〇女の子の一人部屋
　　流美と剣道は
　　ベッドで
　　くつろいでいた・・・
剣道　満「大和田さん？」
愛崎流美「うん。製品部の。 知ってる？」
愛崎流美「コラ、ベッドで煙草吸わない」
剣道　満「あ、ごめん」
剣道　満「あー、何度か顔を合わせたことは あるんじゃないかな、確か」
愛崎流美「それだけ？」
剣道　満「それだけって？」
愛崎流美「ううん・・・ どう思ってるかなって思って」
剣道　満「どうって言われてもな」
剣道　満「あんまりよく知らないよ」
愛崎流美「そっか。そうよね」
剣道　満「変な流美」
愛崎流美「ふふっ」

〇テーブル席
大和田　愛実「それでね、私が困っていたら そっと剣道さんが 手を差し伸べてくれるの」
大和田　愛実「いかにも助けてあげる！って 感じじゃなくて さりげない優しさなわけ」
大和田　愛実「そういうのが一番キュンときちゃうのよ」
大和田　愛実「わかる？」
愛崎流美「うん」
大和田　愛実「特別なことをしてくれなくていいの 困ってるときに さりげなく支えてくれるだけで いいのよね、ホントは」
愛崎流美「わかる気がするよ」
大和田　愛実「でしょ」
愛崎流美「それで？ 最近は大ファンの 剣道さんの話しか聞かないけど 彼氏さんとはどうなのよ？ うまくやってるの？」
大和田　愛実「っ」
大和田　愛実「あー・・・うん」
大和田　愛実「もちろんよ ケンカすることもあるけど順調」
愛崎流美「そう？それならよかった・・・」
愛崎流美「あ、愛実、髪にゴミが」
大和田　愛実「いやっ！」
愛崎流美「えっ・・・」
大和田　愛実「・・・あ」
大和田　愛実「ご、ごめん 美容院行ったとこで バッチリセットしてるから 触られたくなかったの」
愛崎流美「そう、なの・・・？」
大和田　愛実「ごっめーん ちょっと用事思い出しちゃた！ 先に帰るね」
愛崎流美「あ、ちょっと愛実！」
愛崎流美「愛実・・・」

〇駅前ロータリー（駅名無し）
大和田　愛実「はぁ・・・」
大和田　愛実「!!」
大和田　愛実「も・・・もしもし・・・？」
五宝寺　悠太「あー愛実か 帰ってくるときにさ、 少年チャンプ買ってきて 週刊な、週刊」
大和田　愛実「あ・・・うん、わかった・・・」
五宝寺　悠太「間違えんじゃねぇぞ」
大和田　愛実「・・・・・・」
大和田　愛実「・・・別れたい」

〇整頓された部屋
五宝寺　悠太「あの女を紹介してくれるんなら 別れてやる」

〇ラブホテルの部屋
愛崎流美「いやぁっ」
五宝寺　悠太「やっぱりイイ声で鳴くな・・・ 暴れんなよ」
愛崎　流美「いや！愛実、愛実助けて！」

〇駅前ロータリー（駅名無し）
大和田　愛実「ダメ！」
大和田　愛実「そんなことさせない・・・ 流美ちゃんだけは守らなくちゃ」

〇テーブル席
愛崎流美（愛実、怯えてた・・・どうして？）
大和田　愛実「流美ちゃん」
愛崎流美（愛実、あなたに何が起きてるの？）
剣道　満「流美！」
愛崎流美「満 どうしてここに？」
剣道　満「外から流美が見えたからさ 一人？」
愛崎流美「あ、うん さっきまで友達と一緒だったんだけど 用事があったみたいで」
剣道　満「そっか じゃあ俺が一緒してもいい？」
愛崎流美「いいわよ」
剣道　満「やった！」
剣道　満「おねえさーん！」
愛崎流美「ふふっ」

〇整頓された部屋
五宝寺　悠太「ふぅ」
五宝寺　悠太「愛実ぃまだ寝てんのかよ 俺腹減ったんだけど」
大和田　愛実「うー・・・」
五宝寺　悠太「ほら起きろって」
大和田　愛実「うー、待ってて・・・」

〇アパートの台所
大和田　愛実「えっと」
大和田　愛実「うっ」

〇清潔なトイレ
大和田　愛実「げほっげほ」
五宝寺　悠太「どうしたー トイレこもるんなら 飯作ってからにしろよ」
大和田　愛実「・・・・・・」

〇女性の部屋
大和田　愛実「・・・・・・」
大和田　愛実「陽性って・・・嘘でしょ・・・？」

〇女性の部屋
大和田　愛実「陽性」

〇女性の部屋
大和田　愛実「陽性」

〇女性の部屋
大和田　愛実「陽性、陽性、陽性・・・！」
大和田　愛実「いやぁ！」

〇女性の部屋
大和田　愛実「・・・・・・」
大和田　愛実「流美ちゃん・・・」
大和田　愛実「いいよね、相談しても・・・」
大和田　愛実「はぁ・・・」
大和田　愛実「喉渇いちゃった・・・」

〇公園のベンチ
剣道　満「美味しかったな、あの店」
愛崎流美「うん 今度愛実も誘って行こうかな」
剣道　満「俺ともう一回行ってくれるんじゃないの？」
愛崎流美「次は女子会したいの」
剣道　満「ちぇ」

〇公園通り
大和田　愛実「あれ、あそこにいるの 流美ちゃん」
大和田　愛実（隣にいるのって・・・剣道さん・・・？）

〇公園のベンチ
愛崎流美「今日はありがと 楽しかった」
愛崎流美「またね」
剣道　満「あ、ちょっと待って」
愛崎流美「なに？」
剣道　満「手、出して？」
愛崎流美「こう？」
剣道　満「違う 左手」
愛崎流美「こう？」
愛崎流美「!!」
愛崎流美「満・・・これって」
剣道　満「流美、愛してる 結婚してほしい」
愛崎流美「満・・・！」

〇公園通り
大和田　愛実「るみ、ちゃん・・・」