斬刀怪獣ガマイラー

情無合成獣スフィアマザコンザウルス

チャプター1(脚本)

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〇宇宙空間

〇地球

〇山並み
  ────7月15日・日本。九州某所。
  宝満電力原子力発電所。
  第2配水池管理施設(稼働前)。

〇事務所
金子ススム「だから何度も言ってるだろ父さん!!想定した納期通りにやるのは無理だ!!」
  金子ススム。19歳。冷却水排水施設の責任者を任されている。
  宝満電力社長・金子速大の息子でもある。
金子ススム「知っての通り今台風が九州に上陸してる!!嫌でも納期は伸ばすべきだ!!」
金子ススム「それとも父さんは、作業員に台風の中で働けって言いたいのか!?」
ヒカル「おお、”若様”まーたやってんなあ 今度はどうしたんだ?」
ショウマ「施設可動までの納期を伸ばすよう、親父さんに掛け合ってるんだって」
ヒカル「俺達のために・・・ぐすっ、泣かせるねぇ」
金子ススム「とにかく、作業再会は台風の通過を待ってからにしてくれ、どうしてもやるならその分作業員の給料は上乗せだから」
金子ススム「じゃあ切るよ!!」
ヒカル「若、どうでした?」
金子ススム「納期は伸ばせない、だとさ」
金子ススム「せめて給料は上乗せしろとは言ったが・・・」
ヒカル「・・・・・・期待は薄いと」
金子ススム「・・・ごめん、皆」
ショウマ「いえいえ!!増給をかけあってくれただけでも嬉しいですよ」
ヒカル「最初は社長のボンボンなんてと思ってましたが、ちゃーんと我々の事を気にかけてくれている」
ヒカル「そんなあんたなら、俺は台風の中でも働けるぜ」
金子ススム「信頼してくれるのは嬉しいが・・・冗談でも台風の中に出ていくのはやめてくれ」

〇湖のある公園
金子ススム(原発を正常に可動させるには、冷却水が必要不可欠だ)
金子ススム(だから、水源がすぐ近くにある海に面した場所に建てるのが普通。だが・・・)

〇国際会議場
総理大臣「賛成多数により、海面付近に設置された原子力発電所一基に対し、発生した利益の半分を税金として徴収する事とする」
議員「バカな!?あなた方は電力会社を潰すつもりか!? ただでさえ日本は電力が足りないというのに・・・!!」
議員「黙れ!!貴様ぁ!!福島の被災者の気持ちを考えろ!!」

〇事務所
金子ススム「被災者がどーのこーのって、もう三十年以上前だぞ・・・!?」
金子ススム「それを振りかざしてあんな規制をやらかして・・・!!そのせいで、わざわざこんな山奥に原発が建つ事になるんだ!!」
金子ススム「わざわざ冷却水用のため池や浄化施設!!専用の廃棄用の施設まで作る手間と金をかけて・・・!!」
ヒカル「けれども現状、原発は必要ですからね。メガソーラーや火力では限界がありますし・・・」
ヒカル「また大寒波が来ないウチに、早いとこ電力を確保しないとなりません」
ショウマ「・・・今でも思い出しますよ」
ショウマ「高騰した電気代を払えなかった祖母が、実家で凍死してた様を・・・」
金子ススム「・・・・・・」

〇湖のある公園
ショウマ「・・・ん?」

〇事務所
ヒカル「どうした?ショウマ」
ショウマ「いや、なんか窓の外で光ったような・・・」
ヒカル「外は嵐だぜ?何が光るってんだよ」
ショウマ「確認とか行かなくていいんですか?」
ヒカル「嵐の中をか?」
金子ススム「それは責任者として俺が許さない」
ヒカル「との事だ。どの道俺達にできる事は何もない」
ヒカル「今やってる書類まとめたら、晩飯食ってシャワー浴びてとっとと寝るぞ」

〇湖のある公園

〇事務所
ヒカル「な、なんだ今のは!?」
ショウマ「た、ため池の・・・」
ショウマ「冷却水排水用の貯水池に、なにかが・・・」
金子ススム「落ちた・・・!?」

〇湖のある公園
  ・・・空より現れた”何か”
  それが、日本全土を恐怖に陥れる恐るべき”敵”だとは、まだ誰も知らない・・・

次のエピソード:チャプター2

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