〇魔物の巣窟
大魔王ドジラ「ついにわしのところまで来おったか・・・・・・」
　　魔王討伐を掲げて旅を続けていた勇者一行は、今まさに最後の戦いを迎えようとしていた
勇者「大魔王ドジラよ、魔族の横暴もここまでだ」
勇者「俺たちは最強のパーティでここまで来た」
戦士「年貢の納め時ってやつだ」
賢者「平和のため、あなたには去って頂きます・・・・・・!!」
油断は禁物マン「みんな、油断は禁物だ」
大魔王ドジラ「ぐうぅ～、さしづめ人類最強のオールスター軍団というところか」
大魔王ドジラ「しかしわしにも魔族の長としての責務がある」
大魔王ドジラ「簡単に負けてやるわけにはいかん」
勇者「退けぬのはこちらも同じ!!」
大魔王ドジラ「ならば力で勝負を決するのみ──」
油断は禁物マン「油断するなよ」
大魔王ドジラ「愚かな人間ども、来い!!」
戦士「ハアッ!!」
　　戦いは勇者たち優位に傾いていった
大魔王ドジラ「このわしが押されているだと・・・!?」
大魔王ドジラ「やむを得ん、最後の手段だ」
賢者「何をする気だ？」
勇者「──あれを見ろ!!」
魔王の手下1「あんたたちの仲間を捕えたよ!!」
油断は禁物マン「捕まった」
戦士「なにぃ!?　卑怯だぞ」
大魔王ドジラ「はっはっは。人類最強が聞いてあきれるわい」
油断は禁物マン「みんな、俺にかまわずやれ!!」
勇者「くっ、しかし・・・・・・」
大魔王ドジラ「勇者、隙あり──」
賢者「危ない!!」
油断は禁物マン「ダメェーーー!!」
大魔王ドジラ「ぬっ!?　邪魔者から先に切り捨ててくれる」
　　大魔王の鋭い一撃が油断は禁物マンにクリティカルヒットした
油断は禁物マン「カハッ・・・・・・」
勇者「そんな、油断は禁物マン!?」
勇者「俺をかばって・・・・・・」
油断は禁物マン「迂闊だった・・・・・・」
大魔王ドジラ「そこは「油断した」じゃろがーい!!」
戦士「いや、迂闊だったのはお前の方さ」
大魔王ドジラ「なっ、いつの間に背後に」
大魔王ドジラ「油断し──ぐわー!!」
　　油断は禁物マンを起点とした戦士の一撃が決勝点となり、勇者たちは大魔王討伐を成し遂げたのである
油断は禁物マン「ハァハァ・・・・・・」
勇者「大丈夫か、油断は禁物マン!?」
油断は禁物マン「アタシ、アタシ少しでもたっくんの役に立ちたくて・・・・・・」
勇者「傷に響く──もういい、もう喋るな!!」
戦士（「たっくん」て誰だ？）
賢者（こんなキャラだったっけ？）
油断は禁物マン「なんて、な──」
油断は禁物マン「みんな、素晴らしい戦いだった」
賢者「まったく、一時はどうなることかと思いましたよ」
　　大激闘の後、勇者たちの気持ちが弛緩したその時──
油断は禁物マン「ククク・・・ハーッハハッハ!!」
戦士「な、なにがおかしいんだ、油断は禁物マン!?」
油断は禁物マン「お前達は昔からそう、肝心なときに甘さが出る・・・・・・」
油断は禁物マン「油断は禁物、不満は深刻、浮かんだ豚骨、ウガンダ帰国──」
賢者「?」
油断は禁物マン「反吐が出るっ、その甘さ・・・・・・!!」
油断は禁物マン「たとえていうならストロベリー。甘くて、でも酸っぱくて、赤く実った恋の果実はちょっぴり切ない青春のお味」
戦士「おお・・・」
油断は禁物マン「よしこれからみんなでスイーツパーティーだ!!」
大魔王ドジラ「おつかれ～♡」
戦士「ハアッ!!」
大魔王ドジラ「油断し──どわぁー!!」