エピソード23(脚本)
〇黒
久保田光「・・・・・・」
〇ファンシーな部屋
赤地正男「ああ、おはよう」
赤地正男「このペンのスイッチは、これかい?」
久保田光「!!」
灰島櫻「ん、ん・・・」
久保田光「んー、ん、んー!!」
光は床に何度も頭をぶつけて暴れる。
赤地正男「こらこら、そんなことしてたら頭バカになっちゃうよ」
赤地正男「まあ、もう十分バカか」
光の口のガムテープをはがす赤地。
久保田光「お前、殺してやる」
赤地正男「あんまり勇敢ぶるなよ、この間はみじめに泣いてたくせに」
久保田光「うるさい!」
灰島櫻「ん、ん・・・」
久保田光「なんで、櫻さんを」
赤地正男「なんで? ふふふ」
そう言って、赤地は顔の被り物を脱ぐ。
赤地正男「言っただろ、全部奪うって」
赤地正男「好きなんだろ? 初めて知りたいと思ったんだろ?」
久保田光「! それ・・・」
赤地正男「自分だけが盗聴できると思うなよ」
〇一戸建て
電柱の陰に隠れている赤地。
その手には盗聴器が握られている。
初めてだったんです。
こんなに誰かのこと知りたいと思ったのは
赤地正男「ふふふ、若いなぁ」
〇ファンシーな部屋
久保田光「あ、あ、あ・・・」
赤地正男「自分の仕掛けた盗聴器で、自分以外の人間が盗聴してるなんて、考えもしなかったか?」
ゆっくりと光に顔を近づける赤地。
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