Cross the line(一線を越える)

鷹志

第3話 離れられない…(脚本)

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鷹志

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〇豪華なリビングダイニング
  美由紀と一夜を過ごした直樹が、家に帰ってくる・・・
直樹「ただいまー」
直樹「沙羅?」
直樹「まだ寝てるのかな?」

〇綺麗な部屋
直樹「沙羅」
直樹「寝てるのか? 入るぞ」
直樹「ここにもいない・・・」
直樹「出かけたのかな?」
直樹「まあ、いいか」
直樹「疲れたし、少し部屋で休もう」

〇本棚のある部屋
沙羅「・・・」
直樹「ふう、疲れた」
直樹「沙羅!」
直樹「お前いたのか」
直樹「何で俺の部屋に・・・」
直樹「しかもこんなに部屋を暗くして」
沙羅「・・・」
沙羅「昨日の夜からずっとここにいた」
沙羅「お兄ちゃんの嘘つき」
沙羅「早く帰るって言ってたのに」
沙羅「晩ご飯作ってずっと待ってたのに・・・」
直樹「ごめん」
沙羅「朝まで何してたの?」
直樹「それは・・・」
沙羅「美由紀さんとずっと一緒だったの?」
直樹「・・・」
直樹「・・・ごめん。約束守らなくてごめんな」
沙羅「・・・」
沙羅「お兄ちゃんは、私のことなんてもうどうでもいいんだ」
直樹「そんなわけないだろ!」
沙羅「でも、私よりもあの女・・・美由紀さんのほうがいいんでしょ?」
直樹「沙羅、俺にとってお前は大切な妹だ」
直樹「俺は誰よりも・・・父さんや母さんよりも、お前のことを大事に思っているつもりだ」
沙羅「じゃあ、どうして・・・」
直樹「沙羅、俺たちは兄妹だ」
直樹「血はつながっていなくても家族だ」
直樹「お前は俺の妹だ」
直樹「でも、美由紀さんとお前は違う」
直樹「美由紀さんと俺は恋人だ」
直樹「沙羅、わかってくれ」
沙羅「・・・わかんない」
直樹「沙羅」
沙羅「だってこの前は、この部屋で、私と2人で・・・」
直樹「それは・・・」
沙羅「お兄ちゃんは、私がいないと何もできないんだから・・・」
沙羅「だから私がずっとお兄ちゃんと一緒にいてあげる」
沙羅「絶対に離れない」
沙羅「私たちは絶対に離れられない・・・」
直樹「沙羅・・・」

〇センター街
沙羅「えへへ。2人でお出かけするの久しぶりだね」
直樹「そうだな」
沙羅「お兄ちゃん、迷子にならないでね」
直樹「大丈夫だよ。子どもじゃないんだから」
沙羅「心配だから腕組んでてあげる」
直樹「おい、やめろよ。恥ずかしいだろ」
沙羅「えへへ」
沙羅「どこかで少し休憩しよっか」
直樹「そうだな」
美由紀「あれは直樹さんと沙羅ちゃん?」
美由紀「休日に兄妹でショッピングって・・・」
美由紀「しかも、あの小娘、直樹さんと腕なんか組んで」
美由紀「あの兄妹、本当異常よね」
美由紀「まあ、この間ので直樹さんの本当の気持ちもわかったから、別にいいけど・・・」
美由紀「あの小娘、本当目障りね」

〇テラス席
美由紀「最近は忙しいの?」
直樹「そうだね。うちの会社は、ちょうど今が一年で一番忙しい時期だからね」
美由紀「そっか」
美由紀「じゃあ、少し落ち着いたら・・・」
美由紀「2人で旅行に行きたいな」
直樹「旅行?」
美由紀「ええ」
美由紀「直樹さんの疲れを癒やすためにも、2人でのんびり過ごしましょう」
直樹「泊まりで?」
美由紀「当たり前でしょ」
美由紀「どこに行こうかしら?」
美由紀「海の近くのリゾート地、オシャレなホテル・・・歴史ある街なんてのも素敵ね」
美由紀「直樹さんと一緒ならどこでもいいけど・・・」
美由紀「楽しみね♥️」
直樹「そ、そうだね」
沙羅「お兄ちゃん!」
直樹「沙羅!」
美由紀「・・・」
沙羅「美由紀さん、こんにちは」
美由紀「こ、こんにちは」
沙羅「お兄ちゃん、迎えに来たよ」
直樹「えっ!?」
沙羅「美由紀さんとのデートが終わったら、一緒に帰ろうよ」
沙羅「私、ここで待ってる」
直樹「沙羅・・・」
沙羅「帰りに晩ご飯の材料買って帰ろうね」
沙羅「そうだ!」
沙羅「美由紀さんも一緒にうちで晩ご飯食べようよ」
美由紀「えっ・・・」
沙羅「私、おいしい料理作るから」
沙羅「ねっ、お兄ちゃん。そうしようよ」
直樹「そ、そうだな。美由紀さん、よかったら・・・」
美由紀「・・・」
美由紀「ありがとう」
美由紀「でも、それはまた今度にするわ」
沙羅「そうなの? 今日は私の一番得意な料理を・・・」
美由紀「ごめんなさい」
美由紀「私、用事があるから帰るわね」
美由紀「直樹さん、それじゃあまた」
直樹「美由紀さん!」
直樹「・・・」
沙羅「お兄ちゃん、行こう」
直樹「沙羅、お前何でここに・・・」
沙羅「早く行こうよー」

〇豪華なベッドルーム
美由紀「あの小娘!」
美由紀「デート中にしゃしゃり出てくるなんて」
美由紀「何考えているの!」
美由紀「やっぱり無理。あの小娘には我慢ならない」
美由紀「直樹さんも、なぜかあの小娘には何も言えない」
美由紀「あんな非常識な女、なぜあの場で怒鳴りつけないのよ!」
美由紀「甘やかしすぎよ」
美由紀「もう限界だわ」
美由紀「私と直樹さんの間から、あの小娘を排除しないと・・・」
  ピーンポーン
美由紀「お客さん? 誰かしら?」

〇豪華なベッドルーム
美由紀「はーい」
俊介「美由紀姉さん」
美由紀「俊介くん」
美由紀「どうしたの、急に」
俊介「ちょうど近くを通りかかったから、美由紀姉さんの顔が見たくなって」
美由紀「まあ、上手ね」
俊介「本気だよ」
俊介「本気で美由紀姉さんに会いたかったんだ」
美由紀「ありがとう」
美由紀「君のようなイケメンにそう言われると、冗談でもうれしいわ」
俊介「だから、俺は本気だって」
美由紀「イケメンで成績優秀で、一流大学を卒業して一流企業に就職」
美由紀「叔父さん、叔母さんの自慢の息子ね」
美由紀「俊介くん、学生の頃からモテモテだったもんね」
俊介「俺は同じ年の女の子なんて興味はないよ」
俊介「昔から美由紀姉さんのことしか見ていない」
俊介「従姉弟(いとこ)だなんて関係ない」
俊介「俺はずっと美由紀姉さんのことだけを・・・」

〇豪華なベッドルーム
俊介「美由紀姉さん!」
  俊介が美由紀に抱きつく・・・
美由紀「ちょっと、俊介くん!」
俊介「姉さん、好きだ!」
美由紀「俊介くん、ダメよ、ダメ・・・」
俊介「姉さん、俺は本気だよ」
俊介「俺は姉さんと一緒になりたい」
俊介「離れることなんてできない」
俊介「俺は姉さんのためだったら何でもする!」
美由紀「!!」
美由紀「何でもする?」
俊介「ああ、姉さんの頼みなら何だって・・・」
美由紀「そう・・・」
美由紀「じゃあ、あなたにひとつお願いがあるんだけど・・・」
俊介「お願い?」
俊介「もしその願いをきいたら、姉さんと・・・」
美由紀「そうね、考えておくわ」
俊介「やる! 姉さんのためなら何だってやる!」
俊介「どんなに辛いことや厳しいことだって・・・」
美由紀「全然辛いことじゃないわよ」
美由紀「むしろ楽しいことよ」
俊介「楽しいこと?」
美由紀「ええ」
美由紀「あなたにかわいい女の子を紹介してあげるわ」
俊介「女の子?」
美由紀「その子と付き合って欲しいのよ」
美由紀「そしてその子が、あなたのことが本気で好きになるようにして欲しいのよ」
俊介「それが何の意味があるのか、よくわからないけど・・・」
俊介「姉さんの頼みならやるよ」
美由紀「ありがとう」
俊介「でも、俺もう社会人だし、年下の学生なんて興味ないなあ」
美由紀「あら、あなたとその子はとても似てるのよ」
俊介「?」
美由紀「きっと気が合うわよ。異性の好みとか」
俊介「やっぱりよくわかんないけど」
俊介「美由紀姉さんのためだ」
俊介「絶対成功させるよ」
美由紀「頼んだわよ」
美由紀「これでよしと」
美由紀「あの小娘にも感謝してもらいたいわ」
美由紀「近親者じゃない普通の彼氏を紹介してあげるんだから」
美由紀「いつまでも「お兄ちゃん、お兄ちゃん」って言ってる異常な性癖を治してあげるわ」
美由紀「目障りな小娘ちゃん」

次のエピソード:第4話 刺客か、理解者か…

コメント

  • マジでこえぇええええぇ!!!!
    女って怖い、(

  • わ〜!
    ワクワクする展開ですね。
    新たなキャラ、俊介くんにお兄ちゃん大好き沙羅を落とせるか?
    似た者同士、話は合いそうですね。
    でも、作戦が上手く行っても、俊介は好きな人とは幸せにはなれないのか…それは悲しい。

  • 従兄弟は結婚出来るとはいえ、これもまた一線を越えたいキャラ俊介の登場……
    そしてその俊介の自分への恋心を利用して沙羅に仕向ける美由紀!
    沙羅と俊介の一線を越えたい似たもの同士がこの後どうなって行くか!
    果たして美由紀の思い通りに進んでくれるのか?
    ハラハラです。

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