アングラ☆リーガル

杜若ゆうき

エピソード5(脚本)

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杜若ゆうき

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〇稽古場
ハッピィ山田「それでは、今から二人のダンスのおレッスンを始めます~」
ハッピィ山田「じゃあ、まず私が踊るから見てて☆」
  ハッピィ山田が軽快に踊り始める。
  小汗をかいて満足気な表情の山田に、紫苑は圧倒される。
  一方の菜々美は、既に踊りが頭に入ったかのように、山田の振り付けを真似している。
ハッピィ山田「あら、菜々美もう覚えたの?」
大野菜々美「・・・まぁ、だいたいは」
ハッピィ山田「あら! 流石ね!」
ハッピィ山田「まぁ、単純な動きばかりだから次いきましょうか」
松山紫苑「えッ? 全然覚えられて無いです!」
大野菜々美「慣れだよ、慣れ」
大野菜々美「菜々美は、物心ついた頃から踊ってるから、繰り返しやろう」
ハッピィ山田「基本はユニゾンだから、菜々美が覚えてれば見て踊れるし安心ね」
ハッピィ山田「じゃあ、最初から・・・」
  山田にならって紫苑も踊るが、なかなか上手く踊ることができない。
松山紫苑「えと? んん?」
大野菜々美「だから~こうだよ! 5、6、7、8」
松山紫苑「ん? こうですか?」
大野菜々美「いたっ!」
松山紫苑「あ、ゴメンなさい!」
大野菜々美「いいよ、続けて。5、6、7、8」
大野菜々美「きゃっ!」
松山紫苑「わ、ゴメンなさい!」
大野菜々美「いいよ、続けて。5、6、7、8!」
大野菜々美「はい、みーぎ、ハイ、左、みーぎ、みーぎ」
松山紫苑「みーぎ、左・・・あッ、わあッ!!」
ハッピィ山田「キャッ❤」
松山紫苑「あッ、わわッ! ご、ごめんなさい!」
大野菜々美「・・・・・・」
松山紫苑「ごめんなさいってば!」
大野菜々美「普通そこ掴むかなぁ・・・」
ハッピィ山田「大丈夫よ、菜々美、私は女!」
大野菜々美「あのさぁ・・・何でそんなにドン臭いの?」
松山紫苑「う・・・ごめんなさい。 私こういうの、慣れて無いので」
大野菜々美「向いてないんじゃない?」
ハッピィ山田「そ、そんなこと無いわよ? ほら、練習すればきっと」
松山紫苑「やはり向いてないんでしょうか・・・運動も苦手ですし」
大野菜々美「・・・じゃあさ、やめれば?」
松山紫苑「エッ?」
大野菜々美「正直、迷惑してんの。 迷ってるくらいならとっととやめて」
松山紫苑「そんな・・・貴女がどうしても組みたいって言ってくれたから入ったのに」
大野菜々美「言ったっけ・・・? じゃあ撤回する」
ハッピィ山田「菜々美!?」
大野菜々美「だって、ここに居る子達はアイドルがやりたくて来てんの」
大野菜々美「なに? ちょっと出来なかったからってやめるって・・・バカ?」
大野菜々美「ちょっとは練習すれば!?」
松山紫苑「・・・・・・」
大野菜々美「何で黙ってるの?」
松山紫苑「じゃあ・・・やめます」
松山紫苑「こんな風に言われるくらいなら・・・」
大野菜々美「これくらいで? そんなにすぐやめて」
大野菜々美「一度やりますって言ったら、アンタ責任感とかないわけ?」
松山紫苑「こんなに大変とは、思ってなかったというか・・・」
松山紫苑「大きな錯誤があったので、これは無効な契約です!」
大野菜々美「サクゴ? なにそれ。 ていうか、その口調どうにかならないの?」
松山紫苑「何がですか?」
大野菜々美「その敬語。わざと距離を置かれてるみたい」
大野菜々美「菜々美のこと、バカにしてる?」

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