裏側の"セカイ"(脚本)
〇研究施設の玄関前
ここは、えのき銀行。
今日は・・・
隆「葉月様、ですね。 祖父が、延命治療を拒んでこちらをご所望された・・・と」
葉月 めぐみ「はい。 私達は、祖父に生きていてほしかった」
隆「ご本人様が、こちらの銀行を所望されている。 そして・・・お医師者様の証明書類」
隆「確かに受け取りました。 では、こちらも書類をご用意します。 少々、お待ち下さいませ」
〇古風な和室(小物無し)
葉月 めぐみ(幼少期)「おじいちゃん、おはよう」
葉月 耕一「ああ、おはよう。めぐみ」
優しいおじいちゃんだった。
葉月 耕一「そうだ。 お菓子をもらったからあげよう。 じいじに、こんなしゃれたものはいい」
葉月 めぐみ(幼少期)「わあ!クッキーだ! おじいちゃんも食べようよ」
葉月 耕一「母さんたちと食べなさい。 じいじはおかきがあるから」
葉月 めぐみ(幼少期)「ありがとう!」
お菓子をくれた。
欲しい物も、大体買ってくれた。
お父さんたちは、家にあまりいない。
二人共仕事が忙しい。
祖母は・・・事故で、小さい頃亡くなってしまった。
だから、おじいちゃんに懐くのは必然的だった。
〇通学路
ほんとに、出来心だった。
そういってしまえば、アレだが・・・
いつも通り、散歩をしていた。
清子から出るのは、いつも人の悪口ばかりで楽しくなかった・・・
今日は、どこそこの誰やらがどうした、ああした。
しまいには、嫁の悪口ばかり。
孫にも思うところがあったようだが、
今回ばかりは見逃せなかった。
葉月 清子「全く・・・何でうちは女ばっかりなのかしら」
葉月 耕一「まあ、いいじゃないか。華やかで。 かしまし姉妹みたいでな」
葉月 清子「のんきなこと言わないで。 男の子なら良かったのに・・・」
葉月 耕一「性別であれこれ言うのは、違うじゃろ」
葉月 清子「あんな子に、大学まで行かせるなんて嫌よ。 二人共女の子だから、畑も田んぼもできない」
葉月 耕一「無理にさせるわけには、いかんじゃろ。 めぐみは、収穫もはざを立てるのも手伝ってくれるじゃないか」
葉月 清子「そういっても、ふたりとも私にはなつかない。 ちっともかわいくないわ」
葉月 清子「まあ、めぐみはバカそうだねえ。 しかも、嫁にそっくりの顔」
葉月 耕一「そんな言い方するな・・・全く・・・」
葉月 清子「夜泣きも酷いし、夜中に何回かひきつけで救急車。 恥晒しだわ」
葉月 清子「死にぞこなって、かわいそうねえ・・・」
葉月 耕一「・・・いいかげんにせんか、ばあさん」
葉月 耕一「赤ん坊は、生まれたばかりの世界に慣れるまで大変なのは知っとるじゃろ! 賢一が丈夫だったから、分からんかもしれんが」
葉月 清子「そ、それでもあんなの! いじくらしいだけじゃない!」
葉月 清子「あんな孫も、子供もいらない・・・」
葉月 耕一「っ、清子ぉ!!お前というやつは!」
ドンッ
葉月 清子「あ、あなた!何するの!」
葉月 清子「止まって、お願い、きゃああ!!」
葉月 耕一(・・・これで。 これで、良かったんだよな・・・)
葉月 耕一(家族を蔑ろにしおって・・・)
〇病室のベッド
嫁も、息子も孫も。
誰一人、涙を流さない・・・寂しい葬式だった。
あれから数年がたった。
身体も、弱ってきて入院生活をおくることとなった。
癌だった。
かなり、進んでいた。
葉月 耕一「わしは信じないが・・・ 報いなのか、はたまた呪いか・・・」
そんな入院生活でも。
時々見に来てくれる嫁さんと、息子、そしてめぐみに会えるのが・・・唯一の、楽しみだった。
葉月 賢一「父さん。 見舞いに来たよ」
葉月 めぐみ「おじいちゃん、着替え持ってきたよ!」
葉月 耕一「二人とも、すまんな。ありがとう」
まめに来てくれるこの子達には、ありがたくてでも・・・ほんとうに申し訳なかった。
葉月 賢一「いいんだよ、父さん。 苦しいかもしれないけれど・・・ 俺たち、父さんとまた暮らせるって・・・」
葉月 賢一「信じてるからね」
葉月 めぐみ「私も、おじいちゃんが大好き! 生まれたときから、いっぱい・・・ 貰ってばっかりだから」
葉月 耕一「そんなことはないぞ。 わしは、お前たちが元気で過ごせるなら、それでいいんだ」
葉月 賢一「俺たちも、なるべく来るからな。 それはそうと、看護婦さんの言うこときいてる?」
葉月 耕一「おお、ちゃんと先生の話だって聞いとるぞ」
葉月 賢一「看護婦さんがべっぴんだからって、あんまりちょっかいかけたらだめだよ?」
葉月 耕一「そんなことせんよ、お前はなんの心配をしとるんだ」
葉月 めぐみ「あ、もうそろそろ行かないと」
葉月 賢一「そうだな、長居すると別れがつらいからな。じゃあな、父さん」
葉月 耕一「ああ、またな」
なぜ、明日も自分がいると思ってしまうのか・・・
〇病室のベッド
次の週の、見舞いの日。
めぐみにだけ、打ち明けてしまおうか。
葉月 耕一「めぐみ。 ちょっといいかの」
葉月 めぐみ「なあに、おじいちゃん」
葉月 耕一「これは、真剣な話じゃ・・・ 知っての通り、わしはもう・・・長くない」
葉月 めぐみ「・・・うん」
葉月 耕一「お前と、賢一に。 わしの全てを、託す」
葉月 めぐみ「えっ・・・何言ってるの、そんな話まだ・・・」
葉月 耕一「遺産と保険は、皆で分けるんじゃぞ。 ただ・・・」
葉月 耕一「確信を得られんが、夢のような銀行がある。 この病室の人からも、聞いただけだが・・・」
葉月 めぐみ「それって・・・」
葉月 耕一「えのき銀行じゃ。 口座も作っておらんし、必要なものもまだあるじゃろ」
葉月 耕一「じゃがお前たちも、物入りじゃろ。 わしが、最期に遺せるのは・・・」
葉月 めぐみ「やめようよ、そんな・・・ そんな、悲しい話」
葉月 めぐみ「さらに有効な特効薬だってきっと・・・」
葉月 耕一「ありがとな、めぐみ」
葉月 耕一「でも、ただ死ぬのを待つのも・・・ もう、疲れたからなあ」
葉月 耕一「それに、あいつを一人にするわけにはいかん」
めぐみに、こんな重荷を背負わせるのも・・・酷い話じゃな。
葉月 耕一「・・・すまんな、でも頼めるのが・・・」
葉月 耕一「めぐみしか、おらん・・・」
葉月 めぐみ「・・・」
葉月 めぐみ「分かった・・・」
葉月 耕一「すまんな、めぐみ・・・」
わしは、めぐみに悲しんでほしくない。
〇研究施設の玄関前
葉月 めぐみ「(ここが、えのき銀行・・・広いな・・・)」
隆「いらっしゃいませ、お客様。 何か、お困りでしょうか?」
隆「私でよろしければ、対応させていただきます」
葉月 めぐみ「(! 銀行の人。 でも、聞かないと・・・)」
葉月 めぐみ「あの・・・祖父・・・病人の代行って、可能ですか・・・」
隆「可能ですよ、こちらでご説明しますね」
真面目そうな男性が、丁寧に説明してくれた・・・
〇研究施設の玄関前
隆「まず、こちらの銀行の口座を作っていただきます」
葉月 めぐみ「はい」
隆「そして、ご本人様の状況証明書、お医者様の診断書、意思確認書。 様々な書類と、本人様のサインが必要ですね」
葉月 めぐみ「はい・・・」
隆「ご存知かと思いますが、我々の銀行は命を換金するための銀行です」
葉月 めぐみ「・・・はい」
葉月 めぐみ「私は、止めました。 それでも、苦しみながら延命というのも・・・」
葉月 めぐみ「酷かもしれない。 それに、おじいちゃん。決めたことは、曲げないんですよね・・・」
葉月 めぐみ「だから・・・最期くらい、可能な限りは望みを叶えてあげたい」
私・・・銀行員さんに、何言っちゃってるんだろ。
それでも彼は、ただ静かに頷いてくれた。
隆「私からも、確認とご説明のため。 都合のいい日に、お伺いしますね」
葉月 めぐみ「お願いします・・・」
〇病室のベッド
めぐみが、うまくやってくれたようで、銀行員が今日、やってくるそうじゃ
こんなうまい話・・・あるのかのう、と思いつつ。
縋ってしまうわしもまた、にんげんらしいなと思った。
葉月 耕一「ふっ・・・来たか」
隆「お邪魔します、葉月様。 私、えのき銀行銀行員・・・隆と申します」
真面目そうなやつじゃ。
これなら、任せてもいいかもしれん。
いや、裏で実は・・・ということもあるからのう
葉月 耕一「隆くん・・・じゃったな わざわざ病室まで、すまんな」
隆「いえ、お気遣いなく。 最終確認及び、詳しいご説明を、と」
葉月 耕一「ふっ・・・わしはもう、覚悟を決めておる」
葉月 耕一「奇天烈じゃなあ、命を・・・金にできるとは。 悪用されんのか?」
隆「ええ、銀行員と管理も、様々な厳しい条件がございます」
隆「複雑な管理下にありますので、ご安心ください」
葉月 耕一「そうか・・・では、話してくれ」
隆「はい」
彼・・・隆くんは、丁寧に説明してくれて、分からないことは何でも答えてくれた。
〇病室のベッド
葉月 耕一「すまんな、隆くん」
隆「いえ、仕事ですので」
葉月 耕一「まあ、皆しっかりしておるが・・・ 心残りは、めぐみだな」
隆「お孫さんですか? 代行として何度か、足を運んでいただきました」
葉月 耕一「せめて、大切な誰かになにか・・・ 遺せたら、と思ってな・・・」
物悲しげに、そう呟けば。
彼は優しい笑顔を浮かべた。
隆「葉月様は・・・この銀行のお客様の中では、珍しいお方ですね」
葉月 耕一「いや、大事な誰かに託すのはなにも、珍しいことではなかろう?」
隆「いえ・・・つよい、純粋な思い。 職業柄、半ば脅されたり洗脳されたりして言う方もおられますよ」
隆「制度が、制度ですからね」
葉月 耕一「ほお・・・隆くんも大変じゃのう。 辞めたいと、思ったことはないのか?」
隆「ええ。・・・まあ、私の代わりはいくらでもいます。ですが・・・」
隆「私も。 大事な方との約束でして。 契約、ともとれますがね・・・」
彼は、悲しそうに笑う。
こんなに若いのに、どれだけの業を背負っておるんだろう。
葉月 耕一「そうか・・・では君に、任せた」
隆「かしこまりました・・・」
〇古風な和室(小物無し)
そして、手続きが済み・・・
おじいちゃんは、亡くなった。
私も、お父さんも、お母さんも。
涙が止まらなかった。
制服や、必要なもの。
おじいちゃんに、貰ってばかりだった。
葉月 賢一「父さん・・・」
葉月 あさぎ「お義父さん・・・」
葉月 めぐみ「おじいちゃん・・・!」
皆が、悲しみに暮れていたときだった・・・
ヤツは、遅れてやって来た。
「あー、遅れてごめんね? てか、今一番いいとこだったりする?」
葉月 みさえ「ごめんねー! おじいちゃん、亡くなっちゃったんだ・・・」
場違いな明るい声、それを発した彼女を見た周りは・・・どよめき始めた。
葉月 賢一「お前・・・大学入学以来、顔を出さないと思えば・・・」
葉月 賢一「よくそんな、ふざけた姿で現れたな」
葉月 みさえ「え?お父さん? 久しぶりー、これ流行ってるから変じゃないわよ?」
葉月 めぐみ「お姉ちゃん・・・ 今の状況、分かってるの・・・?」
葉月 みさえ「あらあら、かわいい妹。久しぶりー そんなカッカしないの。おじいちゃんも悲しむわよ?」
葉月 みさえ「それより遺産をどうするか、話さないとねえ・・・ 悪用とかされる前にさあ」
お葬式どころではない雰囲気だったが・・・
葉月 賢一「今は、葬儀を執り行う。 みさえ。あとで話があるから、今は静かにしてくれ」
葉月 みさえ「はあーい。まっ、お金が貰えればオッケーよ。 一応孫だし、当たるよね~」
・・・ほんとに、おんなじ人間なの・・・?
家族が亡くなっているのに、どうしてそんな言葉と笑顔が出てくるの・・・?
思わず、人前であっても・・・姉を殴りたかった。
葉月 賢一「ひそひそ・・・ (めぐみ。俺も同じだ。だが、ここで殴ったら・・・父さんが、うかばれない・・・)」
そっと、力強く握った拳を掴まれた。
冷静に見えた父さんも、こめかみに青筋が浮かんでいる。
〇古風な和室(小物無し)
姉が黙って、何とか葬儀が終わる。
参列してくれた人たちが帰っていく中。
私達家族は、台所へ集まった。
葉月 みさえ「ねえ、お腹減ったー! ご飯は?」
葉月 あさぎ「出前を取ってあるから・・・ そんなこと、言わないでちょうだい」
葉月 みさえ「やったー!」
葉月 あさぎ「あなた・・・今もだけど、数々の失言・・・ 恥ずかしいとは思わないの?」
葉月 みさえ「えー、だってそれくらいしか頭にないでしょ、ふつー」
葉月 賢一「あさぎ。 さがっていなさい」
葉月 賢一「まあ、大事でもあるがな・・・ 父さんの遺書の通り、私達夫婦で半分。 めぐみたち半分。だが・・・」
葉月 賢一「めぐみに半分の全てを、渡す」
葉月 みさえ「はあ!? 何でこんなポンコツにそんなに!」
葉月 めぐみ「お父さん・・・そんな・・・ 遺言通り、でも・・・」
葉月 賢一「いや、こいつに父さんの遺産をわけるつもりはない」
葉月 賢一「どうせ、ろくなことに使わん」
葉月 みさえ「さすがに私も大人なんだから、滅多なことがない限りなるべく使わないようにするわよ!」
葉月 賢一「めぐみ、あさぎ。 信じられるか?」
お父さんの問いに、私達は横に首をふる
葉月 賢一「これが家族の総意」
葉月 みさえ「な・・・私だけを除け者にして!ばかにするのもいい加減にしてよ!!」
葉月 みさえ「遺言通り、履行するべきじゃないの?」
父さんは、深くため息をついた。
葉月 賢一「あのな・・・お前は変わらず、わがままで思いやりに欠ける──」
葉月 賢一「父さんが亡くなる今の今まで・・・ お前は何をしていたんだ」
葉月 みさえ「な・・・大学を出て、会社の事務やってるわよ」
葉月 みさえ「でも、分からないことはぜーんぶ、男がやってくれるもの」
姉らしい、といえばそれまでだが・・・
呆れてしまう。
葉月 賢一「お前は、心がさらに乏しくなったんだな・・・ 私達にも、責任はあるが・・・」
葉月 みさえ「なに、その言い草。 私は好きで、こんな家に生まれたんじゃないの!それに・・・」
葉月 みさえ「あなたのお母さん・・・おばあちゃんだけど、私とその子も、酷い扱いだったわよ?」
葉月 みさえ「あんな女を引っ掛けたおじいちゃんも悪くて不憫だけど・・・」
葉月 みさえ「おじいちゃんが、おばあちゃんを殺したんだから」
〇古風な和室(小物無し)
葉月 賢一「この期に及んで、何を戯けたことを・・・」
葉月 めぐみ「ごめんね、お父さん。 それ、本当なの・・・」
葉月 賢一「な・・・あれは、母さんの不注意じゃなかつたのか・・・!?」
葉月 めぐみ「表向きは、ね・・・」
葉月 めぐみ「でも、その日はさらにひどく私達のことを侮蔑したみたい」
葉月 めぐみ「おじいちゃんは、我慢の限界で・・・ おばあちゃんを、車道側に押したの・・・」
葉月 賢一「と、父さんが・・・」
葉月 みさえ「まあ、私は? 口止め料を貰いつつ、今の今まで黙ってたけどねえ」
落胆する父さん。
無理もない。 あのおじいちゃんが・・・
おばあちゃんを、殺してしまったのだから。
〇古風な和室(小物無し)
葉月 みさえ「何だか興冷めしちゃったわあ。ご飯食べたら帰るね」
葉月 あさぎ「・・・ご飯を食べたら。もう二度と、家に関わらないでちょうだい」
葉月 みさえ「せっかく家族揃ったのに酷いわねー、でも私は諦めないわよ」
ちょうど届いたお寿司を、すぐに何十貫か平らげて出ていった・・・
葉月 あさぎ「なんで、どこで・・・間違えたんだろう・・・」
葉月 めぐみ「母さん・・・気にしなくていいから」
こんな時に、言うのも酷だけれど・・・
お父さんに、言わないと。
葉月 めぐみ「お父さん、ごめんね。 大事な話が、あるの。・・・お母さんも・・・」
葉月 賢一「ああ・・・構わないよ、何だい」
葉月 めぐみ「・・・命を、お金に換えることができる銀行・・・って知ってる?」
「えっ・・・!?」
葉月 賢一「そ、そんな・・・あれは怪しい銀行じゃないのか」
葉月 めぐみ「おじいちゃんが遺してくれた、これで・・・ 看護師になるために、看護の専門学校に入りたいの」
〇総合病院
結論から言うと、両親は快諾してくれた。
とはいえ、私は幇助のようなことをしてしまったため・・・
何が何でも、卒業して資格を取ることを条件に。
私は、一生懸命勉強して、専門学校に入ることができた。
そして、慣れない環境、終わらない課題に過酷な実習。
正直、心が折れそうだった。それでも。
「(私は、おじいちゃんの命と引き換えに・・・やらせてもらってる。)」
何が何でも食らいつき、両親の支えもあって・・・3年で無事卒業、資格に合格。
今年の4月から、地元の総合病院へ。
葉月 めぐみ「(ふう・・・やることいっぱいだけど・・・)」
葉月 めぐみ「今の私があるのは、おじいちゃんのおかげ」
金に困ったのか、姉が転がり込んできて私の職業を知った途端、気持ち悪いほどの変わりようだったが・・・
両親は、もうかばう気もない。それにもう、勘当されているというのに・・・
それでも縋ってきたが、私は無視した
葉月 めぐみ「おじいちゃん、ありがとう・・・」