駅伝 × ニチアサ

もと

日曜の朝は大人も子供も笑顔で!(脚本)

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〇綺麗なダイニング
北海道在住・四歳「おはよー!」
ママ「あら、おはよう 日曜日なのに一人で起きて偉いね」
北海道在住・四歳「だって日曜日だもん!」
北海道在住・四歳「・・・あれ?」
北海道在住・四歳「ママー、プイリュンやってない・・・」
北海道在住・四歳「・・・なんまら沢山走ってる・・・」
北海道在住・四歳「・・・」
北海道在住・四歳「・・・あ?!」

〇病室
茨城在住・七歳「今週はどこ走ってんだべ? 茨城にもチャリライダー来るかな?」
茨城在住・七歳「・・・あれ?」
茨城在住・七歳「・・・」
茨城在住・七歳「駅伝? そっか、中止の日だっぺよ・・・」
茨城在住・七歳「・・・ちょうど良かった 手術が終わったら続きが観れんべ」
茨城在住・七歳「・・・うん、ちょうど良かったっぺよ」
茨城在住・七歳「・・・?」
茨城在住・七歳「・・・わあ?!」

〇狭い畳部屋
息子・五歳「母ちゃん、リモージャー始まるで! 顔洗ってくるからテレビつけといて!」
大阪在住・三十七歳「はいはい アンタに付き合って見とんねん」
大阪在住・三十七歳「ウチはハマってへんで」
大阪在住・三十七歳「はあ駅伝? 中止なん? なんなん?」
大阪在住・三十七歳「・・・」
大阪在住・三十七歳「・・・ウチはハマってへんからな」
大阪在住・三十七歳「・・・?」
大阪在住・三十七歳「なんや、やるやん!」

〇ハート
プイリュン「・・・駅伝・・・ですって・・・?!」
プイリュン「ちょっと次元を超えてくるわ!」
スタッフ「ああー?! また行っちゃったよ?!」
スタッフ「もう仕方ないですよ、あれは テレビつけて待っておきましょ? 多分また何かやるんでしょ」

〇荒野
チャリライダー・ナーチュラル「今日もー あしーたも、あさってもー」
チャリライダー・ナーチュラル「風をきーって 未来を掴むよー」
チャリライダー・ナーチュラル「フーンフンフンフン」

〇教会の控室
在宅戦隊リモージャー・グリーン「寝坊した!」
在宅戦隊リモージャー・グリーン「・・・あれ? 今日休みだよな?」
在宅戦隊リモージャー・グリーン「みんなどこ行ったんだろ?」

〇魔王城の部屋
プイリュンの敵「・・・ん?」
プイリュンの敵「・・・呼んだ?」

〇火山の噴火
チャリライダーのボス「・・・」
チャリライダーのボス「・・・出番カ? 早イナ・・・?」

〇異世界のオフィス
リモージャーのボス「・・・おやおや?」
リモージャーのボス「ンフフ、なるほど・・・」
リモージャーのボス「仕方ないですね、休日出勤です!」

〇研究所の中枢
通りすがりの宇宙人「ぱぺー?!」
通りすがりの宇宙人「・・・ぱぱぱ・・・」
通りすがりの宇宙人「・・・ぴぱぱぱぴ・・・」
「・・・ぱ?!」

〇開けた交差点
プイリュン「あら、もうスタートしちゃってるのね?」
プイリュン「テレビ局に掛け合ってる場合じゃないわ!」
プイリュン「・・・」
プイリュン「よし! 私も走るわ!」
プイリュン「見ててね全国の少年少女達!」
  おっと、ここで事故でしょうか?
  アニメのコスプレで乱入してきたのは?
  ・・・いや、これは・・・?!
  本物です! 次元を超えた本物の
  『ハンマーキャッチ♡プイリュン』が
  走っております!
在宅戦隊リモージャー・レッド「おはよー!」
プイリュン「あら、レッドさん? こんな所で何を?」
在宅戦隊リモージャー・レッド「ウチらはスタートから走らせて もらってんのよ」
在宅戦隊リモージャー・レッド「チビッ子達が朝テレビつけても ガッカリさせないようにさ?」
プイリュン「素敵です! さすがレッドさんですね!」
在宅戦隊リモージャー・レッド「ていうかキミ、一人で走るの? ウチはもう第四走者なんだけど大丈夫?」
プイリュン「大丈夫です! 私アニメキャラなので! ストーリーから離れてしまえば 疲れませんから!」
在宅戦隊リモージャー・レッド「便利だねー? 俺は人間だからそろそろ限界だけど グリーンが来ないから・・・」
在宅戦隊リモージャー・レッド「最後まで突っ走るしかないっしょ!」
プイリュン「あ?! 待って、負けられませんから!」
  『ハンマーキャッチ♡プイリュン』も
  公式で参加という事になったようですよ?!
  解説のヤマダさん、助けて下さい!
解説・ヤマダさん「ニチアサの二人が追い上げますねー 記録に残りませんが記憶に残りますねー」
  なるほど!
  普段は在宅戦闘のリモージャーが
  どこまで走れるでしょうか?!
  目が離せませんね!
解説・ヤマダさん「そうですねー」

〇道玄坂
在宅戦隊リモージャー・レッド「・・・ヤバい、飛ばし過ぎたかな」
在宅戦隊リモージャー・レッド「いや、止まる訳には・・・!」
在宅戦隊リモージャー・レッド「グリーン・・・クソ緑が・・・!」
「・・・私にタスキを繋いで下さい」
在宅戦隊リモージャー・レッド「え、幻聴? 空耳? 誰?」
在宅戦隊リモージャー・レッド「は?!」
リモージャーのボス「私に殺られる以外で倒れるなど・・・ ヒーローとしてあるまじき姿です」
在宅戦隊リモージャー・レッド「おま・・・」
在宅戦隊リモージャー・レッド「・・・」
在宅戦隊リモージャー・レッド「言ってくれるじゃん!」
在宅戦隊リモージャー・レッド「頼む! 子供達の為に!」
リモージャーのボス「ゴール前で待機しておきなさい 最後はレッドがキメるものですから・・・」
在宅戦隊リモージャー・レッド「オッケー!」
リモージャーのボス「・・・さて、と」
リモージャーのボス「手加減はしませんよ、人間ども!」
  おっと、ここで敵役の怪物にタスキが
  繋がりました! 胸熱ですね!
解説・ヤマダさん「ですねー」
  沿道にも怪物の応援団でしょうか?!
  こちらは少し怖い感じになってますねー!
「がんばれー、ボスー!」
「・・・」
「がんばれー!」
在宅戦隊リモージャー・グリーン「・・・ヤベ」

〇大きいショッピングモール
  さあ! 人間を大きく引き離し
  ニチアサの二人がデッドヒートを
  繰り広げております!
  ヤマダさん、どうしましょうか?!
解説・ヤマダさん「見守りましょうかー」
  ですよね!
プイリュン「身長差! 脚の長さ! 悔しいですわ!」
リモージャーのボス「ンフフ、どうしました? なかなか私を追い越せませんね?」
プイリュン「もうー!」
リモージャーのボス「・・・空を飛べるのに足で走るアナタは 美しいと思いますよ?」
プイリュン「え?!」
リモージャーのボス「世界を超えてコチラに来ませんか? 今なら悪の幹部として 一発昇進でお迎えしますが?」
プイリュン「ウフフ、ありがとうございます! 考えておきますね!」
リモージャーのボス「ンフフ、残念ながらお別れの時です では失礼」
在宅戦隊リモージャー・レッド「サンキューボス!」
在宅戦隊リモージャー・レッド「ちょっと休んだら絶好調! 行くぞ、プイリュン!」
プイリュン「はい! 全力です!」
  ラストスパートです!
  おっと後ろから誰か、何か来ますね?!
解説・ヤマダさん「あれはナーチュラルのボスですねー」
  更にその後ろからも何か来ますよ?!
  なんだあれは?!
  自転車! 自転車?!
  チャリライダーナーチュラルです!
  これは反則ですよね?!
解説・ヤマダさん「反則にも程がありますねー」
チャリライダーのボス「・・・オ前、ソンナニ バカダッタカ?」
チャリライダー・ナーチュラル「どーんな時もー、自然体がイチバンさー ルーッルルー」
チャリライダーのボス「マアイイ・・・ 決戦ノ前ニ思イ知ラセ・・・オイ?」
チャリライダー・ナーチュラル「チャリーッス」
チャリライダーのボス「・・・オイ・・・?」
「抜かれた?! 自転車?!」
「抜かれた?! バッタ?!」
在宅戦隊リモージャー・レッド「プイリュン、もう飛んでくれ! なんかあんなの達に一番取らせたくない!」
プイリュン「それは・・・出来ません!」
在宅戦隊リモージャー・レッド「だったら・・・!」
プイリュン「走るだけですわ・・・!」
  凄いですね!
  ゴール前もカメラと観客で大混乱です!
  確実にVTR判定になるでしょう!
解説・ヤマダさん「でしょうねー」
  アタマ一つ分、ナーチュラルとその敵が
  抜けているでしょうか?!
  沿道も・・・おっと?!
  また乱入者でしょうか?!
通りすがりの宇宙人「ぱぷぱぺー!」
プイリュンの敵「がんばれプイリュン! なんか感動した! がんばれー!」
在宅戦隊リモージャー・グリーン「・・・とりあえず走るか」
在宅戦隊リモージャー・グリーン「忘れてなかった証拠になるよね? なって?」

〇大きいショッピングモール
チャリライダー・ナーチュラル「トゥルットゥー」
チャリライダーのボス「嘘ダロ・・・」
在宅戦隊リモージャー・レッド「お疲れ!」
プイリュン「楽しかったですね!」
在宅戦隊リモージャー・レッド「・・・ん?」
在宅戦隊リモージャー・レッド「・・・クソ緑、今さら・・・ 入れ替わり回でむっちゃくちゃ恥ずかしい 脚本にしてもらおう」
プイリュン「うふふ」

〇綺麗なダイニング
北海道在住・四歳「プイリュン頑張ったねえ!」
北海道在住・四歳「私も頑張るから! 大きくなったらプイリュンと一緒に 戦ってあげるからね!」

〇病室
茨城在住・七歳「自転車で『チャリーッス』って・・・」
茨城在住・七歳「ウフフ、アハハハッ!」
看護師さん「どうしたの?」
茨城在住・七歳「ウフ、自転車でさ、駅伝突き抜けてさ、 ウフフッ!」
看護師さん「そんな面白い事あったの? なんか元気そうでコッチまで嬉しいわ!」
茨城在住・七歳「うん、ウフフ!」

〇狭い畳部屋
大阪在住・三十七歳「・・・レッド、いいやん・・・」
大阪在住・三十七歳「ハマらへんって、もうー! イケメンやん! うふふふふ!」

〇幻想2
神様「・・・バッタが一位、ナーチュラル失格、 プイリュンとレッドが同着二位・・・」
神様「・・・ふふふ」
神様「また面白い事をやってたみたいだね?」
神様「うん、面白かった」
神様「駅伝を楽しみにしてた人達には 迷惑だったのも分かってる」
神様「でももうゴールしたんだよ 人間のレースはこれからが本番でしょ?」
神様「最初から最後まで 目を離したくない人間も沢山いるよ?」
神様「駆け引きや繋がれる想いを 熱く感じる人間もいるし、 実際に感動して泣いている人間も多い」
神様「わざわざ朝から見ている人間には ニチアサのヒーローや悪役達は 邪魔でしか無かったんじゃないかな?」
神様「・・・うん」
神様「・・・でも・・・!」
神様「ヒーローを待っていた人達は大喜びだね テレビをつけて駅伝だと泣いていた子も 笑顔になってくれた」
神様「・・・うん やっぱり住み分けが必要だと思うの」
神様「駅伝を楽しみにしていたのは大人が多い だったらBSで中継すれば良い」
神様「子供達はリモコンのココを押したら 観れる、それしか分からない子が普通」
神様「ヒーローはいつも通りの場所で、 駅伝はBSで、 住み分けて戦うのが良いと思うの」
神様「高校野球とゴルフとマラソンも そうすれば良いと思うの!」
神様「・・・もうテレビ局に言っておいでよ」
神様「私の話、私は神様ですって言えば 人間は聞いてくれるかな?」
神様「どうかな? とりあえず朝ご飯を食べてから考えたら?」
神様「うん!」
神様「・・・神様です、って言うの?」
神様「うん!」
神様「・・・やれやれ、フフフッ」
  終わり!

コメント

  • 日曜朝の番組が駅伝に乗っ取られることを逆手にとったアイデアに驚愕しました。敵役の怪物やチャリの参戦はカオスだけど、全国のちびっ子に勇気も与えたし食わず嫌いのおばさんにもハマりそうだし、むしろ特番で年2回くらいやった方がいいんじゃないだろうか。テレビっ子の神様も可愛かったです。

  • よくありますよね、自分が見たい番組が延長やらで延期や中止になることって…。
    でも見てくれている人を楽しませようとする姿は、最高にかっこいいなぁと感じました!

  • 甲子園に続いての日曜朝あるある、しかも今回は関西だけでなく全国の大多数の共感を得られるネタで!
    駅伝のみならず、ゴルフやサッカーで潰れた記憶がありますので、スポーツとアニメは是非とも住み分けですね!w

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