エピソード1(脚本)
〇洋館の廊下
ハロット侯爵家次女。月原南。
この世界では魔法を使うことが当たり前で、庶民でも使えてしまう、
ただハロット侯爵家の次女、月原南は昔からなぜか使えなかった。
魔法の呪文を唱えても先生を雇っても。それはできなかった。
もちろん自分の娘も魔法を使えると思った侯爵夫人は南をこの家の恥だといい。侯爵当主も同じことを言った。
彼女は次女でありながらも従者として暮らし。
時に夜会の招待状が届いても病気ということで参加を拒否しろと母に言われ夜会に参加することもなかった。
3日に二回ご飯が食べれるかどうかで、腐りかけているパンと牛乳を食べ。私の体は目立たないが痩せ細っていた。
私の部屋は館の一番奥にあり。誰も掃除をしに来ない。ただ友達のメイドが一緒の部屋にいてくれる。それだけが幸せだ
誰かがイラついているとサンドバッグ代わりに殴られたりする
魔法が使えないということはこの世界ではありえないようなことでもありつつも使えない人物は下に見られる。
それが当たり前だ、
ライ(父)「リーゼー!夜会への準備が整ったのかい?」
月原リーゼ「ええ、あなた。、、、、ローゼも終わった?」
月原ローゼ「はい!お母様!!あれ?妹は?」
月原リーゼ「もちろん連れて行くわけないでしょ?あんなバカ娘。あなたはあの子と違ってとっても良い子よー?」
〇地下の部屋
馬車に乗って出かけて行くのは私の血縁の家族だ、そしてあの二人には私以外の娘がもう一人いる。侯爵家長女、ローゼ
魔法の才能に長けていて音楽や茶道や礼儀や弓矢の腕が天才と言われるまでにある少女。
彼女の部屋はとても充実していて煌びやか、その部屋は私が魔法を使えないと分かるまで使っていた部屋だった。
ただ彼女は昔はパンや食事を分けてくれたり。自分の従者を親の反対を押し切って私の従者にしようとしたり妹思いの姉だった。
だが急に彼女はこの家に姿を現さなかった、訳が分からないまま普通にご飯がない生活をしていると
いつのまにか彼女がまた現れた。
だが食事などはくれなかったし何もしてくれなかった。
それがたとえ普通でも何か違うと思っていた。
そしてで私は唯一仲良くしてくれる、大親友のリリ一と言うこの家のメイドがあること教えてくれた。
それはあの姉が洗脳のようなものを施されているという。
従者に散々暴言をされたり叩かれたり。それを終えると両親が優しくしてくれてご飯を与えてくれる、、
その沼にどっぷりハマった彼女は私のいい思い出を忘れている、、という話であった
かわいそうだとは思ったが
私が何かできることはない。ただ親の部屋よりも彼女の部屋の掃除は隅々まで掃除をしている、少しでも恩返しがしたかったからだ
今日は王様主催の夜会らしくほぼ全ての貴族が集まるのだそう。
私は親たちが行ってから自分の部屋に戻って窓を眺めていた
月原南「私も行きたいな、、、」
リリー「じゃあ行ってみる?」
私の友達でありメイド長のリリーがそう話しかける
月原南「無理だよ、、、ドレスなんかひとつもないんだから、、、馬車もないし、、協力してくれる人だって少ない」
リリー「ほら!ひとつあるじゃないの?」
私がおばあちゃんに昔もらった形見のドレス。親や姉にバレないようにひっそりとベッドの下に忍ばせている。
月原南「でも汚しちゃったら、、、」
リリー「何言ってるの?行きたいんでしょ?行けばいいじゃないの」
リリー「きっと、あなたのおばあさまも、 あなたの幸せを願ってるわ!ご主人様達と違って優しい人だったんでしょう?」
月原南「うん、、、魔法が使えないって知っても態度も買えなかったし、、でも亡くなった、、もう味方はいないんだよ、、、」
リリー「私がいるでしょ?大船に乗ったつもりで私の作戦を実行しよう!」
月原南「、、、ありがとう、、!」
リリー「でも警備はどうにかなると思うわ。普通にあなたの家名を使えばいいし」
リリー「そんな簡単にあの当主にバレるとは思わないもの。」」
月原南「でも、、」
リリー「化粧品も私のがあるからよければ使って!あなたのお姉さまのお下がりになってしまうけど、」
リリー「おさがりとは言ったってまだまだ現役で使えるわ!」
彼女は私にドレスを着せて。しっかりとメイクを整えてくれた
月原南「でも問題はどうやってこっから出るか、よね、、、、」
リリー「門番には話を通したから大丈夫。みんな基本的にあの人たちを慕っているとかいうわけじゃないからー、、、、」
月原南「辛辣、、、しかも早い、、」
リリー「そのくらいがちょうどいいの!!とりあえず!!急いで行くわよ!!とりあえず走って!!」
〇王宮の広間
彼女は私の手を引っ張ってこの家の門まで連れて行ってくれた、頑張ってねと告げ、彼女はすぐに自分の部屋に入った。
私はもう出てからすぐさま走り出して王宮まで向かった
貴族のご令嬢はその家専門の人にドレスを頼む。
そしてその人たちはどこかへこの人はこういう身分ですというような印をドレスにつける
幸いなことに私のドレスはおばあさまが使っていたドレスのため。しっかりとその印がついている
そのおかげか身分はあまり問われずに王宮内部への侵入を果たした。
月原リーゼ「ねえ、、あの人どこの令嬢かしら、、?、、、、見たことはない人だけれど美人、、」
ライ(父)「ローゼ、私も見たことがないな、、、」
そんなことを言っている家族の会話を聞き流しながら。私はどうしようか頭を悩ませた。
王太子殿下「そこの名を知らない人、一緒に踊ってくれないか?」
月原南「はっ、、はい、、」
幸いなことに小さい時にダンスのマナーなどは学んでいたのですぐにしっかりとを取ることができた。
踊り終わると彼は言った
王太子殿下「もう一曲付き合ってもらえるかな?」
そう言われた時。私は''彼ら家族''が目に入った。
月原リーゼ「もうすぐ帰りましょうか?」
彼らが帰ってしまえば私がいなくなったこともばれてしまい。
ここにいたこともばれて何も食べさせてもらえない。
場合によっては捨てられてしまう。
私はそう思い、失礼いたしましたとご無礼を承知しながらも階段を素早く降りた。
〇地下の部屋
その拍子に靴を落としてしまい。それを拾おうと思ってももう時間は足りず。行きよりも速いスピードで家に着いた。
家に着いたときは3 km近くに私の家族がいたため私は急いで自分の部屋に駆け込み着替え。メイクを落とした
リリー「よくやったぁ!!!おめでとう!!」
月原南「ありがとう、、、ありがとう、、」
私は何とかその一夜の夜会を乗り切ったのだった、
〇ファンタジーの学園
あれから数日経ち私はいつもの生活に戻っていた。
ただしあの舞踏会の次の日。ある宣言が出された
「この靴と足のサイズがあう。黒髪の貴族のご令嬢と結婚をする。」
その宣言が出された日。貴族のご令嬢達は半分以上の人が魔法で髪の毛を黒くした。
でも足のサイズを変えることは容易くなく、なかなかその人物は見つからなかった。
王太子直属に様々な家を訪問したりもしたがなかなか見つからなかった。
〇屋敷の一室
あれから3年ほど経った。
前よりもある程度いい部屋になったし。まあ食事内容は変わらないが何とかしている。
月原南「ふぅ.....」
リリー「南!!!!知ってる!?」
月原南「どうしたの?」
リリー「南ってさ、数年前舞踏会行ったじゃん? 改めて探索をしてるんだって!!!! 王子があの人としか結婚しないってごねてるらしい」
月原南「曲がりくねった噂じゃないの?そんなわけないと思うよ」
リリー「そー?ここにあと10分後ぐらいに王子さま来るんだよー?」
月原南「へえ、でも私には関係ないことだわ」
リリー「本来は私が配給するんだけど、、、、やってみて!!!!これが私への誕生日プレゼントってことで!」
月原南「、、、、分かったわよ。でも配給するだけね?」
リリー「うんうん!服は私の一番上等なやつを貸してあげる!」
〇豪華なリビングダイニング
第一王子「黒髪で目の色が黒色の。 僕と同じぐらいの少女を探しているのですが、、、、、」
月原リーゼ「あの舞踏会にいた子ね、、、、、 ごめんなさい。知らないわ」
第一王子「そうですか、、、、」
黙々とその会話が届く中一人のメイドが部屋に入ってきた
月原南「失礼いたします」
彼女がそう言って部屋に入るとリーゼは目を見開き、
第一王子はニコッと微笑んだ
第一王子「君が、、、、、姫、、、、?」
月原南「姫、、?」
第一王子「僕と舞踏会で一緒に踊った、、、、、」
月原南「た、、、、多分そうです」
月原リーゼ「っ!!!!あんたなんか私の子じゃないわ!出てきなさい!」
そう言われて私はやっぱり言うべきじゃなかったと思い、この家を出る準備を始めようとドアの近くをまで歩いた
第一王子「捨てたなら拾ってもいいのかな、、?」
そう言っている王太子に母は首をかしげた
彼は私の目の前にひざまずいてこう告げた
第一王子「南嬢。僕と婚約をしてくれないか?」
月原南「・・・・・私はあなたのことはあまり存じ上げません。 あなたもそうでしょう」
月原南「ですからあなたを知って行ければお返事をさせていただきます」
母はこの様子を見て母は崩れ落ちて姉にぎゃくあたりしていた。
理不尽だなと思いつつもその後どうするかを考えていた
〇結婚式場の廊下
結婚式が上がった。彼と私の結婚式。
歴史書140ページから160ページ。
その中でリリーと言う現在七十歳の現役メイド長に取材をした記事とある小説の内容が入ってある。
その中での小説のエプローグをここに記そう
十四代目王妃殿下。この国に改革をもたらした人物。
3人の子供を産み。家族と楽しく暮らしたと言われる。
彼女は王太子から求婚され恋愛結婚を果たした王国での希なケース。
彼女は最後まで幸せだったという。
なぜかその子の親はその王太子妃殿下が求婚された日から表舞台から姿を消した。
12代目王宮メイド長。その彼女はリリーと言って14台目王妃殿下の昔からの大親友(腹心)であり専属のメイド、
彼女もまた好きな人を見つけ幸せに結婚をしたという。
十四代目国王殿下。彼は恋愛結婚を果たし。一人のメイドと貴族の家にすてられた少女を引き取り、
少女を自分の姫としてメイドの少女をその姫専属メイドと指名した。
国王は王太子に甘く、それが許されてしまったという。
だが彼らにとってはそれが幸福であった。
十四代目国王殿下の最期は十四代目、王妃と共にあったという、
最大の功労者はリリーですね。彼女がいなかったら何も始まらなかった。魔法が使えなくても腹心の友がいれば幸せになれるという素敵なシンデレラストーリーでした。
いくら綺麗なドレスにヘアメイクをしているからといって、自分の子供だと言うことに気付かないなんて、最低な親ですよね🤨
南さんが捻くれずに育って良かったと思いました。
リリーと支え合えたお陰なのかなあ😌✨
これからは王子と共に今まで辛い思いした分も幸せになって欲しいです!