〇ラブホテル
　　10年前･･･
　　
　　とあるラブホで　愛をはぐくもうとした
　　カップルがいた
　　それが２人の　永遠の最後とも知らずに･･･
縁士郎「愛結（あいり） もう　たまらないよ～！」
愛結「縁士郎（えんしろう） 体がじんじん　するにゃ～ん なんだか　もえてるみたい！」
縁士郎「じつはボク　はじめてなんだ・・・ うまく　できるかな？」
愛結「だいじょうぶ　わたしも初めて さあ　きて～❤️」
愛結「あなたの愛を　 残らず　うけとめてあげるにゃん！」
縁士郎「おおお　やわらかい ううう　きもちいい～ なんだか　体が熱いよ これが　愛なんだね！」
愛結「これが　愛にゃん　きてきて～ 体が熱い あー！　とってもあつい・・・」
愛結「まって　熱すぎにゃい？」

〇ラブホテル
　　ホテルは大火災!!
　　
　　愛し合う２人は　逃げ遅れた
縁士郎「ゴホゴホ　くるしい　熱い！ まだ　これからなのに!! 童貞のまま　死ぬのか～」
縁士郎「ああ　愛結と　一度だけでも・・・」
愛結「ゴホゴホ　熱い！ このまま　何も知らないまま死ぬの？」
愛結「せめて　一度だけでも・・・」
「（縁士郎　愛結） このままじゃ　死ねない～!!」

〇アーケード商店街
　　思いを果たせぬまま　焼死した２人は
　　肉体の愛を　確かめるため
　　誰かの体に取り憑こうと　さまよう
縁士郎「うらめしや～ 愛しあってる　カップルはいるかぁ？」
愛結「２人でそのカップルに　取り憑けば 体の愛も　確かめあえる～にゃん!!」
縁士郎「きもちいいことするまでは 成仏しないぞ～!!」
愛結「にゃんにゃん～!!」
　　10年間も
　　やりたくて　やりたくて・・・
　　もとい･･･愛し合いたくて　さまよう２人

〇黒
鳥月 流我　「イテェ！　叩くなよ」
　　ここに　仲の悪いカップルがいた

〇海水浴場
久々津 操乃「なんで　ほかの女の子ばかり 見てんのよ！」
鳥月 流我　「見てねーよ　女が俺の目に 勝手に　とび込んでくるんだ！」
久々津 操乃「こんなこと言うの　初めてだけど」
久々津 操乃「ほんとうに・・・クズね！」
鳥月 流我　「クズじゃねえ 俺の名前は　流我（りゅうが）だ」
久々津 操乃「クズに改名したら？」
鳥月 流我　「だったらお前も くるくるパー子に改名しな」
久々津 操乃「パー子じゃない　操乃（あやの）だって！」

〇商店街の飲食店
久々津 操乃「と・・・いうわけなの もう　半年前の話」
歩羽 優萌花「それで　別れたんだ」
歩羽 優萌花「写真だと　カッコイイ人なのに」
久々津 操乃「中身は最低だから すぐ殴る　DV野郎」
久々津 操乃「だから　最後に引っ叩いてやった 殴られるばかりじゃ　悔しいから」
歩羽 優萌花「私は・・・引っ叩くなんて できないなぁ・・・」
久々津 操乃「流我！　どうして　ここへ？」
鳥月 流我　「え？　ここは僕の行きつけの　お店ですよ」
久々津 操乃「私　帰る！」
鳥月 流我　「ゴメンなさい なにか　失礼なことでもしましたか？」
　　流我が　片手を上げたので
　　思わず　操乃は身をすくませた
　　しかし
　　いつものように　殴られない・・・
久々津 操乃「な･･･殴らないの？」
　　おとぎ話の王子のように
　　うやうやしく　かしづいて
　　振り上げた手を　おろし
　　優雅に　操乃の手をとる
鳥月 流我　「僕は　君のしもべ　お許しを」
　　そう言って
　　操乃の手に軽く　キスをする
久々津 操乃「・・・・・・・・・・・・」
久々津 操乃「（震える声） だ　だ　だまされないから！ か　か　からかってるんでしょ？」
鳥月 流我　「うるわしい人 僕が間違いを犯したなら どうぞ　お許しください」
鳥月 流我　「あなたの瞳に　狂わされてしまった」
　　クサすぎて　かえってキュンとするのは
　　臭すぎるチーズが　おいしいのと同じ？
鳥月 流我　「おごらせてください ここの味は　絶品です 10年前から　通ってましたから」
歩羽 優萌花「え？　10年前??」
鳥月 流我　「いえ　いえ　なんでも・・・」
久々津 操乃「も　もしかして まだ　私に未練が　あるの？」
鳥月 流我　「え？　もしかして　 僕たち　つきあってたの？」
久々津 操乃「ふざけてるの!?」
歩羽 優萌花「私は　操乃の親友で優萌花（ゆめか）と 申しますう」
鳥月 流我　「優萌花ちゃんね　カワイイね～」
久々津 操乃「でた　悪いクセ！」
久々津 操乃「私に叩かれたショックで 記憶喪失になった？ 私が元カノ!!」
久々津 操乃「だけど　あんたはワガママＤＶのクズ だから夏に別れた　私の誕生日にね!!」
鳥月 流我　「誕生日に？ どうして？　僕が何を？」
久々津 操乃「それを私に言わせるの？　本当にクズね！」
歩羽 優萌花「（耳打ち）他の女ばかり見て 操乃が怒って　すねてる間も　 ナンパしてたみたいですう」
鳥月 流我　「ゆるせない！ 最低な　男だな！」
歩羽 優萌花（え？　自分のこと？ ヤバ　この人　オモシロ！）
鳥月 流我　「お詫びに　ここの支払いは僕が・・・ 好きなの食べていってね」
鳥月 流我　「ここは　思い出の店なんです 僕と愛結の･･･」
久々津 操乃「あいり？」
鳥月 流我　「いや　何でもない・・・ じゃあ　これで」
　　流我が　優萌花の手をとる
　　ドキリとする　優萌花
　　もしかして　キス??
歩羽 優萌花「え!!」
鳥月 流我　「親友さんも　お元気で」
　　ウインクする流我
　　思わせぶりな　ふるまいをして
　　去っていった
歩羽 優萌花「・・・・・・・・・」
久々津 操乃「なんか　変だな　アイツ･･･」
歩羽 優萌花（全然　クズじゃないじゃん・・・）

〇繁華な通り
　　人にぶつかり
　　われに返った　流我
鳥月 流我　「チョロチョロすんな 老害！　ぶっ殺すぞ!!」
爺「ヒイイ～」
鳥月 流我　「あれ?? 俺・・・こんな所で　何してたんだ？」
縁士郎「憑く相手を間違えたかな？ モテそうな奴だから　憑いてみたが･･･」
愛結「ステキだった　縁士郎　 やっぱり　縁士郎は紳士ね～ あのお店も懐かしい　にゃん！」
愛結「私もはやく　誰かに憑かなきゃ～　 親友の子の方が　良い子そうだし 彼に好意もってたよね～？」
愛結「あっちにするにゃんにゃん？」
縁士郎「カップル成立して　互いの肉体が 手に入れば　アレを・・・ムフフ💕」
愛結「そしたら　きもちいい～ことして」
「（縁士郎　愛結） ラブラブ成仏ね～!!!!」

〇青（ライト）
歩羽 優萌花「LINE 『流我くんて　ちょっと天然だよねww』」
久々津 操乃「LINE 『流我の話ばっかり　してんじゃん』」
久々津 操乃「『好きなの？』」
歩羽 優萌花「『ない　ない💦 だって　操乃の彼氏だもん！』」
久々津 操乃「『もう別れたし でも　あいつはクズだよ つきあうのは　どうかな？』」
歩羽 優萌花「『ないから　ないから💦 でも悪い人には　見えなかったけど･･･』」
歩羽 優萌花「『ちゃんと　分かってあげれば いい人だよ　きっと』」
久々津 操乃「『私なら　彼のこと分かるってやつ？ ヤバいよそれ』」
歩羽 優萌花「『そんなんじゃないよ　でも・・・』」
歩羽 優萌花「『流我くんの　悪口言って 私を遠ざけるの　本当は操乃･･･ まだ好きなんじゃないの？』」
久々津 操乃「『冗談　やめてよ』」
歩羽 優萌花「『ゴメン』」
久々津 操乃「『そうやって　すぐ謝るのが 優萌花の悪いクセ』」
歩羽 優萌花「『ゴメン』」
久々津 操乃「『また･･･ 優萌花は　悪くないよ 私が悪い　ゴメンね』」
歩羽 優萌花「『こちらこそ･･･ 気にしないで　じゃあ　また』」
　　袖をまくる優萌花
　　そこには　リストカットの痕が･･･
歩羽 優萌花「どうせ私なんか　相手されないよね お似合いだよ操乃　美男美女だもの･･･」

〇女の子の一人部屋
久々津 操乃（流我　ちょっと変わったかも･･･ 本当に　優しくなったのなら･･･ 優萌花も　気に入ってるみたいだし）
久々津 操乃「２人を応援しようかな!?」

〇遊園地
鳥月 流我　「なんだよ　急に呼び出して」
久々津 操乃「紹介したい子がいるの」
歩羽 優萌花「先日は　ごちそうさまでしたあ 優萌花ですう･･･」
　　いきなり優萌花に　顎クイする流我
歩羽 優萌花「え！・・・・・・」
鳥月 流我　「おまえ　俺のメイドになるか？」
歩羽 優萌花「うう・・・・・・」
久々津 操乃「ちょと！　なんてこと言うの！」
　　その時　流我に雷のような衝撃が走った
縁士郎「おじゃましま～す」
鳥月 流我　「ボ　僕を　しもべにしてください！」
歩羽 優萌花「ええ??　は　はあ・・・」
久々津 操乃「流我　あたま大丈夫？ 支離滅裂だよ？」
鳥月 流我　「と　とにかく　行きましょう･･･」
　　その時　愛結は迷っていた
愛結「女の子ふたり･･･ どっちに取り憑けば　いいにゃん？」
歩羽 優萌花「わ　私　帰ります！」
久々津 操乃「なんで？　もう遊園地代払ったでしょ？」
歩羽 優萌花「２人とも赤でお揃い　すごい似合ってる！ 邪魔しちゃ　ダメよね･･･」
歩羽 優萌花「帰る!!」
久々津 操乃「たまたまよ　優萌花！　優萌花！」
愛結「あらら　帰っちゃった･･･ 仕方ない　この子でいいにゃん 元カノみたいだしね」
　　操乃にも雷の衝撃が･･･
久々津 操乃「だ～いすき！　まってたにゃん～」
鳥月 流我　「愛してるよ～　愛結!!」
久々津 操乃「にゃんにゃん!!」
　　２人は憑依されて
　　ラブラブモード～❤️❤️
　　だが　その時　優萌花が引き返す！
歩羽 優萌花「せっかく　誘ってくれたのに 逃げるなんて　ダメだ　わたし！」
　　果たして
　　霊に取り憑かれた　２人の運命は？
　　そして
　　優萌花を巡る　三角関係は？
　　運命の次号を　まってね!!!