〇生徒会室
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「これで許してください」
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「こ・・・これで良いですよね 部活として今すぐ認めろとはもう言いません」
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「ただ、私情を挟まずにちゃんと話し合ってから──」
芭登 卓真　ﾊﾞﾄｳ ﾀｸﾏ「・・・俺も入る」
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「──え？」
芭登 卓真　ﾊﾞﾄｳ ﾀｸﾏ「俺も入部する！　美容部に！ 入部届寄越せ！」
芭登 卓真　ﾊﾞﾄｳ ﾀｸﾏ「何で避ける・・・？」
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「あ、いえ 本能的に」
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ（また心が読めない──何を考えてるんだこの人は）
芭登 卓真　ﾊﾞﾄｳ ﾀｸﾏ「俺が入れば部が正式に認められるのは確実だぞ それにこの旧部室棟を使えるように上に掛け合ってやってもいい」
芭登 卓真　ﾊﾞﾄｳ ﾀｸﾏ「部室棟はいっぱいだから 旧部室棟を改装して新たに生徒たちに部活動を作成して欲しい と俺が申し出れば通るだろうな」
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「うぐ で、でも会長は生徒会が忙しいんじゃ」
芭登 卓真　ﾊﾞﾄｳ ﾀｸﾏ「何、俺は優秀だ 掛け持ちくらい余裕だ」
芭登 卓真　ﾊﾞﾄｳ ﾀｸﾏ（生徒会なんてほぼ何もしてねえし奈酉にやらせときゃいいだろ）
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ（おいこら）
大御堂 春羅　ﾀﾞｲﾐﾄﾞｳ ｼｭﾝﾗ「よろしくね！　会長さん！」
大御堂 春羅　ﾀﾞｲﾐﾄﾞｳ ｼｭﾝﾗ（ここが部室）
　　あ！　いつの間に！
芭登 卓真　ﾊﾞﾄｳ ﾀｸﾏ「ああ」
芭登 卓真　ﾊﾞﾄｳ ﾀｸﾏ（白杜が休んで、大御堂と二人きりという放課後も悪くない）
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ（このいかれ野郎）
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「それで、結局美容部って何するんです？」
大御堂 春羅　ﾀﾞｲﾐﾄﾞｳ ｼｭﾝﾗ「橋元くんみたいなモッサい男子生徒をキラキラお洒落男子に変身させてあげるんだよ」
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「どうしてそんなことがしたいんですか 俺としては大変迷惑なのですが」
大御堂 春羅　ﾀﾞｲﾐﾄﾞｳ ｼｭﾝﾗ（面白そうだから！）
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「だろうな」
大御堂 春羅　ﾀﾞｲﾐﾄﾞｳ ｼｭﾝﾗ「美容部に入部したい！ って思えるくらいのビフォアアフター写真を張り出せば入部希望者来てくれるかも！」
大御堂 春羅　ﾀﾞｲﾐﾄﾞｳ ｼｭﾝﾗ「ね！」
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「いや何が」
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「ね！」
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「何ですか」
芭登 卓真　ﾊﾞﾄｳ ﾀｸﾏ「そうだぞ コイツは俺のもんだ広告塔にするな」
芭登 卓真　ﾊﾞﾄｳ ﾀｸﾏ（コイツの顔は俺だけ知ってればいい）
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「先輩にも見られてますけどね」
芭登 卓真　ﾊﾞﾄｳ ﾀｸﾏ「あん？」
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「俺の顔は自分だけ知ってればいいって、思ってたでしょう？」
「・・・・・・!!」
大御堂 春羅　ﾀﾞｲﾐﾄﾞｳ ｼｭﾝﾗ「君・・・ 私だけじゃなく、いろんな人の心が読めちゃうの？」
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「はあ。何となく 大御堂先輩が言ってた通り、会長の腹黒さはありありと伝わって来ますから」
大御堂 春羅　ﾀﾞｲﾐﾄﾞｳ ｼｭﾝﾗ「え？　じゃあ なんで生徒会に入りたかったの？」
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「それは・・・」
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ（この学園を支配して、志染先生みたいな人だけにしたいから）
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ（とは言えない ・・・恥ずかしいし）
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ（脚色すれば）
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「少しでも楽しい学校にしたいから・・・かな」
大御堂 春羅　ﾀﾞｲﾐﾄﾞｳ ｼｭﾝﾗ（嘘をついてるようには見えない・・・いつもの癖がない）
　　いつもの癖ってなんだ!?
　　俺いつの間に嘘の癖とか見抜かれてたわけ
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「俺は目立たない学校生活を送るつもりなので ひっそりと役員になれればと」
大御堂 春羅　ﾀﾞｲﾐﾄﾞｳ ｼｭﾝﾗ「生徒会は目立つから無理なんじゃないかな」
芭登 卓真　ﾊﾞﾄｳ ﾀｸﾏ「仮だからまだ認知度は低いだろう ひっそりは間違ってない」
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「にしても実際にどういう部なのか知って貰うのはいいことですね ただ美容部って聞くと何するのか分かんないですから」
大御堂 春羅　ﾀﾞｲﾐﾄﾞｳ ｼｭﾝﾗ「ポスターは張り出してるよ？」
芭登 卓真　ﾊﾞﾄｳ ﾀｸﾏ「勝手なことするな」
白杜 陽介　ｼﾗﾄ ﾖｳｽｹ「ポスターってどんな？」