レノアとの出会い(脚本)
〇ビルの裏
レヴィン「やっと終わったな。この金でとりあえず今月は十分だろ」
ロヴィン「ああ」
レヴィンはお金が入った小袋を軽く上に投げながら、満足した表情を浮かべた。
ロヴィン「なぁ兄ちゃん、噂の店ってのはこんな暗い場所にあるのか?」
レヴィン「そうだ。隠れ名店らしいぞ。今日はパーっと行こうぜ」
ロヴィン「よっしゃ!頑張った甲斐があったな」
レヴィンの双子の弟であるロヴィンはガッツポーズをした。
ロヴィン「今日は特に大変だったな・・・・・・。アイツ力は強いし俺たちを殴りまくるし。兄ちゃんがいなかったら死んでた」
レヴィン「どうも。たしかにアイツは過去一問題児だったかもな。危うく俺だって・・・・・・ん?」
ロヴィン「どうした?」
レヴィン「前見ろ」
ロヴィン「ん〜、女性が座り込んでいるな。もしかして新たな事件か?」
そこにはオレンジ色の髪をした女性が座り込んでいた。
ロヴィン「おーい、そこのお姉さん?生きてる?」
レノア「あ・・・」
すると女性はすぐに下を向いてしまった。
〇ビルの裏
ロヴィン「大丈夫?やせ細ってるじゃん」
ロヴィンが女性に近づき、手を取ると女性は震え出した。
ロヴィン「どうしたの?寒いの?お兄さんが温めてあげるよ」
レヴィン「おい」
ロヴィン「兄ちゃん、どした?」
ロヴィンはキョトンとしている。
レヴィン「いや・・・なんでもない。相変わらずキャラ変わりすぎだろお前」
するとその女性はあまりの恐怖にさらに震えてしまった。
ロヴィン「お姉さん、寒いなら言いな?俺のコート貸すからさ。・・・・・・それでも寒い?」
レノア「え・・・?」
レヴィン「お前、困らせるようなことはするな」
馴れ馴れしすぎるロヴィンの対応に、レヴィンは注意するがやめる気配はなかった。
ロヴィン「兄ちゃん、お姉さんを助けなければいけないだろ。震えてるんだぞ」
レヴィン「いや、それはお前のせい・・・・・・ゴホン、分かった。お前なりに助けてやれ」
ロヴィン「ああ。・・・・・・お姉さん、何があったのか教えてくれる?」
レノア「・・・」
ロヴィン「話聞くよ」
黙り込む女性を励ますように、ロヴィンは女性の肩に手を置いた。
ロヴィン「いつでも貴女の味方だから。何があったの?俺たちにできることがあればいいんだけど」
レノア「そ、その・・・」
ロヴィン達はその女性をしっかり見守っている
レノア「わ、私、ひとりぼっちなんです。家族も友達も・・・・・・いません。みんなから、その、嫌われてるんです」
すると女性はいきなりロヴィンを向いて必至に喋りだした。
レノア「助けてください!私に・・・・・・水でもなんでもいいから・・・・・・下さい!!」
女性は勇気を出して言ったせいか、涙が止まらくなった。
レノア「こんなおねだりしてごめんなさい」
すると時は再び下を向いてしまった。
ロヴィン「お姉さんは謝る必要なんてない。俺たちちょうど飯食いに行くとこだったんだ。一緒に行こうよ。お金は要らないからさ」
レノア「え・・・・・・いいんですか?お金、大丈夫なんですか?」
レヴィン「ああ。さっきかなり稼いで来たからな」
女性が困惑していると、レヴィンはお金の入った小袋を女性に見せつけた。
レノア「・・・・・・お言葉に甘えさせていただきます」
ロヴィン「ああ。沢山食べていいよ、な?兄ちゃん!」
レヴィン「勿論だ」
ロヴィンとレヴィンは双子なんですね。双子なのにキャラクターが違うという設定は面白くなりそうな予感。二人の前に突然現れたレノアが「魅惑の妹」になっていくんだ。楽しみです。
続きが気になる物語だなあと思いました!
一体レノアさんの身に何があったのか何であの場所に座り込んでいたのか、これから明らかになっていくのか楽しみです😊
とりあえずこの兄弟と出会えたおかげで飲食は出来そうなので良かったです。