第8話『リロリフ🌹リコイノレ』(脚本)
〇古いアパートの一室
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)「手伝うとは・・・?」
神道七海(しんどう ななみ)「篠崎さんには・・・ 海斗のサポートをしてほしいの!!」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)「サポート・・・?」
神道七海(しんどう ななみ)「うん!手伝ってくれる・・・かな?」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)「手伝う・・・?」
神道七海(しんどう ななみ)「海斗をサポートしてほしいの!!」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)(ずっと同じ事を言ってるように 聞こえるけど、気のせいかな・・・)
〇黒背景
海斗は夢の中でキャラと会話をしながら『紅の豚骨』を描いていたんだよね?
って事は、キャラの意見を尊重しながら紅の豚骨を完成させたいんだと思うんだけど
〇古いアパートの一室
神道七海(しんどう ななみ)「そんな解釈で合ってるかな?」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)「そうですね──そうだと思います」
神道七海(しんどう ななみ)「じゃあさ、海斗が漫画の中にいる今って すごくいい環境だと思わない?」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)「そう言われると・・・自分がキャラになってますから、良い環境かもしれませんね」
神道七海(しんどう ななみ)「だよね~!でもさ、今後の展開を知ってたらヤラセみたいでつまんないじゃん?」
神道七海(しんどう ななみ)「だから、篠崎さんには紅の豚骨を 海斗が知らない展開にしてほしいの!」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)「知らない展開に──」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)「なるほど・・・手伝うの意味、 理解致しました」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)「私は滝澤先生のアシスタントとなれば 良いのですね」
神道七海(しんどう ななみ)「うん!物語は漫画の中で海斗が進めていくと思うから」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)「分かりました。では早速描いていきますね」
神道七海(しんどう ななみ)「お願いします」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)「それにしても・・・滝澤先生の眠りはとても深いですね」
運転手のシゲちゃん「この部屋には、睡眠増幅装置が設置されていますからね」
運転手のシゲちゃん「一度寝ると、こちらから合図しない限り 目覚める事はありませんよ」
神道七海(しんどう ななみ)「何そのシステム!?怖いんだけど!」
パソコンのプロ「合図を送るのは俺の仕事だよ」
神道七海(しんどう ななみ)「えっ?誰?」
運転手のシゲちゃん「パソコンのプロです。ですので篠崎さん、海斗君が目覚める心配はありませんよ」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)「は、はい──」
〇地下に続く階段
サクラ「さぁ、早く行こっ」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「行くって、どこへ行くんだ?」
サクラ「そう言われると、私達ってどこ行くの?」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「ん~何かさ、俺がつくった話と変わっちまったからなぁ~」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「よくわかんねぇんだよね」
タケシ「柔道着のせいか?話し方が変わったよね」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「自分でも違和感あるけど、こーゆう話し方になっちまうんだ」
サクラ「出口があるわ」
〇大樹の下
滝澤海斗(たきざわ かいと)「えっ?ここは・・・」
「かいちゃん、おかえり──」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「おばあちゃん!!」
サクラ「おばあちゃん、もう居た(笑)」
タケシ「何だこの展開・・・」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「おばあちゃん・・・会いたかったよ」
おばあちゃん「かいちゃん──」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「一人は嫌なんだ・・・ずっと一緒に居てよ」
おばあちゃん「かいちゃん──」
〇古いアパートの一室
神道七海(しんどう ななみ)「ん~」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)「どうしました?」
神道七海(しんどう ななみ)「この漫画、何か変なのよ・・・」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)「元々──変・・・ 普通ではない漫画ですが」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)(私はそこが好きなんです)
神道七海(しんどう ななみ)「そーゆうんじゃなくて・・・」
神道七海(しんどう ななみ)「キャラがこの世界で生きてない感じがするの!」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)「生きてない・・・」
神道七海(しんどう ななみ)「うん。海斗の思考が投影されているせいだと思うんだけど・・・」
神道七海(しんどう ななみ)「まだ出会ってもないキャラに会おうとしてたり、展開の事気にしてたり・・・」
神道七海(しんどう ななみ)「言いたい事、分かるかな・・・?」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)「えぇ・・・」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)「分かります。おそらく──」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)「滝澤先生が漫画の中へ行って、内容が変わった際にセリフが無くなってしまった事が」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)「原因だと思います」
神道七海(しんどう ななみ)「それって何とかなる・・・かな?」
篠崎 夏蓮(しのざき かれん)「──・・・」
〇大樹の下
滝澤海斗(たきざわ かいと)「おばあちゃ~ん」
おばあちゃん「かいちゃん・・・」
おばあちゃん「か・・・いちゃ・・・ん・・・か・・・い・・・」
〇大樹の下
おばあちゃんの体が割れて、中から何かが飛び出してきた
〇大樹の下
滝澤海斗(たきざわ かいと)「えっ・・・」
チェーンソー男「やぁ!おばあちゃんの中から ボクが出てきたよ!」
チェーンソー男「何故おばあちゃんの中からボクが 出て来たかって?」
チェーンソー男「それはね──」
チェーンソー男「キサマらを殺す為さ!!」
チェーンソー男「うぎゃぁぁぁー!!」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「サクラ!!タケシ!!」
チェーンソー男「ヒェッヒェッヒェッ」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「お前・・・許さないぞ!!」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「ぐっ・・・足が・・・」
チェーンソー男「リロリフ・・・リコイノレ・・・」
チェーンソー男「リロリフリコイノレ・・・リロリフリコイノレリロリフリコイノレリロリフリコイノレ」
チェーンソー男「リロリフリコイノレリロリフリコイノレリロリフリコイノレリロリフリコイノレリロリフリコイノレリロリフリコイノレリロリフリコ」
チェーンソー男「えへっ」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「おいっ!待てよ!!」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「うぐっ、足が・・・動かない・・・」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「いてぇ・・・」
〇黒背景
「の──」
「あの~」
「あのあのあの~」
〇大樹の下
滝澤海斗(たきざわ かいと)「うぅ・・・」
シス・ターシス「あのあのあのあの~」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「は、はい・・・」
シス・ターシス「あのあの~ もう足、治ってますけどけど~」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「えっ・・・」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「ほんとだ!!」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「もしかしてアナタが?」
シス・ターシス「いえいえいえ~回復は お姉様の専売特許ですです~」
ミス・ターシス「目が覚めたみたいね」
ミス・ターシス「10万円になりま~す」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「お金・・・取るんだ・・・」
ミス・ターシス「当たり前でしょ。これで商売してるんだから」
シス・ターシス「ですですです~」
滝澤海斗(たきざわ かいと)(ん~お金なんて・・・)
滝澤は、柔道着に不自然に付けられているポケットを発見した
滝澤海斗(たきざわ かいと)「あっ、10万円入ってた」
ミス・ターシス「まいどあり~」
シス・ターシス「またまたのご利用お待ちしてますます~」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「なんだったんだ・・・」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「足は治った・・・よしっ、チェーンソー男を追うか」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「この血痕を辿れば追い付けそうだな」
「もう夜だぞ?追い付けるわけねぇだろ」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「誰?」
「チェーンソー男は時速60kmで走っているんだぞ」
「走り出したのは朝9時頃だ。 現在20時40分──」
「途中で30分の休憩をしていたとして、 今何km先にいると思ってるんだ?」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「何これ?計算問題?」
「さぁ!どうなんだ!」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「えぇー!?難しすぎるー!!」
滝澤海斗(たきざわ かいと)「って、違う!お前は誰なんだ!?」
「俺か?」
???「俺の名は」
ひと皮剥けたね、おばあちゃん♪
あんなチェンソーなメンの立ち絵があってビックリしましたw
そしてマッハで頃されたお供の二人…次回からの新メンバー加入編(?)に期待してます!
ちょ…もう…CHAOS🤣
タイトルといいチェンソー男といい…流行り(!?)に乗りますね🤣
もともと展開が自由な本作がさらにメタ的に自由にできる展開を手にして、究極の自由を得てますね!