青春盗聴譚

穂橋吾郎

エピソード3(脚本)

青春盗聴譚

穂橋吾郎

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〇町の電気屋

〇男の子の一人部屋
  スマホに文字を打ち込んでいく光。
  『殺人現場を』
  『目撃してしまったかもしれない』
「光ー、ご飯冷めるよ」
久保田光「・・・・・・」

〇一戸建ての庭先
久保田光「あ、あ・・・」

〇一戸建て
久保田光「ハァッ・・・ハァッ・・・」

〇男の子の一人部屋
久保田光「・・・・・・」
  光は再びスマホに文字を打ち込む。
  『見られた・・・』
  『か』
久保田光「見られていた、のか・・・?」
  そのとき、ふいに光の布団が剥がされる。
久保田郁美「ご飯冷めると言っとろうが。起きろ」
久保田光「あの、さ」
久保田郁美「ん、なに?」
久保田光「人が死んだら、どうする?」
久保田郁美「お葬式、挙げる」
久保田光「いや、そうじゃなくて、あの、殺したりするやつの、人が死んだらっていうか、あの」
久保田郁美「もー、アンタまでそんなこと言って、朝から気分が滅入るわ」
久保田光「はぁ」

〇ダイニング
久保田郁美「光、あんなの気にしないで、さっさと食べちゃいな」
久保田徳二「あのー、パパもそっちで一緒に食べていいかな?」
久保田郁美「あのガラクタきっちり全部売ったら許可する」
  『ビリビリ! ペン型スタンガン!』
久保田徳二「ガラク・・・光ぅ、男はやっぱよ、ロマンだよな、ロ・マ・ン」
久保田郁美「これのどこがロマンだ!」
  そう言って、郁美(いくみ)が押入れの中を開ける。
  『奇々怪界! 煙玉!』
  『切り裂き! 仕込みナイフ』
久保田徳二「ゼ、007とか、ミッション・イン・ポッシブルとか、観たことあるだろ」
久保田徳二「やっぱりスパイたるもの、仕込み武器くらい・・・」

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