第二話 記憶喪失(脚本)
〇商店街
小柴照美「待ったぁ」
草刈宗助「イヤ今来たところさ」
大里真弓「用事って女に会うため?宗助」
草刈宗助「嫌だなぁ、友達だよ」
草刈宗助「な、何すんだよぅ」
大里真弓「結婚してくれるんでしょ、宗助の言う通り、死亡保険に入ったから」
草刈宗助「サンキュー、じゃぁな」
〇商店街の飲食店
草刈宗助「よう、待たせたな」
宗助は席につくなり写真をテーブルに投げた
草刈宗助「始末してくれ」
ギャングは写真を取り上げるなり席を立って去っていった
〇公園のベンチ
大里真弓(あぁ、宗助に貢いだおかげで、もうお金はないわ・・・どうしよう)
ロシェル「何かお悩みでも?」
大里真弓「誰?」
ロシェル「悪魔のロシェルと言いまんねんワテ」
大里真弓「悪魔なら私を殺してくれる?」
ロシェル「まぁ、自棄をおこさんと、恋愛相談なら承りまっさ」
大里真弓「草刈宗助・・・彼氏なんだけど」
ロシェル「よりを戻したいと?」
大里真弓「そ、そうなのよ・・・上手い方法あるかしら」
ロシェル「ワテがなんとかしまっせ」
大里真弓「どうするの?」
ロシェル「あんさんの魂と引き換えに宗助があんさんを心から愛するようにワテがしてあげまんがな」
大里真弓「どうやって、魔法?」
ロシェル「ヘィ、さようでおます・・・ワテは悪魔でっさかい、チョロいもんや」
大里真弓「代金は幾らなの?」
ロシェル「代金はあんさんの魂だす」
大里真弓「ええっ!」
ロシェル「安心しとくなはれ、魂を貰うと言うても直ぐに死ぬわけではおまへんで」
大里真弓「まっ、どうせいかさまでしょうけど、お願いするわ」
ロシェル「へぃ、毎度おおきに」
大里真弓「ハイ、これでいいわよね・・・でっ、効果はいつ表れるの?」
ロシェル「もう、表れてまんがな・・・ほな、さいなら」
大里真弓「ハイ、大里です・・・宗助?・・・明日何時ものところで会いたいですって!分かったわ」
〇大きい交差点
大里真弓「あっ、宗助」
草刈宗助「ま、真弓・・・誰か救急車」
ロシェル「ほな、魂を・・・あれ?魂が抜けない」
〇魔界
ロシェル(ルシファー様からの呼び出し何てなんでっしゃろ・・・最近成績がいいからボーナスをくれるんやろか?)
悪魔ルシファー「ロシェルよ、最近成績が良く、褒めてつかわす。励め」
ロシェル「ありがとうさんだす、サタン様」
悪魔ルシファー「サタンではないルシファーだ」
ロシェル「すまへん堕天使ルシファー様」
悪魔ルシファー「分かったなら良い、下がってよいぞ」
ロシェル(なんや、言葉だけかいな、阿保らしい)
ロシェル「サタン様、何かお忘れでは?」
悪魔ルシファー「むっ、何もないが」
悪魔ルシファー「おお、忘れていた・・・すまんすまん」
ロシェル(いつも出し惜しみしてからに、この渋ちん)
悪魔ルシファー「今担当している女」
ロシェル「大里・・・ちゅうおなごの事でっか?」
悪魔ルシファー「そうそう、一命をとりとめて、記憶喪失にかかってるそうだが?」
ロシェル「へい、そのようだすな、それが?」
悪魔ルシファー「忘れたのか?悪魔契約書付則75条」
ロシェル「な、なんだすねん」
悪魔ルシファー「依頼者が契約後記憶喪失により契約を覚えてなければ、契約は無いものとする」
ロシェル「ええっ!それでは、魔法も無効に」
悪魔ルシファー「魔法は有効だが、肝心の大里の魂を取れない」
ロシェル「そ、そんな」
悪魔ルシファー「なんとかしろ」
〇病室のベッド
草刈宗助「大丈夫か?真弓」
大里真弓「どちら様?」
草刈宗助「俺だよ宗助・・・結婚の約束をしただろう」
大里真弓「ごめんなさい・・・私知らないわ」
草刈宗助「分かった・・・やり直そう、これからは真弓を大事にするから」
草刈宗助「あっ、お前は」
草刈宗助「やめろ、もういいんだ。帰ってくれ、。渡した金は返さなくて良いから」
宗助は咄嗟に真弓の身を守るべく彼女に覆いかぶさった
大里真弓「誰か・・・」
ロシェル「あれ、ここに魂が・・・ラッキーもろうてゆきまひょ」