エピソード2 魔道具(脚本)
〇岩の洞窟
あつし「順調だね」
すず「まだ帰らないの? もう2時間くらい経ってるはずよ」
あつし「ははは。帰るつもりはないよ。他の人達と差をつけるために、どんどん進まないとね」
すず「えっ? 帰らないって? お風呂は? 寝る場所は?」
あつし「風呂なんて一週間入らなくても大丈夫だよ。寝床は・・・・・・。まあ、何とかなるよ」
すず「さては、あつし。何も考えてないんでしょ。お風呂に入らないなんてありえないし、魔物の出る場所で寝るのも、ありえないわよ」
あつし「ちゃんと考えてるって。魔物を倒して手に入れた魔石を使えば、食事には困らないし、寝ずに済むんだから」
すず「私は落ち着いた場所で、食事も睡眠も取りたいの。レベル5になったんだから、もういいでしょ」
あつし「レベル50くらいは目指さないと。他の人達が僕達に追いつくのは無理だ〜ってくらいまでね」
すず「別に一番を目指さなくたって」
あつし「やるからには一番目指さないと。おっ。お出ましだな」
あつし「剣技、十字斬り〜」
すず「剣技が凄いのは分かったけど、魔法の方が汚れなくて済むよ〜。大きな魔物も爆炎一発で倒せるんだから」
あつし「大丈夫だって。魔道具の清潔魔法を使えば綺麗になるらしいよ」
魔物を倒した時に出た魔石を拾いながら、出掛ける前に兵士さんから頂いた本【魔道具】をすずに見せる
すず「私も読んだけど、ホントかな? 眠らなくて済むとか、汚れが綺麗になるとか、いまいち、信じられないんだよね」
あつし「試してみればいいんだよ。魔物を倒せば魔石はすぐに手に入るんだから。生成魔法、【食】」
あつし「ほら、出来た。とりあえず毒味だな」
あつし「美味いっ。エヌドバーガー店のハンバーガーと同じだぞ。すずも食べてみろよ」
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