恋の味ってどんな味?(脚本)
〇魔法陣のある研究室
奇天烈大学大学院
奇想天外スーパークリエイター
特別研究室
博士ちゃん(ボルタ)「じゃあいくよ!」
博士ちゃん(ボルタ)「舌出して!!」
アンペール「ベー! ンン〜・・・」
アンペール「まるでパンケーキのような旨味を 口いっぱいに感じます!!」
アンペール「『味覚倍増電気フォーク』を改良した、 『電気信号のみで味覚を発現する装置』 大成功ですね!」
博士ちゃん(ボルタ)「こ・これでようやく念願の──」
博士ちゃん(ボルタ)「『恋の味』を知る時がきたあ──ッ!!!!」
アンペール「あの〜 前から思ってたんですけど」
アンペール「それって単に彼氏が欲しいのでは?」
博士ちゃん(ボルタ)「チッ、違うよ!」
博士ちゃん(ボルタ)「ボクはあくまで認知メカニズムの解明が人類滅亡の危機を救う救世主になることを理念に置いて研究している!」
博士ちゃん(ボルタ)「年齢そのままカノジョいない歴のチェリーなアンペール君とは、 研究意欲が違うのだよ!」
博士ちゃん(ボルタ)「バーカバーカ!!」
アンペール「・・・クソ・・・ 人の気持ちも知らないで」
アンペール「もうボルタ博士には付いていけません! 隣のライバル大学の研究室に転職しますからね!」
博士ちゃん(ボルタ)「うっ」
博士ちゃん(ボルタ)「裏切り者ォー!!」
〇化学研究室
オメガ「急な人事異動だから、何かあったとは思ったけどぉ」
オメガ「痴話喧嘩・・・じゃない、 そーゆーことね!」
オメガ「アンペールちゃんも頭が冷えたら、 そのうち帰ってくるでしょ」
博士ちゃん(ボルタ)「そんなことよりこれを見てくれ!! ついに実現したんだ!!」
オメガ「『電気信号のみで味覚を感じられるフォーク』を更に改良した『不確かな現象を電気信号のみで再現できるフォーク』!」
博士ちゃん(ボルタ)「今のところ 『大人の味』、『おふくろの味』、」
博士ちゃん(ボルタ)「『他人の不幸は蜜の味』は実証済なんだ」
オメガ「それ、何の役に立つのかしら」
博士ちゃん(ボルタ)「だが、『恋の味』だけはまだ解明できない」
博士ちゃん(ボルタ)「恋愛自体は非言語での複数回の接触から『ドーパミン』の産生が亢進し、ヒトに快感を与えることで生成されるが」
博士ちゃん(ボルタ)「それを味覚にすると『甘い』のか、『甘酸っぱい』のか・・・?」
博士ちゃん(ボルタ)「実に興味深いね!」
オメガ「舌への電気信号の刺激だけで『恋の味』を読み取るのは、確かに難しそうね!」
オメガ「条件を変えた対照実験はどうかしら?」
オメガ「例えば、博士ちゃんが好きになりそうな人物を見ながら電気信号を送るのよ」
博士ちゃん(ボルタ)「ナイスな提案!」
博士ちゃん(ボルタ)「ボクが、好きになりそうな人物か・・・」
ジィ──ッ
博士ちゃん(ボルタ)「外に探しに出てみるか!」
オメガ「アタシが好みじゃないなら ハッキリ言って〜!?」
〇川沿いの公園
博士ちゃん(ボルタ)(陰キャに直射日光はキビシーな!)
通行人「お姉さんドコ行くの?」
ボルタ「ヘビみたい。 骨格標本を作りたいぞ!」
通行人「ヤ、ヤベーオンナ!?」
通行人「コンニチワ 俺とお茶どう?」
ボルタ「コッチはマウス。 電気流してみたい!」
通行人「サラッと怖いことゆーなよ!」
ボルタ「アルミタワシは乾電池で火をつけたら 花火みたいになる!」
オメガ「誰がアルミタワシじゃ!」
博士ちゃん(ボルタ)「ゴメン!」
オメガ「博士ちゃん 先ずはヒトを研究対象として見るのは ヤメてよね!」
オメガ「『恋の味』以前の問題よッ」
オメガ「あらやだ、あれ、アンペールじゃない?」
オメガ「相変わらずイケメン♥ 好みだわあ」
ボルタ(アンペールがイケメン?)
博士ちゃん(ボルタ)(確かにアンペールは ヘビやマウスには見えないな 何でだろう?)
アンペール「2人ともこんなトコロで何を・・・」
???「アンペール君!」
ボルタ「ぐはぁ!」
博士ちゃん(ボルタ)(キラキラ女子の明るさが目に刺さる!)
レジスト「おまたせ! 待った~?」
アンペール「今来たところです」
レジスト「こちらは知り合い?」
アンペール「ハイ。 前に勤めていた研究室の上司です」
レジスト「アー! アナタが噂の博士ちゃん!? いえ、ボルタ博士!」
レジスト「味覚研究のパイオニアに会えるなんて光栄だわ」
レジスト「私はレジスト。 アンペール君の現在の上司です♪」
レジスト「今日私たち 初デートなの〜♥」
〇紫(ディープ)
博士ちゃん(ボルタ)「痛い!!」
博士ちゃん(ボルタ)「fMRIを使わなくても解る これは『妬み』だ」
博士ちゃん(ボルタ)「このボクがアンペールに嫉妬しているなんて」
博士ちゃん(ボルタ)「なんで!?」
〇化学研究室
博士ちゃん(ボルタ)「ほよ?」
博士ちゃん(ボルタ)「呼んだ?」
オメガ(あれから元気ないわね)
オメガ「事務に書類届けてくるわ」
博士ちゃん(ボルタ)「仕事仕事! 培養中のシャーレの様子でも見てみようかな」
博士ちゃん(ボルタ)「!?」
博士ちゃん(ボルタ)「シャーレが無い!?」
博士ちゃん(ボルタ)「この保存庫の鍵は、オメガにはまだ渡していない・・・」
博士ちゃん(ボルタ)「そういえば、アンペールに鍵を返却してもらってなかったかも」
博士ちゃん(ボルタ)「まさかアイツ本当に裏切り者になったのか・・・」
〇化学研究室
夜、ボルタの研究室
???「ククク・・・」
???「犯人は現場に戻るんだな」
???「!!」
〇化学研究室
ボルタ「やはり、犯人はアンペールか!?」
アンペール「はっ、博士! これには訳が・・・」
博士ちゃん(ボルタ)「何を今更!? 現行犯でタイホだあッ!!」
アンペール「誤解です! 逆に私はこのスパイを捕まえるために 張り込んでいたんです」
レジスト「クウッ!!」
レジスト「私がライバル大学のスパイだと、 いつから気づいていたの!?」
アンペール「先月ボルタ博士の机の下に、盗聴器が仕掛けられていたのに気づいてからだよ」
アンペール「博士に研究に集中してほしくて、秘密裏に 調べていたんだ」
博士ちゃん(ボルタ)「じゃあ助手を辞めたのも?」
アンペール「敵を騙すにはまず味方から!」
アンペール「チェリー発言には少々ムカつきましたが、博士の助手は私以外にできません」
アンペール「私は博士の研究を愛しています!」
博士ちゃん(ボルタ)「アワワワ」
オメガ「今よ、博士ちゃん! 舌出して!! 電気信号フォーク🍴発動!」
博士ちゃん(ボルタ)「ベー」
〇水玉
博士ちゃん(ボルタ)「ふああああ!」
博士ちゃん(ボルタ)「スペシャル★あんまあ──い!」
〇化学研究室
アンペール「それって 博士が私に恋をしたということですか!?」
アンペール「実は私もボルタ博士のこと好きです!」
博士ちゃん(ボルタ)「アンペール、協力ありがと!」
博士ちゃん(ボルタ)「次は『伝説の味』の解明だな!!」
アンペール「告白したのに全然響いていない」
アンペール「博士には付いていけません!」
博士ちゃん(ボルタ)「ったく・・・」
博士ちゃん(ボルタ)「ボクはオマエが助手じゃなきゃダメなんだよ!」
博士ちゃん(ボルタ)「ガタガタ言わずに付いてきたまえ♥」
アンペール「エヘヘ 私が居ないとダメなんですね♥」
オメガ「『恋の味』 発現出来たみたいね!」
オメガ「装置使わなくても、 もうお腹いっぱいよ〜!」
オメガ「ごちそうさま!」
立ち絵のキャラが存分に活かされてて良いですね!! 短い中に博士ちゃんの揺れる気持ちや、どんでん返しもあって面白かったです。恋と科学の化学反応がそつなく描かれ、さすがと思いました!!😆
博士ちゃんのぶっ飛んだ天才感、面白かったです!!
最後の通じ合ってハッピーエンド、でも噛み合わないやり取りも、2人らしくて素敵でした^^
博士は男前で、アンペール君は可愛いですね^^
電気信号で味が変わる技術は知っていましたが、そこから恋の味を求めるのは思いつきませんでした
キャラが個性的でテンポも良く楽しかったです