん「で・す・が!」
女神さん「今ならなんとその100倍!」
女神さん「えーい持ってけドロボー!」
女神さん「不老不死もつけちゃいまーす!」
・・・
どうして
そこまで私を転生
させたいのですか?
女神さん「は い っ ! ! !」
女神さん「それはですね〜」
女神さん「えっと・・・」
女神さん「・・・えっと・・・」
女神さん「──とにかく」
女神さん「来てほしいから、です! ! !」
・・・なるほど
それほど素晴らしい
世界なのですね
女神さん「ですっ!」
転生者「──ですが、すみません」
転生者「そちらの世界には、行けません」
転生者「・・・」
転生者「父が、母が、私を育て 妻と、子と──生き抜いた」
転生者「あの世界を、私は愛しているんです」
転生者「──もし、転生というものがあるのなら」
転生者「もう一度あの星に生まれたい・・・」
女神さん「・・・」
女神さん「──ふふっ」
女神さん「貴方なら、そう言うと思ってた」
転生者「・・・以前、どこかで?」
女神さん「ええ、ずっと、ずうっと」
女神さん「ずうっ・・・と昔の話です」
女神さん「わあ! ホントに呼べちゃった!」
女神さん「私の勇者さんだ!」
女神さん「さあ! 世界を救ってくださいな!」
転生者「勝手なこと言ってんじゃないよ!」
女神さん「・・・」
転生者「終わっちゃったな、冒険」
女神さん「・・・」
転生者「そんな顔すんなよ」
女神さん「だって・・・」
女神さん「元の世界に帰ったら、こっちでの記憶は」
転生者「全部消えちゃうんだっけ・・・」
女神さん「・・・」
転生者「でもさ!」
転生者「女神さん、ドジだから すぐまた世界が危機になるよ!」
女神さん「・・・な」
女神さん「なにそれ!」
転生者「その時は呼んでくれよな!」
転生者「絶対、助けに来るから」
転生者「もう『家族』だろ! 俺達!」
女神さん「・・・」
女神さん「うん!」
女神さん(あの後、私の世界に危機は訪れなかった)
女神さん(『家族想い』の誰かさんが、完膚無きまでに救ってくれたから・・・)
女神さん(もう)
女神さん「バカなんだから」
転生者「・・・おや」
女神さん「そろそろ転生の時間ですね」
女神さん「貴方の選択を尊重します」
転生者「・・・」
転生者「最期に──なんだか」
転生者「楽しい時間が過ごせました」
転生者「ありがとう、女神さん」
女神さん「・・・」
女神さん「たとえ世界が滅んでも」
女神さん「この思い出は無くさない」
女神さん「──さよなら、私の勇者さん」
今度もどうか
──よい旅を
あぁ~…タイトルと表紙でもしやと思いましたが、やっぱりあの二人だったんですね…!😭
思い返せば前作は僕にとって初めて読んだTapNovel作品だったので、なんだか感慨深いですね🥲
今回も切なさと温かさを感じられる作品で良きでした
1000字100tap以内と思えない充実した内容でした✨
この女神、なんだか見たことあるぞ、と思ったらまさかの続編! ワンシーンなのに永い時の流れを感じるところ、とっても良かったです^^
前日譚、未読ですけどワンシーンでも二人の関係性が伝わります
明るいトークのつかみに、切ないラスト…読み応え満足で素敵でした😊