〇綺麗なリビング
　　・・・その夜、ポメラニアンの梅沢は眠れなかった。
　　
　　眠りたいのに、アレ、アレがいるから。
ベア「・・・まだ、起きてるの？　キミ」
梅沢「ふー、ふー、」
梅沢「キミ、いったい何なんだよ！　俺、安心して眠れないよ!!」
ベア「僕かい？」
ベア「僕はいたいけな、ただのトイプードルだよ？」
梅沢「嘘だ！」
梅沢「だって、だって『ゴリラ』だろ？　オマエ!!」
ベア「・・・・・・・・・」
ベア「・・・」
梅沢「寝るな!!　いや寝ろ!!　永眠しろ!!」
ベア「・・・深く考えすぎなんだよ。梅ちゃんは」
梅沢「梅ちゃん言うな!! な、なんか、だんだんどうでも良くなってきたぞ！」
ベア「・・・寝なよ、梅ちゃん。明日も早いよ」
梅沢「オマエなんかに言われたくないよ！」
ベア「・・・食べる？」
梅沢「要らないよ!!」
ベア「そか、 ・・・おやすみ。梅ちゃん」
　　・・・・・・・・・
梅沢「オマエ、いい奴だな。 おやすみ。だけど、兎に角近寄るなよ!! 俺の心は許しても体は許してないからな!!」

〇シックな玄関
　　いつの間にか朝になっていた。
　　
　　その頃の梅沢は、
梅沢「あまり、眠れなかった」
梅沢「おっちゃん、ごめん！ 気を遣ってくれたゴリラもごめん！」
宝田「ふぁぁ〜、よく寝た。 梅沢くん、こんなところに居たの？」
梅沢「うん、できてない犬でごめん！」
宝田「・・・よくわからないけど、今度はリビングで寝なよ。わかった？」
梅沢「うん！　宝田家の犬として、俺、頑張る！」
宝田「・・・そか、 じゃあ食事にしよ？」

〇綺麗なリビング
宝田「それじゃあ食事！ ベアちゃん！　梅沢くん！」
ベア「うん！」
梅沢「う、うん！」
「いただきまーす♪」
宝田「今日の朝食はベアちゃんが作ってくれたんだよ！」
ベア「僕、頑張ったベア！」
　　・・・・・・・・・
梅沢「・・・オマエいろいろ出来過ぎだろ！　オマエいったい何なんだよ！」