愛する貴方に愛されたくて

ボロボロ

罪の秘密(脚本)

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〇葬儀場
サラ「なんで こんなことに・・・」
  昨夜家に帰ると、母の無惨な姿があった
  凶器には家の包丁が使われ、
  犯人の目処はたっていない
アヤ「サラッ!」
  親友のアヤだ
サラ「アヤ・・・」
サラ「ねぇ 私、ひとりぼっちになっちゃった・・・」
  母は私を1人で育ててくれた
  たった一人の家族だった
サラ「私これからどうなるのかな よく知りもしない親戚の人と暮らすことになるのかな・・・」
アヤ「ねぇ サラ・・・」
アヤ「サラがもし良かったらでいいんだけど・・・」
アヤ「私の家で一緒に暮らさない?」
サラ「えっ!」
  こうして私たちの共同生活が始まった

〇レンガ造りの家
サラ「ねぇ、私本当に邪魔じゃない?」
アヤ「私たち親友でしょ? 邪魔な訳ないじゃん!」
アヤ「それに、爺やと私だけで暮らすにはここは大きすぎるから・・・」
  アヤの両親は一代で大企業を築き上げた超エリートだった
  しかしアヤが14歳の時、
  交通事故で2人とも亡くなってしまった・・・
サラ(そっか アヤも寂しかったんだ・・・)

〇シックなリビング
サラ「アハハハ やっぱりこのコンビ好きだな〜」
アヤ「あ〜笑いすぎてお腹痛い〜」
  母の葬儀から数ヶ月
  私達は親友との共同生活を心の底から楽しんでいた
  でも、私に、こんな幸せが許されるのだろうか
  母が死んで間も無いのに・・・
  いや、天国にいるお母さんならそんなことは気にしない
  私が本当に気にしているのは
  私の秘密だ
  絶対にアヤに知られてはならない
  私の犯した罪の秘密

〇美術室
  3年前
  アヤの両親が亡くなった
  当時私たちは中学生だった
  親友の私が慰めても、彼女の心の傷は癒えなかった
  私たちは美術部に所属していて、
  アヤは特に才能があり将来を有望視されていた
  アヤは現実から逃げるように、
  絵を描くことに没頭した
サラ「ねぇアヤ? たまには息抜きにも行かない? ムクドの期間限定ニンジャバーガー食べに行こうよ!」
アヤ「ごめん、今いいとこなの また今度ね」
  こんなやり取りが半年ほど続いた
  そして私は、アヤに対して親友以上の感情を抱いていたことに気がついた
  アヤともっと話したい
  私のことを、見て欲しい・・・
  そして、最悪の計画を思いついた

〇通学路
アヤ(完成出来なかった・・・ 明日朝早くに行って続きを描こう)
アヤ「エッ!? 誰!?」
  私は、黒のフードを被り、
  アヤの帰りを待ち伏せした
アヤ「いやぁッ!! 痛いッ!! やめて!!」
  まず私は、
  スタンガンで彼女を怯ませた
アヤ「い だ あ ぁ ぁ ぁ い ッ !! い だ ッ ! や め ッ !」
  そして馬乗りになり、
  ハンマーで彼女の右腕を思い切り叩いた
アヤ「私ッ 絵を、絵を描いてるのッ! だからッ! 腕はッ ! い だ あ あ ぁ ッ !!」
  構わず、叩き続けた。
「なんだか外が騒がしいな」
  これ以上ここにいると人が来ると思い、
  私は逃げた
  去り際
アヤ「絶対に、絶対に許さないから・・・!!!」
  それから彼女は右腕が上がらなくなり、
  絵を描くことを諦めた
  また私と一緒にいてくれるようになった

〇シックなリビング
アヤ「でさ〜」
サラ「・・・」
アヤ「ちょっとサラ! 聞いてる!?」
サラ「あ、ごめん、ぼーっとしてた 何?」
アヤ(サラはきっと、 お母さんのことを考えているんだね・・・)
  私には、秘密がある
  絶対に知られてはならない秘密が・・・

〇アパートのダイニング
サラの母「あらアヤちゃん いらっしゃ〜い 早かったわね〜」
アヤ「どうも〜 サラはまだですか?」
サラの母「今ケーキ買いに行ってくれてるわ もうこんな歳だしケーキなんていいって言ったんだけど」
  知っている
  そして、あの店に行って帰るには30分はかかる
サラの母「しかしサラも立派になったわよねぇ ちょっと前までじゃじゃ馬娘だったのに」
サラの母「今じゃ母親の誕生日にケーキを買ってくれるなんて きっとアヤちゃん、あなたのおかげね」
アヤ「え? 私?」
サラの母「そうよぉ あなたと仲良くなってから、 サラはとっても成長したわ」
サラの母「ありがとね アヤちゃん」

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コメント

  • 二人とも相手に愛されるために罪を負ったんですね。
    読んでて怖かったです!
    「本当の愛は~」などと言う話ではなく、彼女たちの中ではそれが最上の愛だったんでしょうね。

  • ハラハラしながら読ませて頂きました。お互いが秘密があって、でも根底は愛で、、、なんか複雑ですよね。自己愛が強すぎる気もしますが、愛は時々突拍子もない行動にかられますね

  • これは、、おもしろい!!現実にありえない話なのに妙にリアリティがあって読んでて鳥肌がたちました。愛も独占欲や支配欲が強くなりすぎると怖いですね。危機感を感じました。ここまで強い愛があるなら、2人とも秘密を作らずに犠牲を払わずにもっと愛しあえる方法がなかったのかなとか考えちゃいます。アヤの秘密のターンにはこっちもか!!と思わずつっこみたくなりました。ストーリーとしてよくできてて気に入りました。

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