オリジナルストーリー「剣×愛~ラブ&ブレイド~」

空白

第一話 怪異と奏心士(脚本)

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〇学校の校舎
  ここは、怪異との戦闘を行う『奏心士』を育てる
  学舎、「憑山高校」
  そんな高校に通うのは『奏心』という特殊な
  能力を持つ者のみ
  これは、とある普通の青年がひょんな事から怪異と
  奏心士との戦いに巻き込まれる物語である

〇教室
  とある高校
神原拓磨(ダメだ、眠すぎる)
  彼の名前は神原拓磨
  ごく普通の高校二年生だ
神原拓磨(昨日深夜まで「ワイドラ」見てるんじゃなかった・・・でも前回良いところで終わってたから見たかったんだよなぁ・・・)
教師「それじゃあ、この問題を・・・・・・神原、答えろ」
神原拓磨「んぇ!?あ、はい・・・ えっ・・・・と・・・3のニッケル!」
教師「不正解だ、拓磨、しっかりと授業を聞こうな それじゃあ、換わりに隣の狼渓(かみや)、答えろ」
狼渓菜津枝「はい、5番のウランです」
教師「正解だ、神原も狼渓を見倣え」
神原拓磨「うっす・・・・・・」

〇通学路
  授業終了後
  拓磨は疲れた様子で住宅街を歩いていた
神原拓磨「はぁ・・・疲れたな・・・ 早く帰って寝たい・・・」
  拓磨がそう呟いたとき、辺りの気温が急激に上昇する
神原拓磨「あっつい!? 残暑は終わったはずじゃ・・・?」
  その時、路地から全身が炎に覆われたナニかが飛び出してくるのが見えた
炎の怪異「GAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!」
神原拓磨「なっ、なんだアイツは!?」
狼渓菜津枝「やっぱり現れたわね・・・ あの子の未来視を頼って正解だったわ」
神原拓磨「な、菜津枝!?なんでここに!?」
狼渓菜津枝「説明は後! とにかく、此処から逃げて! アイツは私がなんとかする!」
狼渓菜津枝「『奏心解放』! 『戦い斬り咲け、  恋する戦乙女(ヴァルキリー)』!」
  菜津枝がそう唱えると先程まで私服だった菜津枝の服装が軍服へと変わる
狼渓菜津枝「私が相手よ! 覚悟しなさい!」
  そういうと菜津枝は何処からともなく一振の剣を取り出して炎の怪異に斬りかかっていく
狼渓菜津枝「やぁぁぁっ!」
炎の怪異「GAAA!!」
狼渓菜津枝「きゃっ・・・!」
  だが、炎の怪異に剣を殴られて少し吹き飛んでしまう
神原拓磨「一体何が起こってるんだ・・・? 何かの撮影か・・・?」
  拓磨がそう呟くとそこに菜津枝がぶつかり二人揃って転倒する
神原拓磨「うわっ・・・! 大丈夫か!?」
狼渓菜津枝「私は平気だから・・・早く逃げて!」
  そういうと菜津枝は再び炎の怪異に斬りかかって行く
神原拓磨「つーかこれどういう状況!? アイツはなんなんだよ!」
狼渓菜津枝「あぁ~~っ!もうっ! 1から説明してあげるから一旦引くわよ! 『戦歩空走(ヴァルキリーステップ)』!」
  菜津枝はそう唱えると徐(おもむろ)に空へと飛び上がりそのまま空中に魔法陣を作って空中を走っていく

〇空
  遥か上空
神原拓磨「おっ、俺っ、空、飛んで・・・!?」
  強烈な風が顔に吹き付け拓磨は思わず目を瞑(つむ)る
神原拓磨「っ~~!目が乾くっ・・・!」
狼渓菜津枝「それで、さっきから拓磨が聞きたがっていることを説明するわね」
狼渓菜津枝「アイツは「怪異」 人間のストレスや恨みとかの負の感情が集まって生まれるモノよ」
狼渓菜津枝「さっきのは炎の怪異だったから、人間の炎に対する恨みやら恐怖やらが集まって出来たのかもね・・・」
狼渓菜津枝「一先(ひとま)ずそれは置いといて 怪異と人間が戦うには『奏心』っていう特殊な能力が必要なのよ」
神原拓磨「それって、さっき菜津枝が使ってたやつか? でも俺はそんなの聞いたことないぞ?」
狼渓菜津枝「当たり前よ 奏心の存在は秘匿(ひとく)されてるんだから」
狼渓菜津枝「っと、話が逸れたわね それで、その奏心を他の人が宿す方法なんだけど・・・」
  そこまで早口で説明すると菜津枝は顔を赤くして口ごもる
狼渓菜津枝「その・・・宿らせ方っていうのが・・・」
神原拓磨「宿らせ方が? 教えてくれよ!俺もアイツに対抗できる力が欲しいんだ!頼む!菜津枝!」
狼渓菜津枝「その・・・そ、奏心を持ってる人の体液を・・・持ってない人と、分け合うっていうものなの!キスとかで!!」
神原拓磨「は、はぁ!?!? なんだよそりゃ!つぅことは戦いたきゃ菜津枝とキスしろってか!?」
狼渓菜津枝「別に、私は、嫌じゃないけど・・・」
神原拓磨「なんか言ったか?風の音で聞こえねぇ」
狼渓菜津枝「なんでもないっ! とにかく!拓磨の意思は分かったから・・・その、キ、キス、するんでしょう?」
神原拓磨「お、おう・・・アイツをボッコボコにしないと気が済まないからな・・・」
  拓磨と菜津枝は互いに見つめ合うとゆっくりと顔を近付けてキスを──
狼渓菜津枝「やっぱ無理!!」
神原拓磨「いった!? なんで叩くんだよ! 覚悟決めろよ!」
狼渓菜津枝「だって、同性ならまだいいけど、異性とは無理なの! 恥ずかしいの!」
  菜津枝は拓磨から顔をそらして赤面している顔を隠そうとする
狼渓菜津枝「で、でも・・・拓磨となら・・・」
神原拓磨「頼む、菜津枝 俺に戦う力をくれ」
狼渓菜津枝「・・・分かったわよ! キスすればいいんでしょ!」
  そして二人は顔を見合わせてキスをする
  すると拓磨は身体の底から何か力の本流のようなものが溢れてくるのを感じた

〇通学路
  先程の住宅街
狼渓菜津枝「使い方、分かったわよね?」
神原拓磨「嗚呼、任せろ」
  拓磨は目を瞑(つむ)り、先程の菜津枝のように唱える
神原拓磨「『奏心解放』! 『従い集え、元帥』ッ!」
  すると拓磨の身体は至高の光に包まれて服装が軍服へと変わる
狼渓菜津枝「げ、元帥!? あの最強の支援奏心の!? ラッキーね・・・!」
神原拓磨「菜津枝!『アイツを倒せ』!」
  その瞬間、菜津枝の身体から途轍(とてつ)もないエネルギーが溢れて身体能力が大幅に強化される
狼渓菜津枝「凄い・・・これが元帥の支援能力・・・ これなら、勝てるッ!」
狼渓菜津枝「はあぁぁぁぁぁッ! 『龍牙奏天(りゅうがそうてん)』ッ!」
  炎の怪異に突っ込んでいき剣に龍と水の属性を宿らせて上段から斬り捨てる
炎の怪異「GYAAAAAAAAAAAA!!」
  炎の怪異は断末魔を上げると火花になって散って風に撒かれて飛んでいった

次のエピソード:第二話 愉快な仲間たち

コメント

  • なんて言うんでしょうか。
    私の心は汚れているからなのか、力を分け与える方法がとてもいかがわしい!けしからん!と感じてしまいました…笑
    うらや…ごほん!

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