夢の始まり(脚本)
〇学校の校舎
二階堂 碧(はぁ・・・本当につまらない)
二階堂 碧(最近ずっと同じことを考えている気がする)
二階堂 碧(つまらない・・・と なにかが起きてくれたら嬉しいもんなんだがな・・・)
二階堂 碧(まぁ・・・今日は帰って寝ることにしよう)
〇黒
(僕こと二階堂碧は天才だ。何を言ってるんだと思うかもしれないが、なにをやっても簡単に出来てしまう)
(だがそんな僕にも弱点がある。それが、)
(妹だ)
「何をしに来たんだ」
愛「えへへ~ お兄ちゃんにお休みって言いに来たの!!」
「そうか・・・」
愛「お兄ちゃん?今日ちょっと冷たくない?」
「そんなことないと思うが・・・」
愛「そんなことあるもん!!」
愛「というか!なんでもう寝ようとしてるの? 今日は私と遊ぶって約束したじゃん!!」
愛「とりあえず電気つけるよ?」
〇一人部屋
(さっきまで忘れてお休みって言いに来てただろという言葉は胸に閉まっておくことにする)
愛「で!何して遊ぶ??」
「決めてないんかい」
(今日は寝れそうにないな・・・ でも可愛い妹のためだ!!)
(などと心中で呟いていると・・・)
愛「お兄ちゃん・・・なんだか・・・眠く・・・」
〇幻想空間
愛「どこ!?ここ・・・」
(んん・・・?)
愛「お兄ちゃん?ここどこなの、?」
(そんな妹の声で目を覚ます)
(本当にここはどこだ?だが焦っても仕方ない。俺はさっきまでなにをしていた?考えろ・・・)
「あ・・・」
「急に眠くなって・・・それで・・・」
愛「どうしよう?」
エリ「こんにちは」
「うお!?」
(急に視界に現れた女・・・ここはどうなってるんだ??)
エリ「夢の世界へようこそ。私の名前はエリ・ホワイト気軽にエリと呼んでください」
愛「なに!?貴方・・・それに夢の世界って・・・」
(急に色々なことがおこりすぎて混乱している愛を横目に僕は)
「ここはどう言う世界なんだ?」
(と質問を繰り出していた)
エリ「さっきも言ったけど、ここは夢の世界。貴方はここへ招待されたの」
「招待って・・・なんで僕たちなんだ・・・」
エリ「それは私にも分からないわ」
「そう・・・か」
エリ「ずっとこんな所にいるのもなんだし・・・ 少し場所を変えましょうか・・・」
(するとパチンと指を鳴らすエリ)
〇一人部屋
(するとさっきまでの部屋が消え・・・)
「僕の部屋?」
エリ「えぇ・・・ここの方が話しやすいかと思って」
エリ「でもここは本当のあなたの部屋ではないわ」
「ここも夢の世界・・・ってことか」
エリ「えぇ。理解が早くて助かるわ」
愛「まってよ!話についていけないんだけど・・・」
(そんな愛の叫びはスルーされ・・・)
エリ「あなた達はこれからこの世界で生活してもらうわ。でもそれは寝ている間だけ」
エリ「あなた達は現実世界と夢の世界2つの世界で生きることになるわ」
エリ「ただ夢と言っても現実とほとんど変わらない。ただひとつ違うのは・・・一人一つ能力を持っていることくらいね」
「大分違うんだが???」
エリ「まぁ気にしないで!」
愛「えと・・・どんな能力があるの?」
エリ「小さい能力だと・・・ものを浮かせたりとか・・・強力なものは人を簡単殺したりもできるわ」
(今しれっと物騒なことが聞こえた気がするが気にしないでおこう)
エリ「とまぁ!そんな感じで、夢の世界の学園へ案内させて貰うわね」
(展開が急だなあ・・・とそんなことを考えていると・・・またエリがパチンと指を鳴らした)
〇華やかな寮
エリ「ここが学園よ」
エリ「あなた達はこれからここで生活をすることになるわ」
エリ「それじゃあ私は少し席を外すわね」
リリー「転校生!?」
「おわっと」
(入れ替わるように元気そうな女の子がきた)
「う・・・うんそうだけど」
リリー「そっか!私リリーよろしくね!」
「あ、うんよろしく」
愛「ねぇ!!あなたの能力教えて!!」
(ここぞとばかりに口を挟む妹)
リリー「いいよ!私の能力は」
リリー「人を笑顔にする程度の能力!」
「すごいな・・・」
リリー「あなたの能力は?」
「僕は・・・分からない・・・」
愛「私も・・・」
リリー「そりゃそうか!図書館にいるエミリー先生に能力鑑定してもらってきたら?」
「そんなことが出来るのか・・・」
「行ってみようか、愛」
(リリーに別れを告げて図書館に向かうこととしよう)
〇古い図書室
(くらい図書室だな・・・)
(エミリー先生とやらを探しているのだが見つからない)
(しばらく待っていると)
エミリー「こんにちは」
「うお!?」
(ここの人達は良く急に現れるな・・・)
エミリー「能力鑑定の相談かしら?」
「ああ、はいそうですけど」
エミリー「分かったわ」
エミリー「私はエミリー。人の能力を見る程度の能力よ」
エミリー「早速能力を見るわね」
「お願いします」
エミリー「それじゃあ最初に妹さんからやろうかしら?」
愛「お願いします!!」
(そうして愛に手を向け目を瞑るエミリー先生)
エミリー「なるほどね」
「どうでしたか?」
エミリー「それじゃあいうわね」
エミリー「あなたの能力は・・・行きたい所へ行ける程度の能力」
エミリー「まず一つ言うとしたら、人と能力が被ることはないわ。肉親なら似ることの方が多いけれどね」
エミリー「次はあなたの能力を見るわ」
(すると僕の体に何かが入り込んで来るような感覚があった。だが不思議と気持ちいい)
エミリー「あなた・・・そう・・・そうなのね」
「え?」
エミリー「あなたの能力は・・・」
エミリー「もしもを作り出す程度の能力よ」
エミリー「とても強力な能力よ」
「そんなに強いんですか?」
エミリー「ええ・・・人には隠した方がいいわ」
「分かり・・・まし・・・た」
エミリー「そろそろ授業が始まるわ。早く行きなさい」
(僕らはエミリー先生に感謝を伝えその場を後にするのだった)
〇教室
カトリック「おはようございます」
カトリック「今日は皆さんに転校生を紹介しますよ!」
「どうもこんにちは。二階堂碧です」
(するとザワザワと騒がしくなる教室)
「よろしくお願いします」
(そこに先程の少女、リリーの姿が見えた。同じクラスのようだ)
(だが残念ながら愛とは別のクラスのようだ。そりゃそうか。学年違うし)
(昼休みに質問攻めにされたことは別のお話である)
〇ラブホテルの部屋
(学校も終わり、用意された寮で愛とのんびりしていると)
「・・・」
「・・・・・・」
アーリー「あわわわわ・・・えぇええ??なになにえっとごめんなさい!!」
アーリー「間違えて入っちゃいました・・・」
アーリー「私、ここ慣れてなくて・・・」
「え?君も現実世界から来たの?」
アーリー「あぁいやえっとそういうわけじゃなくて!気にしないで!!」
(気にしないでと言われてので気にしないことにする)
アーリー「てことはあなた達は現実世界からきたの?」
愛「うん!そうだよ!!」
アーリー「よろしくね。私アーリー」
愛「私は愛!こっちはお兄ちゃんの碧だよ!」
(いつの間にか仲良くなっている2人)
アーリー「能力は分かったの?」
愛「うん!」
(そう言って能力を教える愛)
(アーリーは教えてくれないようだった)
アーリー「ねぇ!碧くん!!」
(そう言って私に話しかけてくるアーリー)
「どうした?」
アーリー「あのね!!あの・・・す、好きですっ!!」
(え??展開早くない??どういうこと??)
「えと・・・ごめん。すぐに答えを出すことは出来ないけど考えさせて」
アーリー「うん、ありがとうね・・・」
(そうして気まずい空気になる僕たち)
(そこで沈黙を破ったのが愛だった)
愛「ねぇ??お兄ちゃん達結婚するの?」
アーリー「へ??」
「し・・・しないよ??」
アーリー「そっか・・・そうだよね・・・」
(悲しそうな顔をされてしまった)
(失敗だっただろうか)
「えと・・・ごめん」
アーリー「大丈夫!いいんだよ!わかってた事だし!これから惚れさせて見せるからっ!」
「うん・・・期待してるよ」
「またね!!」
「そうして部屋を去るアーリー・・・ 嵐のようなやつだったな」
(そんなこんなで僕らは眠りについたのだった)