第二話 愉快な仲間たち(脚本)
〇黒
奏心解放──
それは自らの魂に宿った奏心を自由自在に操るために必要な呪文と呪符を使用することで可能となる
奏心は家系によって種類が分かれており家系図を見れば分かるところもある
そして、拓磨に宿った奏心は──
〇男の子の一人部屋
拓磨の部屋
神原拓磨「奏心・・・なぁ・・・」
拓磨はベッドに寝転がり夕方の出来事を思い出していた
奏心、怪異、恋する戦乙女(ヴァルキリー)、元帥
そのどれもが拓磨にとって新鮮な体験だった
神原拓磨「何が何だか分からなかったが・・・菜津枝の口振りからして他にも奏心ってのを使う仲間?がいるのか・・・?」
神原拓磨「女性ばかりだったら嫌だなぁ・・・」
〇日本庭園
翌日
狼渓菜津枝「ほら、着いたわよ ここが私たち──奏心士の家、というか、作戦室みたいなものね」
神原拓磨「でっけぇ・・・それに純日本宅邸みたいで雰囲気もいいな・・・」
狼渓菜津枝「そうでしょう? ほら、皆が待ってるから行くわよ」
そう言うと菜津枝は拓磨を引き連れて家へと入っていった
〇広い玄関(絵画無し)
家の中
狼渓菜津枝「ただいま、皆」
神原拓磨「お、お邪魔しまーす・・・」
すると、奥の方から見目麗しい女性たちが駆けてきた
周防「おかえり!菜津枝!それに、新メンバー君?」
空魔栞「お帰りなさい、菜津枝ちゃん!」
サフィーラ・ミロヴァスト「おかえり、二人とも キミがくるのは未来視で予測していたよ」
三人は来るなり拓磨に自己紹介もせず捲し立てるように菜津枝を労う
神原拓磨(どうしよう・・・ すげぇ居たたまれない・・・)
周防「それで?君が噂の新メンバーかな? はじめまして、私は周防(すおう)、名字はないよ よろしく頼むよ」
空魔栞「空魔栞と申します よろしくお願いしますね♪」
サフィーラ・ミロヴァスト「ボクはサフィーラ・ミロヴァスト 外国籍だよ、よろしくね」
三人はそれぞれ自己紹介して詰め寄る
それを菜津枝が制止すると拓磨の手を取り三人をかきわけて進む
狼渓菜津枝「ほら、こっちよ、拓磨 部屋に案内してあげる」
神原拓磨「は!?へ、部屋!? まるで俺がここで生活するみたいな言い方じゃねぇか!?」
狼渓菜津枝「あら、言ってなかったかしら 貴方は今日からここで生活するのよ」
次の瞬間、拓磨の困惑に満ちた悲鳴が響きわたった