サンビタリア症候群

香久乃このみ

第五話 〇ンコ(脚本)

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〇ビジネス街
  ──あらすじ──
  社内で冷遇されるようになった大和。
  原因が陽花にあると逆恨みする。

〇警察署の資料室
紅林信吾(しんご)(ハルちゃん・・・!)
桜川大和(やまと)「抵抗やめろよ。 服、裂けたら嫌だろ?」
桜川大和(やまと)「なぁ、俺の彼女に戻れよ。 そうしたら、こんな乱暴な真似・・・」
楠原陽花(はるか)「・・・このっ!」
桜川大和(やまと)「痛っ」
楠原陽花(はるか)「いい加減、その不愉快なもの 擦りつけるのやめて!」
桜川大和(やまと)「!?」
楠原陽花(はるか)「あなたが絶大な信頼を寄せている、 足の間のゴチゴチのご子息のこと 言ってんの!」
楠原陽花(はるか)「それでどうやってよりを戻せると? 魔法のステッキか何かのつもり!?」
楠原陽花(はるか)「私にとって、 好きでもない男のチ〇コなんて ウ〇コと変わりないんだけど!」
桜川大和(やまと)「な・・・」
楠原陽花(はるか)「ただ汚らしいだけ!」
楠原陽花(はるか)「ウ〇コを擦り付けられて喜ぶ人間が どこにいるのよ!」
桜川大和(やまと)「陽花・・・! いくらなんでもひどすぎ・・・」
紅林信吾(しんご)「ぶはっ! あはははは!!」
桜川大和(やまと)「!?」
楠原陽花(はるか)「シン・・・、紅林くん・・・」
紅林信吾(しんご)「いや、失敬」
紅林信吾(しんご)「とても美女の口から飛び出す単語とは 思えなくて」
紅林信吾(しんご)「ぶふっ、くくくっ!」
桜川大和(やまと)「くっ」
紅林信吾(しんご)「あ、桜川さん、 窓からワイシャツはみ出してますよ」
紅林信吾(しんご)「落ち着いてしまってください」
桜川大和(やまと)「~~~っ!」
紅林信吾(しんご)「それから」
紅林信吾(しんご)「今回のこと記録させていただきました」
紅林信吾(しんご)「何かあった時はしかるべき場所へ 証拠として提出しますね」
紅林信吾(しんご)「二度とバカな真似はしない方がいいですよ」
桜川大和(やまと)「くそっ」
楠原陽花(はるか)「・・・・・・」
紅林信吾(しんご)「大丈夫?」
楠原陽花(はるか)「えぇ、おかげさまで」
紅林信吾(しんご)「・・・・・・」
  ぎゅっ
楠原陽花(はるか)(え・・・)
紅林信吾(しんご)「じゃあ、僕はこれで」
紅林信吾(しんご)「あぁ、ちゃんと服は整えて出てきてね」
紅林信吾(しんご)「君は服の乱れなんて 恥ずかしくないかもしれないけれど」
紅林信吾(しんご)「僕はその姿を他の人に見せたくないから」
楠原陽花(はるか)(抱きしめられた・・・)
楠原陽花(はるか)(嫌な感じはしなかった・・・)
楠原陽花(はるか)(すごく、大事にされた気がした・・・)
楠原陽花(はるか)「待って」
紅林信吾(しんご)「何?」
楠原陽花(はるか)「撮ったのは動画? 写真?」
紅林信吾(しんご)「え? あぁ、動画だけど。 ・・・消してほしい?」
楠原陽花(はるか)「ううん、 私のスマホにそのデータくれない?」
楠原陽花(はるか)「いざという時に、私も証拠として使うから」
紅林信吾(しんご)「さすが」
紅林信吾(しんご)「はい、送信」
楠原陽花(はるか)「ありがとう。うん、届いた」
楠原陽花(はるか)「・・・はぁ」
紅林信吾(しんご)「・・・・・・」
紅林信吾(しんご)「ぶふっ!」
楠原陽花(はるか)「! 何?」
紅林信吾(しんご)「いや、くくっ・・・、 ウ〇コとかチ〇コとか・・・!」
紅林信吾(しんご)「小学生の時ですら 言わなかったのに・・・!」
楠原陽花(はるか)「思ったこと正直に言っただけよ」
楠原陽花(はるか)「嬉しそうにウ〇コ擦りつけられたら、 男だってキレるでしょ?」
紅林信吾(しんご)「確かにね」
紅林信吾(しんご)「・・・楠原さん」
楠原陽花(はるか)「ん?」
紅林信吾(しんご)「あの男は今日、 更に君への恨みを募らせた」
紅林信吾(しんご)「今後も気を付けた方がいい」
楠原陽花(はるか)「・・・・・・」
楠原陽花(はるか)「あなたと同じように?」
紅林信吾(しんご)「・・・・・・」
紅林信吾(しんご)「そうだね」

〇空

〇空

〇ビジネス街

〇オフィスのフロア
木田部長「紅林君。 君の案、先方が気に入ってね」
紅林信吾(しんご)「ありがとうございます」
木田部長「それで、あと2、3案 この路線で出してもらえる?」
紅林信吾(しんご)「期限はいつまででしょう」
木田部長「明日の午後まで。やれるかい?」
紅林信吾(しんご)「わかりました」
社員「紅林さん、かっこいい・・・」
社員「この部署に入って間もないのに、 めきめきと頭角を現わしてるよね」
田所胡蝶(こちょう)「紅林さぁん!」
社員「お、胡蝶が行った」
紅林信吾(しんご)「なんでしょう、田所さん」
田所胡蝶(こちょう)「一緒にランチいかがですかぁ? お勧めのおいしいお店があるんですぅ」
紅林信吾(しんご)「悪いけれど、昼は用事があってね」
田所胡蝶(こちょう)「ぷぅ! またですかぁ? いつも同じ返事じゃないですかぁ」
紅林信吾(しんご)「はは、ごめん」
楠原陽花(はるか)(ふぅん・・・)

〇学校の体育館

〇オフィスのフロア
楠原陽花(はるか)(ずいぶん印象変わったよね、 シンちゃん・・・)

〇黒

〇警察署の食堂
楠原陽花(はるか)(おっ、今日の日替わり定食の副菜は 牛ごぼうだ♪)
楠原陽花(はるか)「いただきます」
社員「楠原さん! 今週の金曜の夜、空いてますか?」
楠原陽花(はるか)「特に用事はないけど、なに?」
社員「合コンに参加してもらえません?」
楠原陽花(はるか)「あー、ごめんね。 今はそんな気分になれなくて」
社員「そこをなんとか、お願いします!」
社員「セケルさんが、 ぜひ楠原さんを呼んでくれって」
社員「美人広報で有名な楠原さんを、 一目見たいんですって!」
楠原陽花(はるか)「あなたたち、それでいいの?」
社員「はい、 きっかけさえ作っていただければ!」
楠原陽花(はるか)「・・・そう」
楠原陽花(はるか)(セケルはウチと取引のある会社。 あまり邪険にもできないわね)
楠原陽花(はるか)「じゃ、一肌脱ぎましょうか」
社員「やったぁ! 楠原さん、ありがとうございます!」
楠原陽花(はるか)「・・・ふぅ」
???「また新たな犠牲者を生む気?」
楠原陽花(はるか)「紅林君」
紅林信吾(しんご)「隣、失礼」
楠原陽花(はるか)「犠牲者って。 まるで私を犯罪者扱いね」
紅林信吾(しんご)「はは」
楠原陽花(はるか)「昼は用事があるんじゃなかったの?」
紅林信吾(しんご)「聞いてたんだ。 あの子を断るための方便だよ」

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コメント

  • そうだ!タイトルが気になってたんですよ!
    セリフも衝撃的でした!😆
    あ~続きもすぐに読みたいけど、ちゃんと読みたいので後日読みに来ますね✨
    もっと早い時間に読み始めればよかった…

  • タイトル~~~っ!w
    しかし陽花の啖呵は、そのとおり!!と言わざるを得ないです。スッキリしましたが、これはやっぱり恨まれて何かされるフラグ…😨
    シンちゃんは、自分でも複雑な想いにどうしたらいいか戸惑っているんでしょうか。どうなるの~~。

  • エピソードタイトルが……ww
    今回は陽花さんの啖呵が見事すぎますね!あの状況でのあのセリフ、最高です!そしてシンちゃんが、陽花さんの観察者的ポジションから恋愛のプレイヤーにシフトしてきてますね。それを自ら戸惑いを抱くシンちゃん。。。

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