ダンジョンガール

アシッドジャム

読切 映画的ナンセンスの時代(脚本)

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〇劇場の座席
  ダンジョンガール

〇洞窟の深部

〇岩の洞窟

〇岩の洞窟

〇岩の洞窟

〇秘密基地のモニタールーム

〇岩の洞窟

〇秘密基地のモニタールーム

〇洞窟の深部

〇電脳空間

〇洞窟の深部

〇洞窟の深部

〇秘密基地のモニタールーム

〇洞窟の深部

〇洞窟の深部

〇電脳空間

〇洞窟の深部

〇黒背景

〇岩穴の出口

〇黒背景

〇水中

〇洞窟の入口(看板無し)
  神田マナ
  木村サリ
  宇田川ソラ
  日野ヒナ
  水谷ユラ
  ACID JAM FILM
  END

〇路面電車の車内
神田 マナ(あれ?)
神田 マナ(電車に乗ってる?)
神田 マナ(いつ乗ったんだっけ?)
神田 マナ(学校の帰りだっけ?)
神田 マナ(この音楽?携帯?)
  スマホが落ちている
神田 マナ「もしもし・・・」

〇洞窟の深部
神田 マナ「もしもし?」

〇路面電車の車内
神田 マナ「あなたは」

〇洞窟の深部
神田 マナ「誰?」

〇路面電車の車内
  通話が切れた
神田 マナ(何だったのかな?)
神田 マナ(これ落とし物だよね。駅員さんに渡せばいいかな)
  車両内に黒猫がいた
  じっとこちらを見ている
  電車が駅に着き扉が開くと黒猫が出ていった
神田 マナ(なんか落ちてる)
神田 マナ(鍵?)
神田 マナ(何の鍵?)
神田 マナ(この駅どこだろう?)
神田 マナ(終点?)

〇海岸沿いの駅
神田 マナ(海?)
神田 マナ(駅名は・・・。 神木宇水日駅?)
神田 マナ(なんて読むんだろう?)
神田 マナ(駅員さんどこかな?)

〇路面電車の車内
神田 マナ「すみません」
神田 マナ「ちょっと伺いたいのですが」
駅員「・・・」
神田 マナ「あの〜?」
神田 マナ「きゃ!」
  運転席に近付いてみると、そこに座っているのはマネキンだった
神田 マナ(何?どういう事?)
神田 マナ「誰かいませんか?」

〇海岸沿いの駅
神田 マナ(他に人がいない)
神田 マナ(いるのはマネキンだけって)
神田 マナ(あそこに街の灯りが見える)

〇田舎の線路

〇海岸沿いの駅
神田 マナ(そうか、スマホで誰かに連絡すればいいじゃん)
神田 マナ(あれ?スマホがない。家に置いてきたのかな?)
神田 マナ(さっき電車で見つけたスマホはロックされてるし)
神田 マナ(顔認証か、 さすがにできるわけな・・・)
神田 マナ(あれ?ロック解除できた!?)
神田 マナ(持ち主の顔が私と似てたとか?)
神田 マナ(とりあえず家に電話してみよう)

〇田舎の線路

〇海岸沿いの駅

〇綺麗なダイニング
?「もしもし 神田でございます」

〇海岸沿いの駅
神田 マナ「もしもし!お母さん!」

〇綺麗なダイニング
?「あら? マナなの?こんな夜遅くにどこにいるの?」

〇海岸沿いの駅
神田 マナ「それがね、今どこにいるのかわからなくて、困ってるんだ」
神田 マナ「知らない駅にいるんだけど」
神田 マナ「駅員さんがマネキンで、乗ってる人も誰もいないの」
神田 マナ「どうしよう。お母さん・・・」

〇綺麗なダイニング
?「あらあら、それは大変ね!」
?「でも大丈夫!」

〇海岸沿いの駅
神田 マナ「大丈夫かな?帰れるかな?」

〇綺麗なダイニング
?「安心して!」
?「もうマナが帰ってくる場所はないのよ」
?「帰らなくていいんだから、もう迷うこともないわよ!」
?「これで全部解決ね!」

〇海岸沿いの駅
神田 マナ「ちょっと!お母さん何言ってるの?」
神田 マナ「冗談言ってる場合じゃないんだよ! 本当に困ってるの!」

〇綺麗なダイニング
?「冗談なんて言ってないわよ!」
?「私は今シチューを作るのに忙しいんだから!」
?「それに私はあなたのお母さんじゃないわよ」
「ちょっとお母さん!」

〇綺麗なダイニング
水谷 ユラ「何やこれ?」
母「どないしたん?」
水谷 ユラ「壁のシミがQRコードに似てんな思ってスマホかざしてみたら映像が出てきた」
母「はあ?」
水谷 ユラ「女の子がわけわからん駅にいるっちゅう内容」
母「見せてみ」
水谷 ユラ「ほい」
母「あんたやん!」
水谷 ユラ「何ボケかましてんねん」
母「あほくさ」
水谷 ユラ「これのどこが」

〇海岸沿いの駅
水谷 ユラ「どないしよ・・・」

〇綺麗なダイニング
水谷 ユラ「って、あれ!ほんまに私やん」
水谷 ユラ「ボケてたの私だったわ!おーい!おかん? どこ行った?」

〇部屋の扉
水谷 ユラ「何やこの扉?」
水谷 ユラ「こんな扉今まで無かったやん・・・」

〇地下に続く階段
水谷 ユラ「は?まじで何ここ?」
水谷 ユラ「おかん!おるんか?」

〇牢屋の扉
水谷 ユラ(いつこんな地下室作ったん? 今までどうして気が付かんかったんやろ?)
水谷 ユラ(鍵かかってるし)
水谷 ユラ(あれ?)
水谷 ユラ(何でこんなん持ってんるんや?)
水谷 ユラ「もしかしてこれで開くんか?」

〇牢屋の扉

〇劇場の座席
日野 ヒナ(映画止まった?)
日野 ヒナ(ていうかここって?)
日野 ヒナ「あれ?あの子たち」
宇田川 ソラ(何で映画見てるんだっけ?)
木村 サリ(何だここは!?)
日野 ヒナ「あの〜」
宇田川 ソラ「あ!映画に出てた人だ!」
日野 ヒナ「そういうあなたも出てましたよね?」
木村 サリ「おいおい君たち!」
宇田川 ソラ「また映画出てた人だ!」
木村 サリ「いやいや君も出てたろ!?」
日野 ヒナ「私どうしてここにいるのかわからなくて」
宇田川 ソラ「僕も」
木村 サリ「君たちもか!」
日野 ヒナ「映画出た記憶ないんですけど、お二人は?」
宇田川 ソラ「僕もないんだよね」
木村 サリ「私もだ! こんな色のついた映画も初めて観たぞ!」
日野 ヒナ「え?私は何か古い映画だし映画館だなって思ったけど」
宇田川 ソラ「そうかな。割と普通だと思うけど」
木村 サリ「何だか話が噛み合わんな。 君達はどこから来た?」
宇田川 ソラ「僕は東京だけど」
日野 ヒナ「東京?昔あった都市名ね?」
木村 サリ「私は大日本帝国陸軍士官学校の帝都大亜から来た!」
日野 ヒナ「え?」
宇田川 ソラ「あ!あそこにも人がいるよ!」

〇映画館のロビー
日野 ヒナ「ちょっと待って!」
神楽坂優子「はい」
日野 ヒナ「変なこと聞くけど、ここがどこかわかります?」
神楽坂優子「よくはわからないんですけど」
日野 ヒナ「そう」
神楽坂優子「ごめんなさい」
宇田川 ソラ「君は映画に出てなかったね?」
神楽坂優子「あなたは女優さんなんですか?」
日野 ヒナ「違うのよ。私たちもどうして映画に出ていたのかも、何もわからないの」
神楽坂優子「私たち?他に誰かいるんですか?」
日野 ヒナ「え?」
木村 サリ「見回ってみたが他に人はいないみたいだぞ」
日野 ヒナ「そう」
木村 サリ「とにかく外に出てみるぞ」

〇ニューヨーク・タイムズスクエア
日野 ヒナ「ここはどこなの?本当に日本?」
木村 サリ「なんだ?メリケンか?!」
宇田川 ソラ「何か変だよ」
木村 サリ「これ絵だぞ!」
日野 ヒナ「板に絵が描かれてるなんて昔の映画のセットみたい」
宇田川 ソラ「あれさっきの子は?」
日野 ヒナ「まだ映画館の中にいるのかな?」
木村 サリ「おい!あれを見ろ!」
木村 サリ「こっちに来るぞ!」
日野 ヒナ「映画館の中へ逃げましょう!」

〇劇場の座席
日野 ヒナ「まだここにいたのね」
神楽坂優子「私はずっとここにいました」
日野 ヒナ「外に映画に出てたモンスターがいたのよ。襲いかかってきたけど、みんな無事よ!」
神楽坂優子「みんな?」
日野 ヒナ「そう。あれ?二人がいない。さっきまで一緒だったんだけど」
神楽坂優子「最初からいませんよ」
日野 ヒナ「何言ってるの? あれ、また上映再開? これって今の私たちが映ってるの? どういうこと?」
神楽坂優子「最初から私たち二人だけですよ?」
日野 ヒナ「え?」
神楽坂優子「今は西暦何年ですか?」
日野 ヒナ「急にどうしたの? 今は西暦2045年でしょ?」
神楽坂優子「違います。今は何年でもない」
日野 ヒナ「え?」

〇洞窟の深部

〇綺麗なダイニング

〇牢屋の扉

〇電脳空間

〇岩の洞窟

〇劇場の座席

〇牢屋の扉(鍵無し)

〇刑務所の牢屋
刑事A「あれか?」
刑事B「ああ」
刑事A「銀行の金庫にいたって?マジなのか?」
刑事B「突然現れた」
刑事A「はぁ?」
刑事B「監視カメラの映像で俺も見た」
刑事A「後で俺にも見せろ! 身元は?」
刑事B「調べてるが全くわからん」
刑事A「ち、」
刑事B「そんで何故かFBIが来てる」
刑事A「FBIだぁ? 何でそんなもんが来るんだよ?」
刑事B「わからん」
刑事A「何もわかってねぇじゃねぇか」

〇劇場の座席
  END

コメント

  • セリフや文章が全くない戦闘シーンの前半と、時空を超えた少女たちが出会う不可解で不条理な展開の後半との二部構成が素晴らしい。デビット・リンチの映画を見たみたような余韻が残る作品でした。

  • なんだかすごい怖い夢を見ているような世界に引き込まれていました…。
    自分が何故ここにいるのか、それすらもわからないって凄く怖いですよね…。

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