イケおじに拾われた少女

アヤ1129

エピソード2(脚本)

イケおじに拾われた少女

アヤ1129

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イケおじに拾われた少女
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〇街中の道路
  深夜3時__
  俺はとある用事で街から家へと帰る途中に、1人で泣いている女の子を見つけた

〇街中の道路
あずさ「・・・これから、どうしたらいいの・・・おかあさま・・・おとうさま・・・」

〇街中の道路
  1人で泣いている女の子が、あの子と重なってしまった・・・そう思ったからか、気付いた時には俺は彼女に声を掛けていた・・・

〇街中の道路
煌「どうしたんだ?お嬢ちゃん・・・」

〇街中の道路
  案の定お嬢ちゃんに驚かれる
  ・・・ま、そりゃそうだわな・・・
  イキナリ知らない男に話しかけられた
  んだから・・・

〇街中の道路
  俺は出来るだけ彼女の警戒を
  ほぐそうと、優しく声を掛けた

〇街中の道路
煌「俺は煌・・・ お嬢ちゃんは・・・?」

〇街中の道路
  この年くらいの子なら、
  名前くらいはすんなり
  答えてくれるだろう
  そう思っていた・・・

〇街中の道路
  だが、帰ってきた答えは
  その年らしからぬ回答
  だった・・・

〇街中の道路
あずさ「し、知らない人に名前を教えるのは いけないことだと、お母様から 教わりましたので教えませんわ・・・」

〇街中の道路
煌(へぇ・・・しっかりしてるし、 このしゃべり口調・・・ どっかの良家の息女か?)

〇街中の道路
  俺は内心関心しながらも、
  この子に心を開いて貰う
  為にはどういう風に話術を
  駆使したらいいかを考えた・・・

〇街中の道路
  ひとまず俺は自分の仮説を
  彼女に伝えることにした
  
  こんな年の子が夜遅くに
  リュックサック1つで
  放浪している理由を

〇街中の道路
  俺が仮説を並べていると、
  彼女は、みるみるうちに
  表情を強ばらせていく・・・

〇街中の道路
  俺はとうとう核心につくことを
  彼女に伝えた
  
  狂おしい程、残酷で
  彼女にとっては酷な現実を
  叩きつけるかの如く・・・

〇街中の道路
煌「両親に家を追い出された ・・・違うか?」

〇街中の道路
  それを言った瞬間
  彼女の顔が大きく
  歪んだ・・・

〇街中の道路
  それと同時に、疑問が
  彼女から投げかけられた

〇街中の道路
あずさ「どうして・・・そこまで・・・」

〇街中の道路
  俺は悲しげに笑いながら
  職業柄そういうのが
  嫌でも分かっちまうことを
  彼女に伝えた・・・

〇街中の道路
  そうしていると彼女は何故か
  ぽつりぽつりと現状を話してくれた

〇街中の道路
  彼女は良家の出であること
  一族の跡を継ぐには男でないと
  ダメなこと・・・

〇街中の道路
  跡取りが欲しいが為に
  彼女を物心付いた頃から
  男として育てていたこと

〇街中の道路
  そして1年前に待望の
  男の子が産まれ彼女は
  用無しとなって、捨てられたこと
  
  それらをぽつりぽつりと
  話してくれた

〇街中の道路
  俺はそれらの話を聞いた後
  はらわたが煮えくり返りそうな
  思いに駆られた・・・

〇街中の道路
  親の身勝手な都合だけで
  子供を振り回し、挙句の果てに
  その子を捨てるとまで来やがった

〇街中の道路
煌(まぁ親の件は後でどうにでも なるとして・・・問題はこの子だ・・・)

〇街中の道路
  未だに泣きじゃくっている
  この子を安心させようと、
  俺は一言声をかけた・・・

〇街中の道路
煌「辛かったな・・・」

〇街中の道路
  そう言い、彼女の頭を優しく撫でた

〇街中の道路
  絶対にこの子の様な子を
  出させない為にも・・・
  今目の前にいる子を
  救いたい・・・そう思った時には
  もう声に出ていた

〇街中の道路
煌「あずさちゃんが良ければだけどよ 俺ん家来ねぇか?」

〇街中の道路
  案の定、遠慮する彼女・・・

〇街中の道路
煌「守りたいんだ・・・」

〇街中の道路
  彼女は何かを悟ったのか
  ハッと息を呑んだ・・・
  
  そしてその後神妙な面立ちで
  こう言った

〇街中の道路
あずさ「よ、宜しくお願いします!」

〇街中の道路
煌「おう!これから宜しくな!あずさ!」

〇街中の道路
  例え俺がどんなに悪い奴だろうと
  お前だけは・・・絶対に俺の元を
  離れないよな・・・?なぁ・・・

〇街中の道路
  あずさ・・・

〇街中の道路
  俺は黒い笑みを浮かべながら
  帰路に着いた・・・

次のエピソード:エピソード3

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