斬刀怪獣ガマイラー

情無合成獣スフィアマザコンザウルス

チャプター9(脚本)

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〇古い倉庫の中
ショウマ「とにかく外に来てください!!大変なんです!!」

〇ボロい倉庫
金子ススム「・・・って言われたから来たけど、何が大変なんだ?」
ヒカル「・・・!!」
ヒカル「若!!アレを!!」
金子ススム「!!」
金子ススム「大型トレーラー!?」
ヒカル「見ろ!!まだ来るぞ!!」
金子ススム「1、2、3・・・もっといるぞ・・・!?」
川先「・・・ざっと20台ぐらいか」
リク「ついた!!ここが加納鉄鋼だな?」
川先「おお!!君はリク君じゃないか!!」
リク「お久しぶりです、川先先生!!」
金子ススム「リク・・・?」
金子ススム「まさか、あの”物理学の神童”!?」
ガイ「・・・志倉リク。たしか、わずか14歳でハーバード大学に進学した、物理学の天才」
ヒカル「で、日本に帰国するも研究者では食って行けず、今は大型トレーラー運転手、と」
ダイチ「・・・世知辛ぇ」
リク「今、あの怪獣を倒すための切り札を作ってるんだよね?だったら、僕達で役に立てると思ったんだ」
リク「ね、みんな!!」
金子ススム「みんな・・・?」
金子ススム「・・・!!」
金子ススム「じゃあこの20台の大型トレーラー全部!?」
金子ススム「これ・・・全員科学者なのか!?」
リク「ええ、みんな研究職じゃ食べていけないから大型トレーラー運転手になりました」
川先「・・・日本の罪だな」
金子ススム「だが・・・彼らなら原子炉を扱えるというワケだな」
リク「はい、各種資格も経験もバッチリです!!」
ヒカル「よし!!素材も技術者も揃った所ではじめますか!!」
ヒカル「名付けて”G焼失作戦”、開始!!」
ガイ「それは私のセリフだろう!?」
  かくして、自衛隊、宝満電力、加納鉄鋼の三位一体によるガマイラー殲滅作戦──
  ──通称『G焼失作戦』が始まった!!

〇古い倉庫の中
ダイチ「よーし!!このまま行けばノルマより早く仕上がるぞ!!なんなら余裕があるレベルだ」
ダイチ「防衛庁さんからお代もたんまり頂いてるから今月はボーナスも出るぞ!!それも全員分!!」
ダイチ「・・・・・・・・・」
ダイチ「みんないつも薄給でこき使ってごめんなあああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

〇実験ルーム
科学者「エネルギーパイプ接続、オールグリーン」
科学者「炉心稼働開始、出力安定」
科学者「データ収集開始」

〇兵器の倉庫
金子ススム「おお、これが・・・」
リク「まあ外装(ハードウェア)だけですがね。 原子炉と機動データを組み込んで完成です」
金子ススム「いやでも・・・すごいデカいですね。ガマイラーとタメ貼れるんじゃないですか?」
リク「それこそ怪獣にぶつけなきゃなりませんからね。じゃあ、僕調整の手伝いに行ってきますね」
金子ススム「・・・博士」
川先「何かね?」
金子ススム「・・・・・父さんは、この作戦が成功すれば宝満の汚名が返上できると言ってました」
金子ススム「同じようにダイチさんは加納鉄鋼の社員さん達にいい生活をさせてくれる、リクさんは科学者の地位が上がると・・・」
川先「・・・そうか」
金子ススム「・・・・・・そんな」
金子ススム「・・・そうなればいいのは分かります。俺も、そうなって欲しいと。でも・・・」
川先「・・・そう、上手くいくとはどうしても思えないと」
金子ススム「・・・はい、すいません」
川先「謝ることはない。私も内心そう思うよ」
金子ススム「博士・・・」
川先「現実は漫画じゃないんだ、世界を救ったからと言って人は人を簡単に許さないし、変わることもない」
川先「宝満に対してはマイナスがゼロに戻っただけで偉くともなんともない、で片付けられるだろうね」
川先「加納鉄鋼や科学者達についても、待遇をよくしたりせず”そのコストで出来るなら次からもそうするね”で終わりだろう」
川先「安くても高クオリティ、日本の町工場の底力!!なんて、大衆が喜びそうなキャッチをつけて、な」

〇国際会議場
総理大臣「文句を言うなら増税だ!!」
財務省「ザーイムッムッム!!」

〇兵器の倉庫
川先「あんな奴らが日本の脳と動脈を握っているなら余計にそうだ、ははは!!」
金子ススム「・・・・・・」
川先「・・・では、私も仕事に戻るとするよ」
金子ススム「仕事?あの・・・」
川先「こいつの熱線がガマイラーを焼き尽くす為にどれだけ照射すればいいかとかを計算せにゃならんのだよ」
川先「じゃあ、君も頑張りたまえよ」
金子ススム「・・・みんな、今を良くするために頑張っている」
金子ススム「それなのに、上から理不尽な力で抑え込められて、結局何も変わらない」
金子ススム「でも、それをどうにかする為には頑張るしかなくて、それも・・・」
金子ススム「・・・・・・」
金子ススム「・・・・・俺達、何のために頑張るんだ?」

〇海辺の街

〇荒廃したショッピングモールの中
自衛官「・・・定時連絡、ガマイラー現在も変化なし」
自衛官「変化あり次第連絡する、通信終わり」
自衛官「・・・かなり離れてるハズなのになんて寒さだな、寒波そのものじゃないか」
自衛官「雪こそ大人しくなったが、ヤツの周囲は北極並・・・そして寒さの範囲は広がりつつある」
自衛官「このままじゃ、本当に地球が支配されちまうかもな・・・」
自衛官「長官が進めている計画が上手くいってくれたら・・・」
???「その前に貴様らは黄泉に旅立つがいい」
自衛官「なッ!?誰だ・・・」
???「・・・・・・さて」
暴徒「始めるぞ」

〇超高層ビル
  ────現在、8月19日。
  決着の時は迫りつつあった────。

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