〇学校の部室
樹「桜！」
樹「なんであいつのことばっかりなんだよ・・・」
桜「樹・・・？」
樹「いい加減、俺の気持ちに気づけ・・・気づけよ」
部長「はあ」
部長「ほんっとに、なんで気づかなかった桜」
部長「樹くんがこんなに桜を想ってるのに！」
部長「王子様、ほんと尊い」
部長「・・・・・・」
部長「どしたん、部長」
部長「最新刊なのに、読まないの？」
部長「うむ」
部長「なんつーか、気づいちゃってな」
部長「この男の怒り方、むしろ女じゃないか？」
部長「え？」
部長「感情的で、 自分の気持ちをスラスラ言葉にできる」
部長「と、言いますと？」
部長「この漫画の作者は、女」
部長「この男の中身は女、ということだ」
樹「なんであいつのことばっかりなの・・・」
桜「樹・・・？」
樹「いい加減、私の気持ちに気づいて・・・気づいてよ」
部長「な？　しっくりくるだろ」
部長「な」
部長「じゃねぇわ！」
部長「王子様のキャラぶっ壊しただけじゃなく、 なんて再構築してくれてんだ！」
部長「Shin・少女漫画の読み方！」
部長「やまかしい！」
部長「や、やめろ部長！ お前のタブレットは何のためにある！」
部長「輩を滅するためにある！」
部長「ま、漫画描くためだろぉ！」
　　10分後
部長「落ち着いたか」
部長「もう、樹くんがお姉様にしか見えないよぅ」
部長「あんたなんて、もう部長降格なんだからね」
部員「でもこの読み方 悪いことばっかりじゃないんだぞ？」
部長「はい!?」
部員「まあまあ、BLもいける腐った部長」
部員「男同士のガチの恋愛が読めると言ったら？」
部長「ガチ？」
部員「ああ、しかもBLを読んでるとバレない」
部長「そっ、そんなのあるわけないでしょ！」
部長「部長、少年漫画も買ってるんだ」
部員「幼年誌からHHK短歌までオールカバーしている」
部員「私の知らないところで、 誰かが面白いものを味わってたら嫌だからな」
部長「すごいのか、馬鹿なのか」
部員「で、だ」
部員「アニメ化までしたこの漫画知ってるな？」
　　異能力をもつ仲間と共に、
　　
　　悪の組織と戦うストーリーの漫画だ
　　声優はこんな感じだったな
フィアナ「よし、行け！翔太郎！」
翔太郎「また俺が先頭かよ」
イーダ「イーダ、あぶねーこと、すんのヤだ 翔太郎、一人で行け」
フィアナ「イーダが一番強いんだろ！行くぞ！」
　　ヒロインは男言葉の女性キャラだ
　　これがどういうことか、分かるかな？
部員「・・・・・・」
部長「は！」
部長「どのキャラも、つまり男作者の分身！」
部員「そう！」
部員「主人公（男）とヒロイン（男）との リアルBLが見られるってことだ！」
フィアナ「私に構うな。先に行け」
翔太郎「放っておけるか！」
フィアナ「なんで・・・」
翔太郎「俺はお前だけは守ると決めてるんだ！」
フィアナ「バカ」
イーダ「イーダもいるよー」
「・・・・・・」
部長「最高ぅ」
部長「👍」