第十三話:デモンズ・ステップ(後編)(脚本)
〇渋谷のスクランブル交差点
レジーナ「来たわね」
赤根武瑠(タケル)「サイエンジャー参上!」
櫻井華(ハナ)「これ以上生命エネルギーは 奪わせないわよ!」
イン「お久しぶりですね、皆さん」
碧川瑛士(エイジ)「まさかの全員集合か」
倉石 龍太(リュウタ)「最近は大人しくしているから 諦めてクニに帰ったのかと 思っていたがな」
ヤン「なに 計画の最終段階に入っていたから お前たちと遊ぶ余裕が なかっただけのことさ」
赤根武瑠(タケル)「計画?」
ヤン「そういえばレッドとピンクには ちょっと前に会っていたな 宣言通り挨拶に来てやったわけだ」
碧川瑛士(エイジ)「え、二人だけで戦っていたのか?」
倉石 龍太(リュウタ)「呼んでくれれば加勢に行ったのに」
ヤン「この街から 離れたところに現れたから わたしも驚いたよ」
倉石 龍太(リュウタ)「離れたところって 櫻井が実家に帰るって 言っていた時のことか」
碧川瑛士(エイジ)「タケルも一緒に行ってたのか? ご両親に挨拶って奴?」
碧川瑛士(エイジ)「なんだよお前ら もうそこまで話が進んで・・・」
櫻井華(ハナ)「ち、違うわよ!そんなんじゃ・・・」
赤根武瑠(タケル)「そうだよ俺は ただハナさんの実家に 興味があっただけで そんな深い意味は・・・」
倉石 龍太(リュウタ)「でも挨拶はしたんだろ?」
赤根武瑠(タケル)「しましたけど」
碧川瑛士(エイジ)「おめでと~ 式には呼んでね」
倉石 龍太(リュウタ)「お前らいつの間にそんな・・・」
「だから違うってば!」
レジーナ「こっちを無視してんじゃないわよっ!」
倉石 龍太(リュウタ)「あ、ああ悪い」
倉石 龍太(リュウタ)「ほら、お前ら その話はとりあえず後だ」
赤根武瑠(タケル)「後も何も・・・ 何もないって言うのに」
レジーナ「あんたたちねぇ・・・ 敵同士だっていうのに 緊張感を持ちなさいよ!」
碧川瑛士(エイジ)「いや~アンタ達とも 色々あったから なんか敵とは思えなくて」
イン「甘い考えですね・・・」
ヤン「まったくだ そろそろその考えは改めてもらおうか」
イン「姫、下がっていていただけますか」
レジーナ「どうしてよ」
ヤン「姫の手を煩わすまでもないってことさ」
倉石 龍太(リュウタ)「・・・!」
櫻井華(ハナ)「本気のようね」
イン「機は熟しました 我々は計画の次の段階に入ります」
イン「つきましては 貴方方の存在は非常に邪魔なのです」
ヤン「主君の命により アンタ達の命を狙わせてもらうぞ」
赤根武瑠(タケル)「!!」
碧川瑛士(エイジ)「つまり目的がオレたち自身だってことね」
イン「そういうことです」
碧川瑛士(エイジ)「じゃあお相手しましょうか」
倉石 龍太(リュウタ)「任せろ」
〇渋谷のスクランブル交差点
赤根武瑠(タケル)「え、ちょっと」
櫻井華(ハナ)「二人とも!?」
碧川瑛士(エイジ)「まあまあここは年寄りに任せて」
倉石 龍太(リュウタ)「そういうことだ」
ヤン「いいね お手合わせ願うぞ、ブラック」
倉石 龍太(リュウタ)「!!」
イン「手加減しませんよ」
碧川瑛士(エイジ)「当然」
〇黒
「はぁっ!」
「ふんっ!」
「はぁぁぁっ!」
「どりゃあっ!」
〇渋谷のスクランブル交差点
櫻井華(ハナ)「二人とも・・・」
レジーナ「・・・・・・」
赤根武瑠(タケル)「危ない!」
櫻井華(ハナ)「えっ」
レジーナ「やぁっ!」
レジーナ「ちっ」
櫻井華(ハナ)「あ・・・ありがとう」
赤根武瑠(タケル)「卑怯だぞレジーナ!」
レジーナ「卑怯だからなんだっていうの 遊びじゃないのよコレは」
赤根武瑠(タケル)「うわっ」
櫻井華(ハナ)「くっ!」
赤根武瑠(タケル)(・・・皆の雰囲気が今までと違う・・・!)
赤根武瑠(タケル)(初めて実感してる 本気で殺される・・・!)
〇渋谷のスクランブル交差点
イン「はっ」
碧川瑛士(エイジ)「おっと!」
碧川瑛士(エイジ)「どこに向けて撃ってんの」
イン「もちろん、貴方にですよ」
碧川瑛士(エイジ)「えっ」
みずの
こうげきが
エイジのせなかに
ヒットした!
碧川瑛士(エイジ)「うっ!」
イン「背中にも目は必要ですよ」
碧川瑛士(エイジ)「くっ・・・ やってくれるじゃん」
〇渋谷のスクランブル交差点
倉石 龍太(リュウタ)「おらおらおらっ!」
ヤン「フン、これくらい避けるまでもない」
倉石 龍太(リュウタ)(くっ・・・全て受け止められる・・・ これが本気を出したこいつの力か)
倉石 龍太(リュウタ)「ブラックメガトンパンチ!」
ヤン「いいぞ、こい」
倉石 龍太(リュウタ)「うっ」
ヤン「お返しするぜ」
倉石 龍太(リュウタ)「うわあっ!」
〇渋谷のスクランブル交差点
赤根武瑠(タケル)(なんだあれ・・・)
櫻井華(ハナ)(ものすごいパワー・・・!)
レジーナ「カイゼル様からいただいたこの力、 試してみようかしら」
赤根武瑠(タケル)「・・・!」
???「うわあっ!」
レジーナ「!!」
リュウタが
ふきとばされてきた!
レジーナ「リュウタ・・・!」
倉石 龍太(リュウタ)「う・・・」
レジーナ「・・・・・・」
赤根武瑠(タケル)「・・・レジーナ・・・?」
レジーナ「!!」
レジーナは
きえてしまった
櫻井華(ハナ)「あっ・・・」
ヤン「随分吹っ飛ばしてしまったな」
「!!」
ヤン「お前ら・・・姫はどうした」
赤根武瑠(タケル)「どっか行った ブラックは倒させない」
櫻井華(ハナ)「私たちが相手するわ」
ヤン「・・・やれやれ興が冷めたな」
赤根武瑠(タケル)「・・・・・・」
ヤン「イン!帰るぞ」
イン「いいのですか」
ヤン「気が萎えた 姫もいないしな」
イン「はあ・・・しかしご命令では」
ヤン「行くぞ」
イン「・・・わかりました」
ヤン「じゃあなサイエンジャー 今日はもう帰るが 次は本当に倒してやるからな」
イン「またお会いしましょう」
インとヤンが
かえっていった
赤根武瑠(タケル)「・・・なんなんだあいつら・・・」
碧川瑛士(エイジ)「うっ」
櫻井華(ハナ)「エイジ! あなたも酷いけが・・・!」
赤根武瑠(タケル)「所長に連絡しましょう! 早く手当てしないと」
櫻井華(ハナ)「ええ」
〇黒
その戦いは
どう考えても俺たちの負けだった
彼らが途中で帰らなければ
おそらく俺たちは
全員死んでいただろう
そう思うと
後から震えが襲ってきた
〇怪しげな祭祀場
レジーナ「・・・・・・」
カイゼル「レジーナ どうした」
レジーナ「カイゼル様」
レジーナ「すみません なんでもありません」
カイゼル「あのサイエンジャーとやらは 葬って来たのか」
レジーナ「あ・・・」
カイゼル「・・・・・・」
レジーナ「・・・・・・」
カイゼル「・・・・・・」
レジーナ「あの、もうしわ・・・」
カイゼル「まぁよい いざとなればその程度の障害は 簡単に取り除ける」
カイゼル「それよりも」
カイゼル「我の食卓を整える準備を始めよう」
〇研究所の中
こいぬ「くぅん」
碧川瑛士(エイジ)「イテテ・・・あーくそ油断したなぁ」
倉石 龍太(リュウタ)「すまん、ありがとう」
葉隠拓郎(ハガクレ)「なるほど 本気の彼らの力は そんなにも強かったのか」
赤根武瑠(タケル)「正直、俺たちが 4人集まってかかっても 敵うかどうかってところだと思いました」
葉隠拓郎(ハガクレ)「計画の次の段階、と言っていたんだね」
櫻井華(ハナ)「ええ」
葉隠拓郎(ハガクレ)「彼らが 生命エネルギーを集めていた理由が 動き出すということか・・・」
葉隠拓郎(ハガクレ)「激しい戦いが待っているかもしれないな」
碧川瑛士(エイジ)「何かパワーアップとかないの? 武器とかさぁ」
葉隠拓郎(ハガクレ)「うむ・・・早急に研究を進めよう」
こいぬ「わん!」
倉石 龍太(リュウタ)「すまないが頼んだ」
こいぬ「わん!」
〇マンションのエントランス
赤根武瑠(タケル)「じゃあ、今日は帰ります」
櫻井華(ハナ)「ええ」
赤根武瑠(タケル)「せっかくのデートだったのに 台無しになっちゃって・・・ すみません」
櫻井華(ハナ)「別にあなたのせいじゃないし、 デートだとも思ってないから 気にしないで」
赤根武瑠(タケル)「あはは、そうですね・・・」
赤根武瑠(タケル)「あ、そうだ ハナさん、手出して」
櫻井華(ハナ)「? なに?」
櫻井華(ハナ)「コレ、あのお店の袋よね 何が入ってるの?」
赤根武瑠(タケル)「開けてみてください」
櫻井華(ハナ)「わぁ・・・!」
赤根武瑠(タケル)「ハナさん、それ欲しそうに見てたでしょ」
櫻井華(ハナ)「み、見てたの」
赤根武瑠(タケル)「ふふ、すみません」
赤根武瑠(タケル)「キーホルダーなら 邪魔になりませんよね?」
櫻井華(ハナ)「ええ・・・」
赤根武瑠(タケル)「ホントはデートの終わりに カッコよく渡したかったんですけど」
櫻井華(ハナ)「ううん、嬉しいわ ありがとう」
赤根武瑠(タケル)「よかった」
櫻井華(ハナ)「・・・タケル この先何があっても、勝ちましょうね」
赤根武瑠(タケル)「もちろんです この、勝利の星にかけて」
櫻井華(ハナ)「・・・ええ!」
久々の更新嬉しいです!(拝読が遅くなりましたスミマセン)
レジーナの新しい力、結局分からずじまいでしたか……恋か戦いか、レジーナの中での葛藤が可愛いですね♡逃げちゃうところも良きでした😆
ハナとタケルがいい感じになってきてはいますが、ジレジレしていてもどかしい!
続きも楽しみにしています!