『愛情ヒーロー』

SCPキミト

第十四話「図書学院の裏」(脚本)

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〇文化祭をしている学校
  ──私立月光図書学院
甘音主乃「他学校の文化祭! 月光が1番だ〜」
  私立月光図書学院は、文庫の数が日本一多い高等学校である。
  そして、そこに中学の時から文化祭に通っているのが甘音主乃である。
甘音主乃「他学校の生徒としても誇りを持って回らないとね〜! 制服着てきた甲斐があった・・・」
  と、突然誰かにぶつかってしまった。
甘音主乃「うわわっ! 大丈夫?」
操糸かうら「ッ! す、すみません・・・」
甘音主乃「いいえ! 怪我は?」
操糸かうら「僕は問題ないですが、あなたは?」
甘音主乃「大丈夫〜!」
操糸かうら「そうですか・・・では、これにて」
甘音主乃「・・・そっけな?!」
甘音主乃「あんな子確かに居るけど・・・あんだけドライだとキツイね」

〇文化祭をしている学校
  ザワザワ・・・
甘音主乃「なんか・・・雲行き怪しくなってきたな。皆も何かソワソワしてる・・・?」
  キャアアアアアアアアア!!!
甘音主乃「なっ、なに?!」
  客)か、怪物だー!!!
  教師)は、早く! 警察に通報を!!
甘音主乃「フォルムチェンジ!」
甘音主乃「・・・向かうよ!」

〇文化祭をしている学校
  グギャアアアアアア!!!
甘音主乃「元気すぎるね〜?!」
  ドゴォォォォン!!!
甘音主乃「はあ!!」
甘音主乃「もー! 学校破壊して・・・」
  ガァァァァァァ!!!
甘音主乃「うわぁ!」
甘音主乃「ヤバ! 結界!!」

〇黒
  ギギッ・・・ギッ・・・

〇文化祭をしている学校
甘音主乃「うお? 何もしてないのに攻撃止まったよ?」
操糸かうら「・・・」
甘音主乃「キミは・・・!」
操糸かうら「ああ、あなただったんですか。 名前・・・甘音主乃さん、ですね?」
操糸かうら「ヒーローの癖して集団守れないんですか?」
甘音主乃「あっはは! な訳ないでしょ? 触ってみ?」
操糸かうら「・・・!」
操糸かうら「壁・・・?」
甘音主乃「結界。 あまり現役舐めてもらっちゃ困るよ」
操糸かうら「そうですか、失礼・・・ なら、さっさと倒せませんか?」
甘音主乃「トゲトゲしてんね〜・・・ んま、解放するとしましょうか! 早い方がいいもんね!」

〇文化祭をしている学校
甘音主乃「・・・さて、キミの希望通りちゃちゃっと終わらせちゃったけど、どうした?」
操糸かうら「・・・」
操糸かうら「僕は・・・人が嫌いです」
操糸かうら「特に、あなた方の様な人の目を引いて活躍している・・・そんな人たちが!」
甘音主乃「・・・聞かせて」
操糸かうら「はぁ?」
甘音主乃「何が原因なのか、どういう考えでそうなったのか、教えて」

〇教室
操糸かうら「・・・我が学校が原因です」
操糸かうら「この学校がどのような学校だかはご存知ですよね? それで、よくメディアだのなんだのとよく来るのです」
操糸かうら「メディアが来ると、どうなるかご存知ですか?」
甘音主乃「んー? あ、お金が入るね」
操糸かうら「・・・ええ。だから、学校は勿論応じますよね?」
操糸かうら「その、外からだけの見え方だけ取り上げて、中を見せないのが大嫌いなんですよ」
甘音主乃「言い方から見るに、キミ何かやられてるでしょ」
操糸かうら「勘が鋭い事で。ここが全寮制なのもご存知ですか?」
甘音主乃「うん、知ってるよ」
操糸かうら「定期試験が無い事は? 代わりに何が行われるのかは?」
甘音主乃「定期試験が無い代わりに、校内の文書を読んだ感想や考察等を発表する会があるんだよね」
操糸かうら「流石です。 自分で言うのもなのですが、その会ではかなりの成績を残しておりまして」
操糸かうら「それが気に食わないのか、底辺の者達の嫌がらせが寮内で僕に対し行われています」
操糸かうら「まあ・・・具体的には部屋の設備を壊されたり、借りている本をダメにされたり。 僕の親と学校側に負担が行くものばかりでして」
操糸かうら「報告しているくせに何も変えてくれやしない、メディアからの目しか気にしていない、そんな学校が嫌いです」
操糸かうら「そして、そんな風に栄光にすがっている人間達が、あなた達のような人たちが、嫌いです」
甘音主乃「・・・え、それだけ?」
操糸かうら「・・・は?」
甘音主乃「それ、俺らただのこじつけで嫌われてるって事? 酷くないすかお兄さん・・・」
操糸かうら「え、あ、それは・・・」
甘音主乃「あとキミ、能力者でしょ? どんな能力なのか、俺に教えてよ!」
操糸かうら「・・・糸で物を操れます、それだけです」
甘音主乃「お、凄いじゃあないか!! 人守れるね!」
操糸かうら「・・・!! 人を? 僕がですか・・・?」
甘音主乃「うん! キミならできるよ」
操糸かうら「できますか・・・? 本当に、人を助ける事ができますか!」
甘音主乃「うん。おいでよ、俺の所へ。 キミをいじめる奴も、同じ境遇の人を見捨てる奴もいない。 現状を知ったなら、変えるまで!」
操糸かうら「・・・よろしく、お願いします!」
操糸かうら「な、なんですか?!」
甘音主乃「状況確認・・・」
「その必要はないよ」
甘音主乃「誰だ!」
赤月 零「やあ、はじめまして!」

次のエピソード:第十五話「接敵 病の始まり」

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