〇地球
あたし「世界に女が･･････」
あたし「あたし独りだけぇ〜っ!?」

〇謎の施設の中枢
あたし「ど、どゆこと？」
１４１０６「ご説明しましょう」
あたし「てゆーか、あんた誰？」
あたし「ここは何処？」
１４１０６「順を追って説明します」
１４１０６「先ず、私は貴女の主治医です」
１４１０６「そして此処は貴女がいた時代より、百年後の世界です」
あたし「ひゃ、ひゃくねん？」
１４１０６「貴女は不治の病に罹り、未来に希望を託してコールドスリープに入った」
１４１０６「･･････覚えてらっしゃらない？」
あたし「･･････」
あたし「･･････わからない」
あたし「ってゆーか自分の名前さえ思い出せない」
１４１０６「ふむ。コールドスリープの影響でしょうか」
１４１０６「まあ時間が経てば戻るかも知れません」
あたし「それで、え〜と？」
１４１０６「現在の医療技術で貴女の病は完治しました」
あたし「おお！　流石未来！」
１４１０６「しかし何時の時代になっても、科学は万能ではありません」
１４１０６「この時代でも治せない奇病があるのです」
あたし「きびょー？」
１４１０６「女性だけを死に至らしめるウイルス」
１４１０６「通称『オンナコロシ』」
あたし「そのまんまじゃねぇか」
１４１０６「兎に角、そのウイルスによって、貴女以外の女性は全滅してしまったのです」
あたし「人類滅亡の危機じゃん」
１４１０６「ええ。ですから貴女には･･････」
１４１０６「この中から好みの男を選んで頂き、子供を作って頂きたいのです！」
あたし「・・・・・・」

〇地球
あたし「えええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!」

〇殺風景な部屋
あたし（って、言われたものの･･････）
あたし（どーすりゃいいんだよ･･････）
あたし（まー、黙ってても食事は出てくるし･･････）
あたし「服もオーダーすれば･･････」
あたし「快適♪」
あたし「このまま引きこもってゲームでもしていたいなぁ･･････」
あたし「いや、折角だしイケメンと戯れるのも･･････」
「あの、早速で申し訳ないのですが･･････」
あたし「あー、はいはい･･････」
あたし（流石にジャージじゃヤベェな･･････）

〇近未来の手術室
あたし「き、来ました〜」
１４１０６「ありがとうございます」
１４１０６「本題の前に、貴女の呼び方を決めたいと思います」
あたし「呼び方？　名前？」
１４１０６「はい。我々も話す時に困るものですから」
あたし「成程確かに」
１４１０６「で？　何とお呼びすれば？」
あたし「う〜ん･･････」
あたし（名前なんて覚えてないしなぁ･･････）
イヴ「んじゃ『イヴ』で」
１４１０６「イヴ様ですね。素敵なお名前です」
イヴ（うほ❤　イケオジスマイル！）
イヴ（こいつぁ堪んねぇぜ！）
１４１０６「で、本題なのですが、」
１４１０６「この中からお好きな相手をお選び下さい」
イヴ「いや、いきなりそんな事言われても･･････」
１４１０６「余り深く考えなくても大丈夫ですよ」
１４１０６「こちらも万全の体制をとっております」
１４１０６「貴女様を不快に思わせる事はありません」
イヴ「う、う〜ん･･････」
イヴ（でも好きでもない男に乗られるとかなぁ･･････）
１４１０６「こう考えては如何でしょう」
１４１０６「基本的に相手とは一夜限りです」
１４１０６「まあ貴女が望めば、その限りではありませんが」
１４１０６「レストランで食事でも選ぶ様に、決めて頂ければよろしいかと」
イヴ（食事て･･････）
イヴ「まあ、それなら･･････」

〇ラブホテルの部屋
イヴ（って流されるまま来たけど･･････）
イヴ（わかりやすいシチュだな！）
「失礼します」
１１０１０５「今宵、お相手を務めさせてさせて頂く『110105』です」
イヴ「110･･････　え？　何？　名前？」
１１０１０５「個を識別するナンバーです」
１１０１０５「余りお気になさらず」
イヴ（いや、めっちゃ気になる）
１１０１０５「では早速失礼します！」
イヴ「え？　もう？　いきなり!?」
１１０１０５「!?　何か不手際がありましたでしょうか？」