第三話 結婚式(脚本)
〇田舎の教会
ロシェル「結婚式のごたごたで魂を頂こうと言う考えが甘かったんやろうか?」
ロシェル(あ~ぁ、こんな田舎の教会が暇だったとは・・・トホホ)
ロシェル「鳥しか来まへんがな・・・しゃぁない今日の新婚カップルが来るまで寝よう」
〇薄暗い谷底
加勢錠二「おい、早くしないと追いつかれるぞ」
鳳真奈「ま、待ってよ、錠二」
加勢錠二「連絡の宇宙ボートに早朝乗らなくては奴らに殺されるぞ」
鳳真奈「だいたい、錠二がアタイの事愛してるって言ったから組織を抜け出したんじゃないの」
加勢錠二「愛してるさ、だからこうやって保護しようとしてるんだろ」
鳳真奈「なら、もうちょっと優しく・・・手を引っ張ってくれるとかさぁ」
鳳真奈「キャ、錠二」
加勢錠二「あ、危ない・・・大丈夫か?」
鳳真奈「痛たたた・・・挫いたみたい」
加勢錠二「肩に掴まれ・・・あともう少しでランデブー地点だ」
〇田舎の教会
鳳真奈「も、もう動けない錠二」
加勢錠二「ついたぞ、どうやら、この教会がランデブー場所のようだな」
鳳真奈「ついでに式を挙げましょうよ錠二」
加勢錠二「それは、君を安全な場所に匿ってからだ真奈」
〇大聖堂
ロシェル「あっ、ようやく来はった・・・こんにちは」
加勢錠二「あ、初めまして僕たち・・・」
ロシェル「わかっておりま・・・駆け落ちして結婚する駒鳥さんでっしゃろ・・・用意はできてまっせ」
鳳真奈「よかった~。ねぇ錠二、式場を押さえてくれてたんだ・・・嬉しい」
ロシェル「ちょっと、待ってておくれなはれや直ぐに支度しまっさかいにな」
加勢錠二「なぁ、真奈・・・結婚は裁判の証言が済んでからって言っただろう」
鳳真奈「アタイがボスの情婦だったからアタイに近づいたの?錠二」
加勢錠二「そうじゃない愛してるよ真奈・・・でも今は危険が」
鳳真奈「命がけなのよアタイ・・・だから生きているこの時に式を挙げたいのよ錠二」
加勢錠二「分かった式を挙げよう」
〇田舎の教会
ロシェル「でも、悪魔のワテが式を執り行うなんて何の因果かいな」
ギャング「クソ、何処へ」
ロシェル「結婚式の参列者でっか?」
ギャング「そうだが・・・二人は中か?」
ロシェル「遅いがな、もうおわってまっせ式は・・・何するんだす?危ない・・・待っとくんなはれ」
ロシェル「や、やめとくんなはれ・・・物騒なもの向けて」
ロシェル「悪魔に拳銃は効果ありませんちゅうのに」
〇大聖堂
鳳真奈「嬉しい・・・これで、私達夫婦ね」
ギャング「やっと、見つけたぞ・・・さぁ、俺と一緒にボスの元に帰るんだ真奈」
鳳真奈「イヤ、あんたは私の元カレだけどボスに言われてアタイをボスに差し出したじゃん」
ギャング「そ、それは違う、今度こそ奴を殺して一緒になるつもりだ・・・刑事の言う事なんか信用するな」
鳳真奈「残念でした。もう結婚したんだからね私達」
ギャング「そんな事は、形式だ・・・俺は本当に愛してるんだ」
鳳真奈「アタイはね、形式を重んじるのよ」
ギャング「刑事と一緒になれる訳がないだろう・・・お前は利用されているんだ刑事に」
加勢錠二「奴の話何て聞くな・・・さっ、真奈。飛行艇に逃げるんだ」
ギャング「クソ」
加勢錠二「残念だったな、俺なら真奈を離しはしない」
ギャング「あっ、ボス」
ボス「俺を殺すだと」
ロシェル「うひょー魂が二つも・・・大漁大漁」