異世界転生に憧れているみたいだが異世界転生はするもんじゃ無い

ネルネル

転生なんてとんでもねぇ!(脚本)

異世界転生に憧れているみたいだが異世界転生はするもんじゃ無い

ネルネル

今すぐ読む

異世界転生に憧れているみたいだが異世界転生はするもんじゃ無い
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇男の子の一人部屋
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「よし! 異世界転生プランValue31.7出来たぞ!」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「・・・・・・いや、待てよ。やはりこれだと、転生後すぐが不安か・・・・・・」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「う~ん、どうしたものか・・・・・・」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「よう、調子はどうだ?」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「・・・・・・あ、お巡りさん、隣の家から変質者が窓を開けて入って来ました」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「だーれが変質者だ!いつものことだろうが?!」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「冗談だよ」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「だけど、いつも言ってるけど窓から入っていいのは、お隣に住む幼馴染み1歳年下可愛い妹属性持ちだけだ!」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「いつものことだが何だその設定はよぉ~」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「大事な事だからな。本当にあんたは異世界から転生してきたのか不思議だよ」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「それについては証拠見せてやってるだろ。お前だって信じてたじゃないか」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「まぁそうだけどね。で、これなんだけど今度こそいいと思う」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「どれどれ・・・・・・全て却下!!」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「何でだ?! 今度こそイケるはず! 1部あれかなっとは思ったけどさ!」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「何度も言ってるが転生はそんなにどころか全く甘くない!」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「貴族の御曹司に生まれるとか、特殊な力を持って生まれるとか色々あるけど、そんなの無いからな!」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「いや、分かんないでしょ?! 鍛えただけ強くなる力や、不思議な力を持ってるなど色々あるかもしれないでしょ?」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「たまたまおじさんが無かっただけかも知れないし」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「例えば1人で火災現場から100人助け出すとか、テロにあったデパートからテロリスト全員倒して人質全員救出したりしたか?」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「そんなこと出来る訳ないよ。それ位しないと駄目なの?」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「それぐらい徳って言っていいか判らないが、徳積まないと駄目だろ。それでも分からねぇがな」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「普通、トラックに轢かれそうな子供の変わりに跳ねられるじゃないの?」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「そんなに甘くはねぇな。例えば今が辛いからって、来世で・・・・・・転生して生まれ変わったったてどうなるか分からねぇよ」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「記憶を持って生まれ変われば記憶を使ってチート出来るとか・・・・・・」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「普通、前世の記憶を持って生まれないだろ。お前は覚えているのか?」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「そんなの覚えてないよ。でも、転生したら覚えてるものじゃない?」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「そんな都合よく覚えたりしないだろ。仮に覚えていても今より全てが発展した世界で記憶の中身が全く通用しないだろう」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「それか、逆の世界に転生した場合でも知識を活かせる技術が出来ないかも知れないし、同じレベルの世界ならほぼ変わらねぇだろ」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「そこまで、否定するかな」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「否定ではないけどな。小説などにあるような話は中々ないものさ。転生はそんなに甘くも優しくもない。即ち・・・・・・」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「“転生なんてとんでもねぇ!!” だな」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「と、とんでもねぇ?」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「ああ。何度も、言うが変な夢や希望を持たないこった」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「何だかんだで日本の平和が良いと思う。特典のチートとかがあれば、戦争している世界に転生しても問題ないが」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「何もなければ、地獄だぞ。それこそ、才能すらもなければとんでもねぇことになる」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「まっ、俺みたいな奴がいるから全く転生は無いと、言い切れないがプランを考えるならもっと最悪な状態も考えてた方がいいぞ」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「分かりました。ありがとうございます」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「おうよ。もうこんな時間だな。じゃ、俺は帰るぜ」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「今日も、ありがとう。また、明日ねって窓から帰るんだ。たまには、玄関から帰ったらいいのにさ」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「窓から来た人間が玄関から帰ったらおかしいだろうが、じゃあな」
高原 成就(タカハラ ナリユキ)「それもそうか、また明日ね」

〇通学路
隣のおじさん(異世界転生済み?)「また、明日・・・・・・か」
隣のおじさん(異世界転生済み?)「まっ、せいぜい頑張れよ“かつての俺”」
  そう言って自身の家に入ったおじさん。だが、それ以降その家の電気がつくことは2度となかった

コメント

  • 異世界転生……、ご都合主義的な設定を「隣のおじさん」が否定するお話かと思いきや、、、まさかのラストに驚きです!この設定も広義では『家族』かもですね

  • 隣のおじさんの言うことは全部正論だけど夢も希望もないよと思っていたら、最後にすごいオチがあり、納得です。結局平和な日本に生まれて「転生したいな~」なんて呟いてる平凡な人生が一番幸せということでしょうか。

  • 最初の主人公と隣のおじさんの会話の掛け合いが楽しかったです🤣
    仲が良いんだろうなあと思いました😁
    隣のおじさんの最後の言葉、とても意味深ですね。
    昔のおじさんだったからこそ、相性ピッタリの掛け合いをしていたのかなあ🤔

成分キーワード

ページTOPへ