すったげうめぇ鍋っこ!(脚本)
〇学校の部室
──文芸部・部室──
るる「できたーできたー!! おっなべー、おっなべー!!」
ぶちょー「コラッ、あんまりはしゃぐと、 先生方にバレちゃうじゃない!」
るる「だってー・・・」
ぶちょー「さあ、バレないうちに美味しいところを 一気に食べちゃうわよ!」
るる「食べましょー!」
るる「ん、あれっ・・・」
せんせー「あら、美味しそうな匂いがするわね」
ぶちょー「あっ!? ええと、その・・・」
るる「せんせー! 一緒にお鍋どーですかー?」
ぶちょー「えっ!?」
せんせー「あら、いいわね! 頂いていこうかしら」
ぶちょー「怒るどころか、食べていくんかーい💦」
ぶちょー「先生、ええと、他の先生方には・・・」
せんせー「はいはい、内緒にしておけばいいのね」
ぶちょー「ホッ!!」
せんせー「ところで、何鍋を作ったの?」
ぶちょー「はい、ウチに頂き物の ”コレ” が いっぱいあったので」
ぶちょー「「きりたんぽ鍋」にしました!」
るる「るる、はじめて見ましたー!」
せんせー「スープや具材はどうしたの?」
ぶちょー「スーパーの「寄せ鍋の素」を使って、 具材は、白菜やネギ、お豆腐や椎茸を 入れました!」
せんせー「んー、それなら「きりたんぽ鍋」とは 名乗ることはできないわね」
せんせー「「きりたんぽ鍋」は、鶏出汁のスープに、 芹や牛蒡、キノコ類、そして鶏肉を入れた 秋田の伝統的なお鍋なのよ」
せんせー「秋田の地鶏である比内地鶏を 入れるところもあるみたいね」
ぶちょー「えっ、知らなかったです・・・」
せんせー「だから、これを「きりたんぽ鍋」と言うと 様式にこだわる秋田県人に怒られちゃうわ」
せんせー「というわけで、名称の一部を伏字にして」
せんせー「「きり●んぽ鍋」ね!」
ぶちょー「何故に伏字?」
るる「せんせー、この変な形のものは、 どうやって作るのですか? アナも空いているし・・・」
せんせー「これはね、潰したうるち米を 杉の棒に巻き付けてから焼いて固めて、 それから棒を外すから穴が開いているのよ」
せんせー「そうして出来たものを 「●んぽ」って呼ぶのよ」
せんせー「その「●んぽ」を食べやすいサイズに 切るから、「きり●んぽ」ね」
るる「ほぇー、勉強になります」
ぶちょー「そこを伏字のままにすると、 絶対に変な意味に勘違いされちゃうって!!」
せんせー「まぁ、そんな話よりも、 熱々の鍋を食べちゃいましょうか」
るる「はーい、いただきまーす!」
ぶちょー「じゃあ、私も・・・」
るる「んー、美味しいー!!」
ぶちょー「あ、熱っ!! ホフホフ」
るる「あ、ぶちょーが口いっぱいに おっきい●んぽを咥えてる!!」
ぶちょー「誤解を招くような言い方はしないで!」
〇学校の部室
るる「きり●んぽって 初めて食べたけど美味しいー!」
ぶちょー「鍋の汁をたっぷり吸って美味しいですね!」
ぶちょー「秋田の本来の鍋のスタイルでも 食べてみたくなりますね!」
せんせー「本来のは山の旨味満点のお汁だから さらに●んぽが美味しくなるわよ!」
ぶちょー「もー、2人とも、 その伏字をやめてよね!」
せんせー「秋田のお鍋の食材だと、 「だまこ」というものもあるわよ」
せんせー「これも、うるち米を使って作るのだけど、 固く棒状の●んぽと違って、 小ぶりの団子状に丸めたものなのよ」
せんせー「ふんわりもちもちとした食感に 汁の味が染みて味わい深くなるわよ」
ぶちょー「わー、美味しそう!」
ぶちょー「私、お米やお餅が大好きなので、 きりたんぽやだまこが たくさん入ったお鍋を食べてみたいです!」
るる「せんせー、 「だまこ」って変わった名前ですよね?」
るる「最後の「こ」って「子」?「娘」?」
せんせー「あー、秋田弁だからね。 秋田弁では、名詞の最後に「こ」という 接尾語が付くことが多いのよ 「犬っこ」「お茶っこ」とかね」
せんせー「そして「だま」は「玉」のこと。 形状が「玉」のようだからね」
るる「ほえー、秋田弁難しい・・・」
るる「それなら、ぶちょーは、 ●んぽとタマが大好きってことですね!」
ぶちょー「だから、表現には気を付けなさいって!」
〇学校の部室
るる「んー、美味しくてどんどん食べちゃう!」
ぶちょー「きりたんぽって、 醤油味以外の鍋でも合いそうですよね! 秋田の人には怒られそうですけど・・・」
せんせー「そうね、元々はお米だから、 いろんな味との相性は良さそうね 味噌仕立ての鍋とかもいいかも」
るる「カレー鍋も美味しいかもっ! キムチ鍋やトマト鍋は、、、どうだろ?」
ぶちょー「豆乳鍋なんかどうでしょうか? すごく優しい味わいになりそうですよ!」
せんせー「いいわね、豆乳鍋!」
ぶちょー「ですよねっ!?」
るる「あの白いスープが●んぽに染み込んだら どんな感じになるんだろ?」
せんせー「白濁した汁で、 ●んぽがパンパンに膨らんじゃいそうね」
るる「それを、ぶちょーが 嬉しそうに咥えるのですよねっ!」
せんせー「そして、●んぽを美味しく味わって、 中の白い液まで、残さずゴックンね!」
ぶちょー「もー、食べ物で変な表現はしない!!」
きりたんぽにその発想はなかった🤣
だまこも絶対なんかあるだろうなーって想像してましたがきり●んぽとセットでそうきましたか…
天才ですね。
きり◆んぽ鍋美味しいですね🥰
●んぽ美味しそう〜!笑😂
棒状の●んぽが膨張して咥えると白濁した汁が口に広がるんですね!わかります(料理の感想)
さすがすぎます🤣✨ただ一部を伏せ字にしてるだけなのに捉え方が変わっていくww
しかしせんせー、いい先生ですよね💓学生時代こんな先生欲しかったです🥰
これはひどいww
大笑いしました🤣