認めて!お義父さん!!(脚本)
〇島
〇海辺
「海きれ~!」
アトネ「ヒデく~ん!」
アトネ「沖まで競争しよ~!」
「あはは」
ヒデオ「ちょっとキビしいよ」
ヒデオ「いま2月」
アトネ「そっかぁ」
アトネ「ヒデくん」
アトネ「バタフライ苦手かぁ」
いや泳法じゃなくて
アトネ「じゃあさ~」
アトネ「日本に帰ったら泳ご!」
ヒデオ「そうだね」
ヒデオ「日本も2月だけどね」
地獄の水温
アトネ「きっとダイジョブだよ!」
アトネ「ヒデくんなら!」
「バタフライ!」
ヒデオ「あ、ありがとう」
バタフライへのこだわり
ヒデオ(トネちゃん)
〇海沿いの街
「どうして」
「ギリシャに来たかったの?」
〇西洋の住宅街
アトネ「私のルーツなんだって」
アトネ「パパが教えてくれたの」
ヒデオ「この場所に」
ヒデオ「ご先祖様が眠ってるんだね」
アトネ「うん」
アトネ「だからね」
アトネ「ヒデくんと来たかったんだ」
トネちゃん・・・
〇噴水広場
アトネ「あっ、虹だよっ!」
アトネ「ヒデくん!こっち!」
ヒデオ「あはは、引っ張るなって」
アトネ「写真写真~っ!」
アトネ「奇跡じゃない!?」
ヒデオ「そうだね」
ヒデオ「ご先祖様も応援してくれてるのかな」
アトネ「なにを?」
ヒデオ「今から分かるよ」
ヒデオ「行きたい場所があるんだ」
〇教会
〇教会の中
トネちゃんと出会って
人生が変わった
アトネ「大袈裟だよ」
本当さ
仕事だけが生き甲斐だった
アトネ「お仕事のヒデくんも素敵だよ」
ありがとう
でも、これからは
“大切な人”のために
人生を捧げたいんだ
アトネ「ヒデくん」
有栖 亜都音さん
アトネ「はい」
心から愛しています
俺と結婚してください
アトネ「嬉しい・・・!」
アトネ「私も大好き!」
アトネ「こんな私だけど・・・」
アトネ「よろしくお願いしま──」
〇教会の中
許さん
〇謁見の間
脳裏に
走馬灯が駆け巡るのは
人生で初めてだった
〇古代文字
ミノタウロス
ギリシャ神話に登場する
牛頭の怪物
国王である父親は
その存在を隠すべく──
〇洞窟の深部
“迷宮”へ閉じ込めたという
──ギリシャ観光ガイドより
ヒデオ「ぁぁあああっ!!」
「逃ぃぃげるなァアッ!!」
ミノ義父さん「オレと闘ぇえッ! 臆病者がァアアッ!!」
ヒデオ「んなコト言われてもォオ!!」
ヒデオ「怖ぇぇええ~ッ!!」
ミノ義父さん「娘と結婚したいだとォオッ!?」
ヒデオ「あっぶ──」
ヒデオ「無茶苦茶だろォオッ!!」
〇殺風景な部屋
ヒデオ「ハァハァ・・・」
「認めンからなァア! 粉々にしてやる貴様ァア!!」
ヒデオ「おお落ち着いて下さいっ!」
ヒデオ「お義父さん!!」
「だァれが貴様のオトーサンだァァッ!!」
ヒデオ「も、もうダメだ・・・」
「クッ、おのれ肩幅がァァ・・・!」
「絶対に許さんからなァァアアッ!!」
ヒデオ「身体がつっかえてる」
ヒデオ「い、今のうちに」
〇暗い洞窟
ヒデオ「奥が見えない・・・」
ヒデオ「何でこんなことに」
ギリシャから帰国して
〇明るいリビング
ヒデオ「ご両親に挨拶しなきゃ」
ヒデオ「大丈夫かな」
アトネ「ヒデくんならダイジョブだよっ!」
アトネ「パパとも似た者同士だもん!」
ヒデオ「そ、そっか」
アトネ「目クソ鼻クソだよ!」
ヒデオ「ワードのチョイス!」
〇屋敷の門
アトネ「ココが実家だよ」
ヒデオ「豪邸じゃないか」
ヒデオ「緊張してきた」
〇大きな日本家屋
〇広い玄関
ヒデオ「えっ、靴は!?」
「土足でいいよ~」
「ていうか」
「まだ”庭”だよ!」
ヒデオ「はい!?」
ヒデオ「どういう意味──」
〇黒背景
〇謁見の間
ヒデオ「痛った・・・」
ヒデオ「一体なにが──」
ミノ義父さん「ようこそ」
ミノ義父さん「我が家へ」
ヒデオ「はじめまして」
ミノ義父さん「亜都音の父だ」
そんなバカな
〇岩の洞窟
ヒデオ「どこまで続いてんだ」
ヒデオ「圏外だし」
ヒデオ「なんだ・・・あれ」
〇洞窟の深部
ヒデオ「不気味だな」
???「ようこそ、勇者よ」
ヒデオ「しゃ、喋った!?」
ヒデオ「どういう──」
ママ?
そこで何してるの?
???「いま忙しいから話しかけないで」
ねぇ聞いてよ!パパったら──
ヒデオ「その声、トネちゃん?」
ヒデくん~っ!?
大丈夫!?今どこに──
???「ようこそ、勇者よ」
続けるんだ
ヒデオ「内線ですか、お義母さん」
???「お義母さんではありません」
???「私は・・・あれですよ・・・」
セーブ義母さん「セーブポイント」
セーブポイント
セーブ義母さん「ここは“試練の迷宮”」
セーブ義母さん「道に迷い」
セーブ義母さん「体力も尽き」
セーブ義母さん「いよいよ『あ、やべぇな』と感じたら」
セーブ義母さん「おヘソのボタンを長押しするのよ」
エレベーターのシステム
ヒデオ「いま助けて下さい」
セーブ義母さん「ようこそ──」
ヒデオ「分かりました!分かりました!」
無視するスタイル
セーブ義母さん「勇者よ」
セーブ義母さん「試練をクリア出来ねば」
セーブ義母さん「結婚は認めない」
ヒデオ「そんな!」
ヒデオ「あんまりだ・・・」
ヒデオ「地下に落とされ」
ヒデオ「殺されかけて・・・」
セーブ義母さん「──って、お父さんが」
なすりつけた
ヒデオ「正体はいいんですか」
セーブ義母さん「殊のほか罪悪感がスゴくて」
優しっ
セーブ義母さん「いいわね、ヒデちゃん」
ヒデオ「ヒデちゃん」
セーブ義母さん「父親は娘を嫁にやりたくないもの」
ヒデオ「いや、まぁ」
セーブ義母さん「みごと脱出して認めさせるの」
セーブ義母さん「応援してるわ」
ヒデオ「有難いですけど、もっと常識的な」
「頑張るのよ~っ!」
ちょ、セーブポイント
動いちゃった・・・
〇殺風景な部屋
ミノ義父さん「おのれぇ」
ミノ義父さん「ダイダロースか」
ターゲット
奥様と接触しました
ミノ義父さん「そうか」
奥様は
『良い子よ』と
ミノ義父さん「詩波衣は甘いんだ」
そこに惹かれたのでは?
専務
ミノ義父さん「人柄だけでは」
ミノ義父さん「守れぬ矜持もある」
輝臣・・・
〇岩穴の出口
ヒデオ「光だ・・・!」
〇洞窟の入口(看板無し)
ヒデオ「やっと外に出れ──」
〇薄暗い谷底
ヒデオ「てない!!」
ヒデオ「どんな構造だよ! なんで地下に遺跡が──」
か・・・は
〇黒背景
「なッ!?」
「まさか・・・人か!?」
「オイ!しっかり──」
〇黒
──お母さん
どうして?
〇クリスマス仕様の畳部屋
ヒデオ「どうしてウチにはサンタ来ないの?」
イトラ「英雄・・・」
イトラ「そんなの」
イトラ「お母さんに訊かないで」
ヒデオ「だって、だって」
イトラ「『道頓堀にサンバはいいの?』なんて」
ヒデオ「ぜんぶ違うよ!!」
ヒデオ「お母さんの耳どうなってんの」
イトラ「ご、ごめんね」
ヒデオ「こんなもの!」
イトラ「英雄・・・」
ヒデオ「僕が、」
ヒデオ「僕が悪い子なのがいけないの!?」
イトラ「なに言ってるの!」
ヒデオ「お母さん・・・」
イトラ「『麦芽発酵なのをイキたいの』なんて!」
ヒデオ「言ってないよ!そんなこと~!」
イトラ「お酒はまだ飲んじゃダメ!」
ヒデオ「お母さんのバカぁ~!」
〇イルミネーションのある通り
きっとサンタさんは
道に迷ってるのよ
だから泣かないで
英雄・・・
〇黒背景
“父親”の気持ちなんて
俺には解らない
だって
いなかったんだから
──あっちぃ!
「・・・気がついたか」
〇枯れ井戸
イカロースさん「大丈夫か?」
ヒデオ「貴方は・・・?」
イカロースさん「オレはイカロース」
イカロースさん「まさか人がいるとは」
イカロースさん「すまなかった」
イカロースさん「獲物と間違えた」
ハンターのミスり方
ヒデオ「俺、生きてます?」
イカロースさん「心配ない ガス式のモデルガンさ」
イカロースさん「弾は鉄球だが」
イカロースさん「頭蓋は割れてないハズだ」
ヒデオ「間違いでヘッドショットします?」
イカロースさん「オレは──」
イカロースさん「頭しか撃ち抜けない」
カッコ良っ
イカロースさん「キミは何故ここへ?」
ヒデオ「いや、婚約者の実家へ ご挨拶に来ただけで」
イカロースさん「なるほど・・・ それでトラップにかかり」
イカロースさん「“迷宮入り”か」
ヒデオ「もしかして」
イカロースさん「オレもさ」
イカロースさん「“仕事”で来たら怪物に襲われてな」
イカロースさん「牛の頭をかぶったモンスターだ」
婚約者の父です
イカロースさん「追われる途中で相棒とも はぐれてしまった」
イカロースさん「それから ずっと探しているんだ・・・」
ヒデオ「そ、それは災難でしたね」
イカロースさん「何か見かけてないか?」
ヒデオ「いえ会ったのは──」
ヒデオ「動く石像ですね」
イカロースさん「キミ、」
イカロースさん「頭大丈夫か?」
アンタに言われたくない
イカロースさん「少し冷えてきたな」
「オレが来た道を教えよう」
「1人では不可能だが」
「2人でなら 脱出できるかも知れない」
ヒデオ「本当ですか・・・!」
ようやく・・・!
「ところで」
イカロースさん「いま西暦何年だ?」
〇イルミネーションのある通り
ごめん母さん
マジでサンタ迷ってたわ
〇密林の中
「つまり”相棒”って」
イカロースさん「あぁトナカイだ」
イカロースさん「オレの家族さ」
イカロースさん「必ず助ける」
イカロースさん「『ペガサスマインド』」
競走馬のネーミング
イカロースさん「婚約者の家と言ったな」
ヒデオ「あ、はい」
ヒデオ「この女性です」
イカロースさん「くそぅ」
イカロースさん「ターゲットが成人してしまうとは」
ヒデオ「アンタいつからココいるんだ」
イカロースさん「オレはサンタ失格だ」
狙撃の時点で
ヒデオ「まだ圏外か」
イカロースさん「巨大な地下遺跡なんだろう」
イカロースさん「なぜ迷宮化させたのか知らんが」
イカロースさん「異常な家だ・・・!」
ヒデオ「サンタが言うな」
〇ボロボロの吊り橋
イカロースさん「この先だ」
ヒデオ「ただの吊り橋ですよね?」
ヒデオ「サンタなのに高いとこダメなん──」
イカロースさん「待てッ!!」
イカロースさん「バカが」
イカロースさん「見ろ」
〇岩山
〇ボロボロの吊り橋
イカロースさん「言っただろう」
イカロースさん「1人では無理だと」
ヒデオ「つまり──」
トナカイの速度で行けと?
イカロースさん「体勢を低くして走れ」
イカロースさん「“矢”は──」
イカロースさん「撃ち落とす」
カッコ良っ
ヒデオ「そ、それじゃイカロースさんが」
イカロースさん「オレはまだ相棒を捜さなきゃならん」
イカロースさん「それに──」
イカロースさん「誓ったんだろう?」
ヒデオ「え?」
イカロースさん「パートナーとだよ」
イカロースさん「”家族”になるって」
サンタさぁ~~んッ!!
ヒデオ「この恩は忘れません・・・!」
メリークリスマス
〇黒背景
〇明るいベランダ
アトネ「ヒデくん」
アトネ「おなか減った」
〇ボロボロの吊り橋
イカロースさん「覚悟はいいか」
ヒデオ「・・・はい!」
イカロースさん「決して振り返るな」
イカロースさん「オレを信じて──」
「走れッ!」
ヒデオ「ぅぉぉおおっ!!」
イカロースさん「行けぇ────ッ!!」
〇黒背景
〇黒
〇闇の闘技場
ミノ義父さん「・・・逃げぬのか」
誓ったんだろう
”家族”になるって
ヒデオ「・・・はい!」
ミノ義父さん「名前を」
ミノ義父さん「覚えてやる」
ヒデオ「帝世──」
ヒデオ「英雄です」
ミノ義父さん「ふん」
ミノ義父さん「テセウス」
ヒデオ「ヒデオです」
ミノ義父さん「貴様は」
ミノ義父さん「決して揺るがぬと誓えるか」
ミノ義父さん「愛する者の姿が」
ミノ義父さん「変わり果てたとしても」
ヒデオ「・・・」
〇ハチ公前
帝世さん、ですか?
〇水中トンネル
ねぇねぇ!ヒデく~ん!
〇観覧車のゴンドラ
私が・・・彼女でいいの?
〇海辺
きっとダイジョブだよ!
〇教会の中
大好き
〇闇の闘技場
ヒデオ「俺は」
ヒデオ「亜都音さんを 心から愛しています」
ミノ義父さん「ならば」
ミノ義父さん「示してみろ」
ミノ義父さん「その拳で!」
トネちゃん
俺に力を
ミノ義父さん「来いッ!」
ミノ義父さん「テセウス!!」
ヒデオ「ヒデオだっつーのッ!!」
〇黒背景
〇黒
「ふん」
「出直してこい」
〇屋敷の門
アトネ「重いぃ~」
アトネ「ヒデく~ん」
イトラ「いつもありがとねぇ」
アトネ「あっ、トラちゃ~ん!」
イトラ「うふふ、トネちゃ~ん」
ヒデオ「うぅ」
ヒデオ「認めろよぉ」
ヒデオ「ミノタウロス」
〇空
イトラ「ミノ義父さん?」
〇暗いトンネル
〇闇の闘技場
「ムキになり過ぎよ」
セーブ義母さん「お父さん」
ミノ義父さん「腰が痛い」
明日は会議ですよ
ダイダロースさん「専務」
ミノ義父さん「ふん」
ダイダロースさん「息子もいいぞ、輝臣」
ミノ義父さん「絶対に認めん」
セーブ義母さん「素直じゃないんだから」
セーブ義母さん「ほら捕まって」
ミノ義父さん「おい、ダイダロース」
「妻を改造するな」
〇黒背景
〇密林の中
「どこだ・・・」
イカロースさん「相棒」
セーブお義母さんがツボです!!!!!!
あと、もうとにかく、スチル見た時点で、どんなストーリーだろう!?とめっちゃ気になり、読ませていただいてからも面白かったです!!!!!
この登場人物たちならいろんなストーリーが広がりそうですね!!(≧∀≦)
もうアニメやん…毎回Dickinson Animation観ると「凄っ」なります😂
迷宮攻略していく度に義父息子の絆とか深まってくと良いんですけどね…父親の気持ちは難しいから、双方セーブポイント母さんに宥めて貰う事になるんかな…😇
さすが、3000字以内とは思えないボリューム!毎回期待を裏切らない映像のようなエフェクトやアイテム使い。
ストーリーの流れ。勉強になります!
個人的にはイカロースさんがあそこに迷い込んだ経緯も知りたいですし、イトラとアテネがどこに遊びに行っているのかも!それと、それと…(キリなし。笑)