BLUE BLOOD LINE

ゆでたま男

エピソード2(脚本)

BLUE BLOOD LINE

ゆでたま男

今すぐ読む

BLUE BLOOD  LINE
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇道
  見晴らしのいい所。
  前を走っていた彼女が転んだ
鬼月弥生「大丈夫?」
  弥生は、追いついて、手を差し出した。
雪野彩音「私、わたし・・・怖かったの」
鬼月弥生「名前は?」
雪野彩音「え!?」
鬼月弥生「私は鬼月弥生」
雪野彩音「雪野彩音」
鬼月弥生「どうしてこんなことしたの?」
雪野彩音「私いじめられてて、お父さんも、お母さんも、自分のことしか考えてないし、何処にも居場所がなくて」
  弥生は、彩音を抱き締めた。
鬼月弥生「さあ、帰ろ」
雪野彩音「うん」
  二人が立ち上がると、急に地面が揺れ始めた

〇崩壊した道
  衝撃とともに、道路が崩れ、二人の間に亀裂が入る。彩音の足元が、崩れ落ちていく
雪野彩音「きゃっ──」
鬼月弥生「彩音ちゃん」
  弥生の伸ばした手は、しっかりと彩音の手をつかんだ。その瞬間、夢で見た光景が甦ってきた

〇けもの道
  満月の夜。二人は、一頭の馬に乗って森の中を逃げている。後ろからは得体の知れないものが追ってくる。
  馬の体勢が崩れ、後ろに乗っていたウズメの体が滑り落ちていく。
イズナ「ウズメ!」
ウズメ「姉うえ」

〇崩壊した道
鬼月弥生「ウズメ。あなた、ウズメなのね」
雪野彩音「お姉ちゃん」
  彩音も前世の記憶を思い出したようだ
修羅法師「素晴らしい。姉妹の絆だ」
  さらに地面が崩れ、二人は、落ちていく。
「きゃっ──」
  弥生の懐が光った
  現れた男は、軽々二人を持ち上げると、地上におろした。
  弥生は、彩音を抱き締めた
鬼月弥生「ごめんね、あのとき助けてあげられなかった」
雪野彩音「ううん」
鬼月弥生「もう、絶対に独りにはしないから」
碧雷「あの、お取り込み中申し訳ないんだけど」
鬼月弥生「あ!ごめんなさい。あなたは?」
碧雷「俺は碧雷」
幻夢「僕たちも忘れないでよ」
碧雷「このテンパーは幻夢。で、こっちのチビは槐」
「おい!お前な!!」
  弥生は、槐を見て
鬼月弥生「へー、女の鬼神もいるのね」
槐「俺は男だ!」
鬼月弥生「あぁ、ごめんなさい」
修羅法師「ええい、鬱陶しい。まとめて片付けてやる」
  修羅法師は、手から弾丸のように妖気を連射した。
槐「後ろに下がって」
  槐はバリアを張った
  幻夢が辺りを霧で包む
幻夢「今のうちに、二人を」
碧雷「おう!」
  碧雷が二人を抱えて、飛び上がった。
  安全そうなビルの陰で二人を降ろす。
鬼月弥生「ありがとう、気をつけて」
碧雷「サンキュー」
  碧雷は、飛んでいった
鬼月弥生「そういえば、何か大切なことを忘れているような」
雪野彩音「うん、確かに」
碧雷「よし、準備万端。 あれ、何か忘れているような」
「確かに」
「う~ん・・・」
「そうだ!あいつら二人」
修羅法師「くらえ!」
  修羅法師は、妖気を大きく練り上げ、放った

〇公園の入り口
  遠くの方で大きな爆発音がした。
「ん!」
紅煉「彩音がいない」
月影「弥生もいない」
紅煉「俺たちは、いったい何をしてるんだ?」
月影「とりあえず勝負はお預けだ、行くぞ」
紅煉「うん」
  二人は、音のした方へ向かった

次のエピソード:エピソード3

ページTOPへ