〇カラフルな宇宙空間
　　ここは、地球から
　　はるか遠く離れた宇宙空間──
父「読者の皆さん、こんにちは」
父「突然ですが、私、エイリアンです」
父「娘を男手一つで育てているパパです」
娘「そして、私は、その娘です」
父「皆さんを」
娘「私たち家族の 物語の世界へご案内します♪」

〇宇宙ステーション
父「皆さんには、こちらの宇宙船に 乗っていただきます♪」
娘「シートベルトは、締めましたか？」
父「テーマパークのアトラクションで よく言うセリフだな」
娘「ふふふ、一度、言ってみたかったの♡」
娘「それより、パパ、運転大丈夫？」
父「はっ、いかん、私ペーパードライバーだ」
父「なーんてな♪」
父「自動運転だから大丈夫♪」
父「それでは物語の世界を」
娘「どうぞ、お楽しみください♪」
「行ってらっしゃーい♪」
　　エイリアン家族の物語の
　　始まり、始まり〜♪

〇地球
父「私は、エイリアン」
父「地球を征服するために宇宙からやって来た」
父「ふふふ、地球人め、覚悟しておけ」

〇渋谷の雑踏
父「ふふふ、たくさんの地球人がいる」
父「この私の尖った爪で」
父「切り刻んでやるぅぅ！」
　　ドンッ
父「うわぁあー！」
父「痛ーい、爪折れたぁ！」
人間「おい、何ぶつかってきてんだよ」
人間「やんのか？ああん？」
父「えっ、あのっ、私は別に・・・その」
　　エイリアンは、ボコボコにされてしまった
人間「もう行こうぜ」
人間「この辺にしとこうか」
父「うー、地球って、怖いところ・・・」
「パパ！」
娘「パパ、大丈夫？」
娘「何か、さっき、殴られてなかった？」
父「いや、ちょっとプロレスごっこを していただけだよ」
　　父親は娘に
　　かっこ悪いところを見せたくないものである
娘「なんだー、安心した」
娘「ねえ、パパ、お腹空いたー」
父「そうだな、ご飯にしよう」

〇ファストフード店
「店員）いらっしゃいませー♪」
「店員）お持ち帰りでしょうか？」
「店員）店内でお召し上がりでしょうか？」
父「店内で♪」
「店員）ご注文は何になさりますか」
父「うーんと」
娘「てりやきバーガーと、海老カツバーガー、」
娘「フィッシュバーガー、チーズバーガー、」
娘「フライドポテト、チキンナゲットに パンケーキに、シェイクに、」
娘「アップルパイ・・・」
娘「あっ、忘れてた、あとサラダも♪」
娘「それぞれ100個ずつで♪」
父「えっ、100個ずつ!?」
「店員）お会計25万円ですね♪」
父「ちょっ、ええっ」
娘「パパは何、注文する？」
父「いや、私はやめておく・・・」
「店員）お支払いは？」
父「クレジットカード、二分割払いで・・・」

〇ファストフード店の席
父「持ってきたぞー」
娘「わーい」
娘「いただきまーす♡」
　　数秒後──
父「えー、もう全部食べたの？」
父「パパに、ちょっとポテト１、２本 分けて欲しかったぁ」

〇渋谷のスクランブル交差点
娘「ふー、おなかいっぱい」
娘「パパ、ありがとう♡」
父「いやいや、かわいい娘のためなら♡」
娘「ねえパパ、今日は、どこに泊まるの？」
父「全国旅行支援で予約したホテルだよ」
　　エイリアンも
　　お得に宿泊したいタイプである

〇ビジネスホテル
父「ふふふ、さっきのリベンジだ」
父「今度こそ、私の爪で」
父「切り刻んでやるぅぅ!!」

〇ホテルの受付
　　フロントには、誰もいなかった
父「受付、無人タイプかーい！」
　　お客様へ
　　
　　当ホテルは、新型コロナ対策の一環として
　　消毒や換気、受付の無人化（機械化）を
　　行っております
父「安心できるホテルではないか！」

〇ホテルの部屋
娘「わー、ホテルのお部屋もきれいだね」
父「本当だな」
父「さすが、レビュー★５のホテルだな」
父「って、こんな のんきにやっている場合では・・・」
父「なーい！」

〇黒
父「なんとしても、地球を征服しなくては」
父「そうだ、 私は上司の命令を受けてやって来たのだ」

〇オフィスのフロア
　　こちらは、惑星征服会社の営業課──
「上司）今月も惑星を１つも 手に入れてないじゃないか！」
「上司）営業成績、最下位だぞ」
父「す、すみません」
父「私の力不足で・・・」
「上司）次は、ここへ行け！」

〇地球
「上司）豊かな水と酸素があって 太陽から近く温度も安定・・・」
「上司）そして、人間をはじめ たくさんの生き物が住んでいる惑星・・・」
父「地球ですね！」
「上司）お前に軍資金として 　　　100万円を渡そう」
父「ありがとうございます！」
「上司）このお金で何としても 　　　地球を征服するのだ！」
父「はっ、承知しました」

〇ホテルの部屋
父「という流れで、地球にやって来たのだ」
娘「・・・・・・」
父「って、寝てる？」

〇ホテルの部屋
父「おやすみ、愛する娘よ」
娘「Z Z Z 〜」
父「よし、私だけで作戦を立てよう」

〇黒
父「えーっと、今日一日の活動を振り返ろう」

〇渋谷の雑踏
父「東京の渋谷で地球人を切り刻もうとしたが」
父「爪が折れてしまったよな・・・」

〇ファストフード店
父「そして、腹ごしらえでバーガー店へ」
父「はっ、いかぬ、お金が」
　　軍資金100万円ー25万円
父「残り75万円」

〇ビジネスホテル
父「そして、ホテルだ」
父「無人受付は驚いたが」
父「全国旅行支援で 安くお得に宿泊できたよな♪」
　　エイリアン２名　素泊まり4000円
　　残金74万6000円

〇黒
　　エイリアン父は、深く頭を抱え込んだ
父「ふーむ、食費は娘の成長に欠かせないとして」
父「問題は、私の弱さだ！」
　　征服者として致命的な問題である──
父「何かできる対策は・・・」
父「って、困ったときは、あれしかないな！」

〇インターネットカフェ
父「困ったときは、Goo●le先生！」
父「会社の携帯、ガラケーだから」
父「ネット検索できなくて、不便なんだよなぁ」
父「というわけで、ネットカフェに来ました」
父「えーっと、パソコンを立ち上げてーっと」
父「地球　征服　方法っと」
父「うそっ、みんな意外と検索してるじゃん！」
父「ふむふむ、平和的なら、「話し合い」か」
父「そういえば、日本の首相は、誰だっけ？」
父「検索、検索〜♪」
父「オッケー、岸●さんか！」
父「岸ちゃんね♪」

〇荒廃した国会議事堂の広間
父「ふふふ、待っていたぞ、岸ちゃん♪」
岸ちゃん「お、お前は!?」
父「地球を征服しに来たエイリアンだよ♪」
父「今すぐ各国の首脳を集めるんだ！」
父「地球を、わがエイリアン族によこすんだ！」
父「ハーハッハッハ」
父「・・・」

〇黒
父「・・・なんて、無理〜」
父「私、人見知りだしぃ〜」
父「いきなり、首相と話すなんて緊張するぅ〜」

〇インターネットカフェ
父「「話し合い」は無理だな」
父「強硬手段の方法でいこう」
父「となると、やっぱり「武器」だよな」
父「私の爪だと弱いからな」
父「「武器」をどこで手に入れるかだが・・・」
父「そんなときは、あれだ！」

〇インターネットカフェ
父「ネットショッピングだよな♪」
父「えーっと、武器　地球征服で検索っと♪」
　　※よい子は、まねをしないでね
父「うわっ、結構たくさんあるじゃん!!」
　　商品名「初心者でも安心！最強機関銃」
父「この銃、めっちゃいいじゃん」
父「なんか、かっこよくない？」
父「えーっと、レビューは・・・どれどれ」
　　名無しさん）レビュー★★★★★
　　初めて買いましたが
　　いいですね。撃ちやすいです。
　　スナイパーみき）レビュー★★★★★
　　これで、気になる好きな人のハートを
　　撃ち抜きました♡ 超おすすめです！
父「レビュー★５じゃん♪」
父「最高じゃん♪」
父「値段は・・・」
　　今なら、なんとお値段、200万円!!
　　（送料無料）
父「えっ、高っ！」
父「桁数、間違えてない？」
　　エイリアンの残金を思い出してほしい
　　残金74万6000円
父「全然、お金足りないじゃん」
父「もういいや、とりあえずお店を出よう」
「店員）ご利用ありがとうございました！」
　　ネットカフェ利用料金　３時間600円
　　（フリードリンク付き）
　　残金74万5400円
　　果たして、エイリアン父は
　　無事、銃を手に入れることができるのか？

〇ホテルの部屋
娘「ふ〜、よく寝た」
娘「パパ、おはよう」
父「おはよ」
娘「ねえ、パパ、じゃーん♪」
娘「パパ、昨日何も食べてなかったでしょ」
娘「食べて、食べて♪」
父「おお、なんと優しい娘！」
　　朝食のルームサービス　3000円
　　残金74万2400円

〇コンビニの店内
娘「ねえ、パパ、チョコレート買ってえ」
父「まあ、チョコだけなら・・・」
父「地味に商品一つ一つが値上がりしてるなぁ」
父「恐るべし、物価高！」
娘「えーっと、これをかける100個♪」
「店員）お会計、12万円になります♪」
　　残金62万2400円

〇病院の待合室
　　次の日の朝──
　　エイリアンたちは、病院にいた
娘「うわーん、歯が痛い〜」
父「だから、寝る前には ちゃんと歯磨きしなさいって言っただろ？」
「スタッフ）健康保険証は、お持ちですか？」
父「あっ、宇宙に忘れてきました」
「スタッフ）では、とりあえず 自費診療になりますね」
　　虫歯の治療費　セラミック歯10本、50万円
　　残金12万2400円

〇総合病院
娘「パパ、ごめんなさい」
娘「私のせいで、お金が・・・」
父「まあ、気にするな、何とかなるさ」
父「お前が元気で笑ってくれてたら」
父「親として、それ以上の幸せはないさ」
娘「うー、パパ」
父「これから、ちゃんと歯磨きするんだぞ♪」

〇黒
　　次話、
　　「エイリアン父、地球でバイトをする」
「お楽しみに〜♪」