青春盗聴譚

穂橋吾郎

エピソード15(脚本)

青春盗聴譚

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〇体育館裏
  きゃーーーーーー!!
久保田光「なんだ?」

〇体育館の中
  全校生徒が集まっている。
  舞台上には数名の警察官がいる。
  女子生徒の腕を引っ張る警察官。
女子生徒「キャー、助けてー」
長瀬美鈴「こらー、お前たちマジメにやれー」

〇体育館の中
久保田光「なんだこれ」
久保田光「あの、先生」
長瀬美鈴「あ、お前、なにしてんだ。列戻れ」
久保田光「あ、いや、それは」
長瀬美鈴「ほら、あたしが連れてってやるから」
久保田光「いえ、地獄です、先生、それ地獄です。 あの、これって一体──」
長瀬美鈴「はぁー、もっと学校に興味持ってくれよ、お前は」
長瀬美鈴「ほら、これ」
  舞台上を見る光。
  達也が警官に襲われそうになっている。
  ギョエー、お助け、うぉたすけー!
久保田光「はあ、バカみたい」
長瀬美鈴「戸村、あのヤロー、あたしの顔に泥塗るようなことを」
久保田光「どういうことですか?」
長瀬美鈴「この講習会、あたしがセッティングしたんだよ」
久保田光「へー」
長瀬美鈴「ほら、ちょうどあの日、お前が櫻ん家から帰った後、警察の人に声かけられてさ」
久保田光「!」
長瀬美鈴「今って物騒なことも多いだろ」
長瀬美鈴「まあ、そういう話してさ、あたしが中学校の教師やってるって言ったら、ぜひこれをやりましょうってな」
久保田光「そ、その警察って・・・」
長瀬美鈴「え、いや、まあちょっといい男だったけど、それは別に」
久保田光「そうじゃなくて、首に、火傷の跡が」
長瀬美鈴「ああ、そうそう。 首に火傷の跡が、ってなんでお前知って──」
久保田光「その人、どこに!」
長瀬美鈴「え、あれ、さっきまでその辺にいたのに」
長瀬美鈴「あ、おい!」

〇体育館の中
  全速力で体育館の入り口へと走る光。
「ま〜て〜」
横井元気「く〜ぼ〜た〜」
久保田光「あ、あの・・・」
横井元気「お前みたいなのが一番危ないんだ〜、ちゃんと講習うけろ〜」
久保田光「痛っ、ちょっと、離して」
横井元気「ダ〜メ〜」
久保田光「お願いです、先生」
横井元気「ほら〜、あそこ空いてるから〜、早く」
久保田光「・・・っ」

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