始まりの物語なんて小説書いたけど、違う意味で始まってるじゃねーか!

ハゴロモ

ガチの始まりの物語じゃねーか!(脚本)

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〇渋谷駅前
  友達に文才があると言われ、勢いで書いた『始まりの物語』というタイトルのSF学園モノ
  それを友達に見せに行ったはいいが、ボコボコに言われ、凹みながらの帰り道、その道中・・・
高宮 雷飛「ったく・・・何が「始まりの物語」だよ・・・俺みたいな文才も人望もない人間が文章書こうなんて、百年早かったんだ・・・」
高宮 雷飛「大体、『君には文才がある!』なんて勧めてきたアイツのせいじゃねーか、こんなモヤモヤっとしてるのは・・・」
マキア・ラヒトエドン「あらあら、いかにも『書いた小説を友達に見せに行ったらボコボコに言われた』みたいな顔してるわね」
高宮 雷飛「おう・・・って誰だよお前!?俺の知り合いじゃねーだろ!!」
マキア・ラヒトエドン「あらやだ、忘れちゃった?」
高宮 雷飛「忘れたも何もねーだろ!知らねーよ!アンタみたいなコスプレイヤー!」
マキア・ラヒトエドン「もぉ・・・私は、あなたが書いた「始まりの物語」に出てくるヒロイン、マキアよ!」
高宮 雷飛「は、はぁ?!いやいや待て待て!俺あの小説見せたのアイツしかいねーんだけど?!」
高宮 雷飛「しかも俺が思い描いていたマキアのまんまじゃねーか!もしかして、マジで・・・?」
マキア・ラヒトエドン「とりあえずギャアギャア騒ぐのやめてくれない?場所でも移しましょうか」
  マキアはそう言って、本来知るはずもない雷飛の家へと正確に雷飛を引っ張りながら向かっていった・・・

〇一人部屋
  成す術もなく家へと引っ張られた雷飛は、少し落ち着くためにゆっくりしたあと、マキアから話を聞いた
高宮 雷飛「つまり・・・だ・・・」
高宮 雷飛「俺にたまたま特殊な能力が宿ってて・・・」
高宮 雷飛「それが小説執筆後誰かに見てもらうことで、その世界を現実に再現するってもので・・・」
高宮 雷飛「それの第一歩でアンタが来たってことか・・・理解が追い付かないんだが・・・」
高宮 雷飛「てかなんでアンタはそんなにこやかでいられるんだ?元の世界・・・というか小説の世界から飛び出してきた訳だが・・・」
マキア・ラヒトエドン「それは、この行為が名誉あることだからよ。あなた達の世界で言う・・・ウチュウシンシュツ?的なものだと思ってくれればいいわ」
高宮 雷飛「そんなすげぇ事なのか・・・いや凄いけれども・・・」
  すると突然、ゴゴゴゴ・・・と地面が、というより建物が揺れて、雷が落ちた時のように、一瞬光が視界を奪う
高宮 雷飛「うわっ!地震か?!」
マキア・ラヒトエドン「あら・・・そろそろ第二号が来そうよ、ここに」
高宮 雷飛「は?それってどういう──」
  ドン!と鈍い音を立てて、何かが落ちてきた。それも天井から。
サマツ・アンエンド「いてて・・・なんやねんこれ・・・エライ飛びづらいな、ここ・・・まだ魔力までは来てないんか・・・」
高宮 雷飛「おいおい!今度は翼生えてる奴のお出ましかよ!」
サマツ・アンエンド「ん?ああ、コイツが例の・・・」
サマツ・アンエンド「まいど!俺はサマツ・アンエンド。テキトーにサマツって呼んでや」
サマツ・アンエンド「ああ、あんさんは名乗らんでも分かるわかる!雷飛って奴やろ?ま、仲間としてこれからよろしくたのむで!」
高宮 雷飛「コイツ・・・よく喋るな、てか仲間としてって・・・もしかして・・・?」
マキア・ラヒトエドン「察しがいいわね、あなたはあなたが作った物語の主人公に成り代わって、魔王を倒すのよ」
高宮 雷飛「待て待て待て待て!そこまで察してねーよ!」
サマツ・アンエンド「マジで?ここまで来たら察せるやろ?」
高宮 雷飛「俺は万能じゃねーよ!てかお前ら本当にあの設定の感じで喋るのな!何か恥ずいわ!」
マキア・ラヒトエドン「まあとりあえず、もう魔物出始めてるみたいだから、行きましょうか!」
サマツ・アンエンド「せやせや!確かあんさん主人公を・・・なんやっけ・・・なんかのプロ的な設定にしとったやろ?」
サマツ・アンエンド「つまりあんさんにもその力宿っとるから、魔物ボコしてきぃや!」
高宮 雷飛「頑張れるかァ!」
  そんなことを言われ、抵抗するも、二人の力の前になすすべなく、雷飛は外へと駆り出されてしまったのであった。

〇森の中の小屋
  ドアを開けた瞬間、雷飛は違和感に気づいた
高宮 雷飛「待ってくれ、なんで家の前がこんなファンタジーになってるんだ?」
マキア・ラヒトエドン「あら、驚かないのね」
サマツ・アンエンド「なんや、えらい驚くか思ってんけど・・・」
高宮 雷飛「もう流石に慣れたわ」
マキア・ラヒトエドン「あ、そうだわ!私達に合わせて衣装も変えちゃいましょう!それ!」
  雷飛を光が一瞬包み、瞬く間に服装を変えた。
高宮 雷飛「ちょ、なんじゃこりゃ!おま、勝手に服変えてんじゃねー!」
マキア・ラヒトエドン「いかにも魔法使いって感じでしょ?気に入ってくれた?」
高宮 雷飛「気に入るも何も元に戻せや!」
サマツ・アンエンド「ええやんええやん、似合っとるで!」
高宮 雷飛「お前らなぁ──」
  すると、ガサガサと茂みが揺れ、そこから・・・スライムが飛び出してきた
スライム…?「ア・・・アア・・・」
高宮 雷飛「ちょ、おいおい!王道パターンかよぉ!」
高宮 雷飛「てかこれスライムなのか?!」
  そうして、スライムみたいな何かと戦うことになってしまった

コメント

  • この場合、自分が書いた物語の通りに雷飛が行動しなかったらどうなるんだろうか。雷飛が何をしても物語の通りになってしまうのか、それとも物語のほうが書き換えられていくのか。両者の関係性が気になります。サマツの関西弁もちょっと気になるけど。

  • 執筆側となると、壮絶な世界も、残酷なシーンも、ある程度自由に書けるのでしょうが、それをリアルに体験ってハードですよね…。面白い設定ですね。

  • 書いたものを具現化とは中々面白い発想ですね!
    まぁ本人が想定していなかったようで、これからの波瀾万丈の物語の続きが気になります!

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