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蒼井円

第2話 Review(脚本)

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蒼井円

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〇学園内のベンチ
高橋洋介(たかはし ようすけ)「桜ちゃんは人を殺したこと、ある?」
佐藤桜(in 楓)「――っ!?」
佐藤桜(in 楓)「人を、殺したこと・・・・・・?」
佐藤桜(in 楓)「あ、あるわけないよ、そんなことっ!!」
佐藤桜(in 楓)(今の反応は不味いかも・・・・・・ 普通の人なら冗談で済ませるはず)
佐藤桜(in 楓)(なのに、あまりにも取り乱してしまった)
高橋洋介(たかはし ようすけ)「はは、だよね・・・・・・」
高橋洋介(たかはし ようすけ)「ごめんね、こんなふざけたこと聞いて」
佐藤桜(in 楓)「ううん、こっちこそごめん大きな声だして」
佐藤桜(in 楓)「予想外すぎて驚いちゃった、えへへ」
佐藤桜(in 楓)(今ので上手く誤魔化せてるといいけど)
佐藤桜(in 楓)「それが洋介君が聞きたかったこと?」
高橋洋介(たかはし ようすけ)「そうだけど ちょっと聞き方がまずかったね」
高橋洋介(たかはし ようすけ)「また今度でもいいかな?」
佐藤桜(in 楓)「全然良いよ!」
佐藤桜(in 楓)「”私”の方こそごめんね ちょっと体調が悪いみたい」
高橋洋介(たかはし ようすけ)「送っていこうか?」
佐藤桜(in 楓)「ううん、大丈夫・・・・・・もう行くね?」
佐藤桜(in 楓)「また明日学校で、バイバイ!」
高橋洋介(たかはし ようすけ)「バイバイ!」
高橋洋介(たかはし ようすけ)「・・・・・・」

〇女の子の一人部屋
佐藤桜(in 楓)「ふう、なんとか誤魔化せたのかな?」
佐藤桜(in 楓)(あのあとLIMEでも軽くフォロー入れたし大丈夫なはず)
佐藤桜(in 楓)「だけど、あれは絶対桜の知ってる洋介君じゃないな・・・・・・」
佐藤桜(in 楓)(彼についても調べる必要がありそう)
佐藤桜(in 楓)(それがきっと存在Xについて知る手がかりになるはずだから)
佐藤桜(in 楓)「でもまずは私――じゃなかった、ウチが置かれてる状況を調べないと」
佐藤桜(in 楓)「A子とB美のグループチャット・・・・・・」
A子「明日からテスト週間だし、カラオケでも行かない~♪」
B美「さんせ~たまには良いこと言うじゃん~!」
佐藤桜(in 楓)(懐かしい・・・・・・テスト週間か、そんなこともあったわね)
佐藤桜(in 楓)「この時期なら図書館で調べ物してても全然不思議じゃない」
佐藤桜(in 楓)「むしろ、推奨されるまである」
佐藤桜(in 楓)(幸い過去のログで桜は彼女たちの誘いを断ったりしてるし、今回も)
佐藤桜(in 楓)「ごめ~ん! 流石にテスト週間は勉強させて――っと」
B美「桜ノリわる~ でも、いつものことか笑」
A子「桜はあーしらと違って、真面目ちゃんギャルだもんね♪」
B美「いいよ、A子と二人で楽しむから! その代わり対策ノートよろ~」
佐藤桜(in 楓)「全く、この二人は・・・・・・ 今日あったことをもう忘れたのかしら?」

〇図書館
佐藤桜(in 楓)(思ってたより少ない 好都合だけど)
佐藤桜(in 楓)(最近の子は図書館で勉強とかしないの?)
佐藤桜(in 楓)(今時動画で効率よく勉強できるし、家の方が都合が良い可能性もあるわね)
佐藤桜(in 楓)(図書館で調べ物なんていつぶりだろ?)
佐藤桜(in 楓)「あった、これだ えっと、『平行世界の実在性について』」
佐藤桜(in 楓)(復習も兼ねてこの辺りから探ろっかな)
佐藤桜(in 楓)(大学時代に物理をかじってたのが、こんなところで役立つなんて)

〇図書館
佐藤桜(in 楓)「ん~、もうこんな時間・・・・・・」
佐藤桜(in 楓)「そろそろ帰らなきゃ あまり目立った成果は得られなかったな」
佐藤桜(in 楓)(高校生が閲覧できる内容でヒントを得るのは難しいかな?)
佐藤桜(in 楓)(休日に大きな図書館でも行ってみよう)

〇警察署の資料室
佐藤桜(in 楓)「あ、田中先生・・・・・・」
田中先生「おや、佐藤さんですか」
田中先生「こんな時間まで勉強していて偉いですね」
田中先生「しかし、この辺の本はテストの参考にならないのでは?」
佐藤桜(in 楓)「あはは~ ちょっとした暇つぶし、みたいな?」
田中先生「なるほど、息抜きは大切ですからね」
佐藤桜(in 楓)「先生こそどうして、ここに?」
田中先生「はは、研究職を離れたとはいえ、私の専門は物理ですよ?」
田中先生「まあ、数少ない趣味みたいなものです」
佐藤桜(in 楓)(趣味、専門・・・・・・)
佐藤桜(in 楓)(たしか先生の出身大学って──)
佐藤桜(in 楓)「先生が卒業した大学って東都帝国大学ですよね?」
田中先生「おや、よくご存じですね」
田中先生「ええ、私は東大の卒業生です」
佐藤桜(in 楓)(やっぱり・・・・・・私の後輩っ! いや、正確には私が元いた世界では!!)
佐藤桜(in 楓)(イケる! 先生と協力すれば解決策を見つけられる!)
佐藤桜(in 楓)「よかった、なら話は早いです! ウチに色々――教えてくれませんか!?」

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