林檎は木から遠くに落ちない(脚本)
〇シンプルな玄関
~ お ま ま ご と ~
〇明るいリビング
美来「ゆうまくん、わたしのへやであそぼー!」
悠真「うん、あそぼー!」
〇明るいリビング
悠真くんママ「あらあら、悠真ったら嬉しそう!」
美来ちゃんママ「美来も、悠真くんが家に来るって言ったら ずっと喜んでいたんですよ!」
悠真くんママ「悠真もですよ。 可愛くて優しい美来ちゃんと遊べるって ずっとテンションが高くて・・・」
悠真くんママ「美来ちゃんはママにそっくりですよね! 女の子の性格はお母さんに似るって 本当なんですね!」
美来ちゃんママ「いやいや、美来はともかく、 私はガサツですからー」
美来ちゃんママ「でも、言葉遣いをすぐ真似されるので、 美来が変な言葉を覚えないように 私も日頃から意識していますね」
悠真くんママ「子供はすぐ、親の言葉を真似しますからね しかも悪い言葉ばっかり・・・」
悠真くんママ「ウチも悠真がすぐ父親の真似をするので、 父親の言葉遣いを厳しく叱ってますよ」
美来ちゃんママ「ホントですよねー 困ったものですね・・・」
〇明るいリビング
美来「じゃあ、おままごとしよー!」
悠真「うん、しよー! ゆうまはパパになるねー」
美来「わたしはママするね!」
〇明るいリビング
悠真くんママ「あらあら、悠真に可愛いお嫁さんが できちゃった!?」
美来ちゃんママ「素敵な旦那さんができて、 美来も嬉しそう!」
〇明るいリビング
悠真「じゃあ、はじめるねー」
悠真「ただいまー!」
美来「あら、アナタおそかったじゃない! ざんぎょうしてるわりには、 きゅうりょうがぜんぜんあがらないわね!」
悠真「えっ!?」
美来「そんなたいしてかせげないのなら、 さっさとかえってきて、 いえのことをしなさいよね!」
〇明るいリビング
美来ちゃんママ「えっ、美来ったら、 ちょっと何を言ってるの!?」
悠真くんママ「これってまさか、 美来ちゃんママが普段から言って・・・」
美来ちゃんママ「ち、違うって・・・」
〇明るいリビング
悠真「ママー、ごはんなにー?」
美来「きょうはハンバーグよ! できたからもっていくわね!」
美来「あっ、ひとつおとしちゃった・・・ おとしたのはパパのぶんね」
悠真「えー、なんでー? おとしたのはやだー」
美来「いいからだまってたべなさい! パパはおとしたのでじゅうぶんなのよ!」
美来「たべたらさっさと、おさらあらってね!」
〇明るいリビング
悠真くんママ「美来ちゃん家のパパの扱いって・・・」
美来ちゃんママ「いや、違うの・・・」
〇明るいリビング
悠真「ごちそうさまでした!」
美来「おいしかった?」
悠真「うん、とっても!」
美来「ごはんのあとは、なにしてあそぶの?」
悠真「ベッドであそぼー! パパとママは、まいにちベッドであそぶの」
悠真「ずっとベッドでくっつくんだよ!」
〇明るいリビング
悠真くんママ「コラ悠真、ちょっと何を言ってるの!?」
美来ちゃんママ「毎日ですかー、ずいぶんお盛んですね!」
悠真くんママ「ええと、いや、その・・・」
〇明るいリビング
美来「ふたりでベッドにねるの? いやよ、パパはくさいからこないで!」
美来「もうふあげるから、ゆかでねてなさい!」
悠真「そんなことをいうのなら、 ひとばんじゅう、ベッドでおしおきだぞ!」
美来「なによそれ! わたしにさからったら、わかってるの?」
悠真「なんだとー、 なまいきなことをいえないように、 からだにおしえこんでやるから!」
〇明るいリビング
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
悠真くんママ「帰りますね・・・」
美来ちゃんママ「・・・はい」
〇黒背景
この日の夜、それぞれの家族で
長時間の家族会議が行われたのだった・・
─ f i n ─
懐かしく読みました。子供って言っちゃうんですよねー。
今後、この二人は再び遊ぶことがあるのか、ないのか。
でも、逆に痛み分けが分かっている相手の方が安心かも。
面白かったです😆
テーマがおままごとだったので、展開をある程度予想していたのですが、余裕で超えられてしまいました🤣お父さんの扱い...声に出して笑いました👍
子供って本当に吸収力に長けていますね! 子は親の背中を見て育つというのは、あながち間違いではないと説得させられるお話でした!・・・子供いなくてよかった(笑)!