エレメント

ドギガ

エピソード3 火の男 現る(脚本)

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〇学校の廊下
生人「よーし、よし。 教室まであと少し・・・」
???「あっ!」
生人「うわっ!しまった!」
バスケ部員「生人君だよね!」
バスケ部員「今からでもバスケ部に入ってくれよ!」
???「待ってくれよ!」
陸上部員「あの大ジャンプ! 陸上部の方がふさわしいだろ!?」
生人「待って、待って! 俺はあんまり部活とか練習とかそういうの方が苦手で!」
生人「あ〜!予鈴だ! ごめんね!」
バスケ部員「いつでも待ってるからね!」
陸上部員「よろしく頼むぞ!」

〇教室
正雄「はははっ!毎日部活の勧誘ね! それは確かに大変だな」
生人「笑い事じゃないよ、正雄!なんとかしてくれよ!」
正雄「そ~言われてもな」
駿斗「あんなジャンプ魅せられたそーなるぞ! それより、生人、足の怪我は大丈夫なのか?」
生人「わ〜ん、駿斗!お前だけだよ! ちゃんと俺の傷を見てくれているのは!」
正雄「この調子の生人は元気だろうな」
駿斗「だな」
生人「今度は何だ?」
正雄「皆グラウンドの方を見てるけど」
駿斗「おい!なんじゃありゃ!」

〇田舎の学校
火の男「うはははっ! こうなったら!直接だ!」
火の男「直接『エレメント』の持ち主を燃やすだけだ!」
火の男「感じる!感じるぞ! 『エレメント』が近くにある!」
火の男「あの火事から逃げ出した、あの二人のどっちかだ!燃やしてやる!」

〇教室
駿斗「大変だぞ!人が火だるまになってるぞ!消化器だ!消化器!」
正雄「で、でも駿斗! なんかあいつそんな感じじゃないよ!」
駿斗「そんなこと消したあと確認したらいいだろ!?」
「わ、分かったよ!」

〇田舎の学校
先生「お、おい! 君は!? 何者だ?大丈夫なのか!?」
火の男「ははは!?大丈夫だよ! 先公の言うことなんて聞かないけどな!」
先生「と、とにかく・・・。それならなぁ」
火の男「ガハハッ! 先公に用はねぇよね!」
  火の男の手に火の玉が浮かぶ。
先生「お、おい!」
火の男「ほらよ!!」
駿斗「危ないぞ!」
火の男「おっ?生徒に助けられたか!」
  先生の上に駿斗がのしかかるような形になっていた。
駿斗「せ、先生!大丈夫か!?」
先生「し、駿斗。危ないぞ・・・。ありがとう」
駿斗「先生だって危ないぞ!」
生人「駿斗、先生大丈夫!?」
火の男「おやおや・・・。こいつは・・・」
火の男「狙ったやつが釣れたぞ!」

〇田舎の学校
火の男「よぉー、探してたんだよ! お前を!」
生人「お、俺? 俺がなんかした?」
火の男「ガハハッ! 思ったより鈍臭いんだなぁ」
火の男「まぁ、周りは目障りだ」
正雄「うわあぁ!危ない!」
  広がる炎は正雄と生人を引き離した。
生人「正雄!?」
火の男「よーし。これで二人きりになれたじゃねぇか」
生人「ちょ、ちょっと待って! 一体何がどーなってるの? ねぇ、熱くないの!?」
火の男「ガハハ! 何いってんだか!」
火の男「俺も当然『エレメント』の力を使ってるさ。 『炎のエレメント』さ」
火の男「テメーからもそれを感じるぞ!」
生人「何が、何やらさっぱり分かりませんが!?」
火の男「ガハハッ! 最後になんの『エレメント』の持ち主か位、聞いてやろうと思ったけど・・・」
火の男「もう、飽きたぜ!」
生人「や、やめてくれ!」
火の男「うらー!」
  生人の頭を目掛けて飛んできた火の玉。
  それを屈んで避けた瞬間。
  生人はその場から地面を一蹴りすると一瞬で消えた。
火の男「なっ!」
  気づくと砂煙が舞い上がり火の男の足元で転がる生人の姿が。
生人「いてー。あれ〜? 何が起きた?俺焼けてない?」
生人「・・・」
生人「わぉあ!火の男! なんで!? なんで俺の真上に居るの!?」
火の男「・・・こっちが聞きて〜よ!」
火の男「焼け死ね!!」

〇田舎の学校
「ちょっと、これ!借りるわよ!」

〇田舎の学校
???「止しなさい!」
火の男「ちぃ・・・水か!?」
  現れたのは消化器を手にした柊だった。
柊「あんた!ボサッとしてないで!早く!!」
  柊の持つ消化器の白い煙が火の男を包んでいく。
火の男「くそっ!せめてこいつを焼いてやる!」
  火の男の手が生人の首を掴んだ。
生人「うわっ、やめて!やめてくれ!」
  必死に足をバタつかせて抵抗する生人。
  一蹴りが火の男を捉えたら。
  しかし、蹴るというか触れるレベルだった。
  だが・・・
火の男「・・・・・・あ・・・ ・・・そんな・・・」
  火の男が倒れると炎が瞬く間に消えてしまった。
生人「あ、・・・あれ? 倒れたぞ」
柊「どうしたのかしら? あんた、何かした?」
生人「いや、俺も必死だったからよく分からないけど・・・」
生人「・・・大丈夫なのかな?」
柊「とにかく、警察とか呼んで。 この男がまた暴れても良いように水を用意しないと」
生人「う、うん」

〇田舎の学校
生人「ひとまず・・・何とかなったのかな?」
生人「あぁ、そうだ! 生徒会長ありがとうね! その助けてくれ!」
柊「いいのよ。 この間は私が助けてもらってるか」
生人「犬?」
犬?「ワンワン!」
柊「うわっ、カワイイ! ほら、こっちにおいで!」
生人「え〜、 生徒会長、そんな声とか出すの!?」
柊「何よ!?」
生人「な、なんでもありません!」
犬?「そんなことより、君たちに話がある!」
柊「あんた、なんか変なこと言った?」
生人「いや、生徒会長こそ」
犬?「私だ、私!」
生人「犬が?」
「しゃべったーー!!!?」

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