あすの僕ら

木佐マコ

エピソード15(脚本)

あすの僕ら

木佐マコ

今すぐ読む

あすの僕ら
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇学校の昇降口
夏川乙女「?」
星桐彦「・・・・・・」
「乙女ーまだ?」
夏川乙女「あ、すぐに行く」
「あ、星くんと約束? じゃあまたね。 また明日!」
夏川乙女「え? あ、ちょっと!」
星桐彦「また明日、か」
夏川乙女「何? 急に・・・」
星桐彦「引っ越しのこと黙ってるの、本当なんだなと思って」
夏川乙女「どうして知ってるの!?」
星桐彦「夏川に聞いた」
夏川乙女「冗談はやめて。 引っ越しのこと誰から聞いたの? 先生?」
星桐彦「冗談じゃないよ」
星桐彦「引っ越してイギリスに行くことも、それを誰にも言ってないことも、夏川から聞いたんだ」
夏川乙女「・・・・・・」
星桐彦「なあ。なんで俺たち、忘れてるんだと思う?」
夏川乙女「え? 忘れてる?」
夏川乙女「! これ?」
星桐彦「この写真見ても、二人乗りしてたって言われてもピンとこないし」
夏川乙女「二人乗り?」
星桐彦「だから・・・しよっか」
夏川乙女「はい?」

〇学校の駐輪場
夏川乙女「そんなことより、この写真」
星桐彦「そんな写真より、二人乗りだよ」
夏川乙女「あなたね・・・」
星桐彦「星くん、な」
夏川乙女「・・・・・・」
夏川乙女「あなた、自転車通学だった?」
星桐彦「さっき、佐原に借りたんだ」
  自転車に乗り、乙女の前にとめる。
夏川乙女「・・・・・・」
星桐彦「二人乗りしてくれたら、あげる」
夏川乙女「なっ」

〇川沿いの道
夏川乙女「卑怯(ひきょう)だって言われない?」
星桐彦「あはは。うん、言われた」
夏川乙女「こんなことして、何になるの」
星桐彦「俺、難しいこと考えるの苦手だからさ」
夏川乙女「?」
星桐彦「・・・いや、考えたんだよ」
星桐彦「それで、考えようによっては、何度もアタックし放題なんじゃないかと」
夏川乙女「何の話?」
星桐彦「俺が、やっぱり夏川のこと好きって話」
夏川乙女「!」
星桐彦「聞こえた?」
夏川乙女「は、話に脈絡が」
星桐彦「・・・・・・」
夏川乙女「その、そんなこと突然言われても・・・」
星桐彦「そう。俺も突然なんだよって思った。 夏川って意地悪だしさ、すぐ怒るじゃん」
夏川乙女「あのね」
星桐彦「最初はたった一人の仲間だから友達になんなきゃって思ってたと思うんだけどな」
夏川乙女「仲間? あなたと私が?」
星桐彦「突然・・・いや、だんだんなのかな。 今も全然分かんないんだ」
星桐彦「なんで夏川のこと好きなのか」
夏川乙女「・・・喧嘩売ってるの?」
星桐彦「ま、待った待った。落ち着けって」
夏川乙女「だから、結局何の話なのよ」
星桐彦「夏川のポケットの鍵」
夏川乙女「鍵?」
夏川乙女「え?」
夏川乙女「いつの間に・・・手品?」
星桐彦「夏川の選択とかいろいろ言われたけどさ」
星桐彦「それ、夏川が持ってるってことは、俺、ちょっとは期待してもいいのかなって」
夏川乙女「・・・これって、もしかして」
星桐彦「俺、今、本気で明日になって欲しいって思ってるんだ」
星桐彦「明日が夏川が引っ越す日でも」
夏川乙女「!」

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

次のエピソード:エピソード16

成分キーワード

ページTOPへ