まさかのダーク襲来!私たちは負けない!(脚本)
〇魔王城の部屋
クライ「惨敗なんぞしやがって!」
「申し訳ございません!」
ダーク「じゃあ俺が行くか!」
クライ「健闘を祈るぞ」
〇事務所
教育実習生「一連の流れ、うまく掴めたような気もします」
榎木麻衣「この調子でうまく進めていってくださいね」
教育実習生は職員室を出ていった。
森月正彦「そういえば、麻衣さんはここの学校の卒業生だったから、ここを希望したんですよね?」
榎木麻衣「そうですね。私が教師を志すきっかけは、小学校一年生の時でしたね」
森月正彦「なるほど」
〇教室
麻衣先生の小学校時代のこと。
教諭「えー、みなさん、私達はお互いに助け合うことで成長していきます」
榎木麻衣(小学生時代)「なるほど」
生徒「誰かのために常に訳隔たりなく関わるのって、大事ですね」
教諭「そうです。絶対に仲間はずれはいけませんよ」
「解りました」
教諭「そうですね」
榎木麻衣(小学生時代)(私も、羽田先生みたいな人になりたいな)
〇事務所
榎木麻衣「そして、ここの学校の教諭になった訳です」
森月正彦「それで、僕がサポートしたという訳ですね」
諸星俊也「そういえばそうでしたよね。二人の仲睦まじさは学校でも有名になって、生徒たちもからかってましたし」
森月正彦「その話はやめてくださいよ。恥ずかしいですよ」
榎木麻衣「そうですね」
細川久美子「全校朝礼でみんなの前で発表したの、今でも覚えてますよ」
職員室内は大笑いに包まれた。
〇グラウンドの水飲み場
数日後。全校朝礼が行われた。
代々木宏「みなさん、おはようございます」
おはようございます!
代々木宏「今月下旬に展覧会が開かれますが、その展覧会に飾る絵画を作るため、写生大会を開こうかと思います」
三木麻衣子「写生大会は来週金曜の午後に行います」
細川久美子「全学年での行事ですので、上級生はきちんと下級生の見本になるように行動してくださいね」
諸星俊也「下級生は上級生の言うことを聞きましょうね」
小山田莉嘉「まことちゃん、楽しみだね」
三村まこと「そうだね!」
北山美咲「私も!」
春野桃子「写生大会で描いた絵、展覧会で発表になるから、最高の1枚を描きたいわね」
大久保樹「そうだな、桃子!」
和久井絵里「2学期はいろんな行事が多いので、充実した毎日を過ごしましょうね」
代々木宏「以上で、全校朝礼を終了します」
〇教室の外
休み時間になった。
春野桃子「写生大会、楽しみね」
夏木藍衣「私は描く絵は決まってるけど、描く場所によっても変わってくるわね」
秋月萌黄「そうね」
冬元茜音「私も北海道の学校にいた頃は、写生大会といった行事をやってたわ。今でも覚えてるわ」
夏木藍衣「あら?あの子、落ち込んでるわね」
大久保樹「本当だ。どうしたんだろう?」
夏木藍衣「ねぇ、どうしたの?」
黒田彩子「あのね、私のパパとママが喧嘩してるの・・・」
泣いていたのは、小学校4年生の黒田彩子だった。
藍衣と同じ部活の子だ。
夏木藍衣「経緯を教えて」
〇一人部屋
黒田彩子(またママとパパが喧嘩してる・・・!!)
彩子の父親「そもそもお前は彩子のことをちっとも理解してないじゃないか!」
彩子の母親「あなたなんて、私たちそっちのけで仕事してるじゃないの! 私たちと仕事、どっちが大事なのよ!」
黒田彩子(もう死にたいよ・・・!!)
〇教室の外
黒田彩子「と言う訳なの」
冬元茜音「辛いわね・・・ その気持ち、わかるわ」
秋月萌黄「私もよ・・・」
夏木藍衣「先生に話したの?」
黒田彩子「一応・・・」
大久保樹「ひどいよな。夫婦喧嘩は子供を巻き込むって言うし」
春野桃子「そうよね」
山下俊樹「なんとか、仲直りしてほしいよね」
江口充「元気出してね。寂しくなったら、僕らや先生に言うんだよ」
黒田彩子「ありがとう」
春野桃子「そろそろ3時間目が始まるわね」
江口充「行こう!」
黒田彩子「じゃあね!」
〇おしゃれな住宅街
放課後。家にいったん戻り、また集まった面々。
春野桃子「ねえ、黒田彩子ちゃん、言ってたでしょう、両親が喧嘩してるって」
大久保樹「俺らで何とかしたいよな」
夏木藍衣「そうね」
秋月萌黄「一度、あの子のうちに行ってみる?」
冬元茜音「だからって、下手に動いたら逆効果よ」
三村泰「何とかできないかな?」
三村まこと「私も、同じ学年で、彩子ちゃんとは隣のクラスだし、力になりたいな」
春野桃子「何とかできないかな?」
〇住宅街の公園
ここは、住宅街の中の公園の一角。
黒田彩子(お家に帰りたくない! パパとママの喧嘩、いや!)
ダーク「それにしても、公園というものは、楽しい時間そのものが生まれる。そういう場所こそ俺の出番!」
ダークはこういうと、指を鳴らし、こう叫んだ!
ダーク「さあ出て来い、ディザスター!」
ディザスター「ディザスター!!!」
ダーク「今日はあいつがターゲットだ!」
黒田彩子「イヤーッ!!!」
ダーク「この楽しい時間を恐怖と悲しみの時間にしちまえ!」
公園内は、パニックに陥った!
〇おしゃれな住宅街
春野桃子「ミラクルマジカルウォッチが光ってるわ!」
夏木藍衣「確かめましょう!」
ミラクルマジカルウォッチをチェックする面々。
秋月萌黄「ディザスターが出たわ!」
冬元茜音「場所はこの近くの公園みたいよ!急ぎましょう!」
春野桃子「樹君、悪いけど、この後落ち合おうよ!」
大久保樹「桃子、これから何やるんだよ?」
冬元茜音「とにかく、話は後でするわね!」
大久保樹「わかった!俺らは先に行ってるから!」
大久保樹(負けるなよ、桃子!)
樹たちは、先に行くことにした。
〇住宅街の公園
ディザスター「ディザスター!!!」
ダーク「この勢いで恐怖と悲しみの世界を作るのだ!」
大暴れするディザスター。
「待ちなさい!」
ダーク「なんだ!?」
春野桃子「やっぱりあなただったのね!」
ダーク「ああ!俺の名はダーク。今日こそお前らの最期だ!」
夏木藍衣「もしかして、あのディザスターって.....」
ダーク「あのガキに憑りついてるんだ!俺に勝てると思うなよ!」
秋月萌黄「許せないわ!大切な友達をこんな酷い目に遭わせるなんて! 今すぐ元に戻してよ!」
ダーク「誰がお前らの指図なんか受けるかよ!」
冬元茜音「あなたの思い通りにはさせないわ!」
春野桃子「みんな、変身よ!」
「オッケー!」
〇カラフル
春野桃子「ミラクルマジカルチェーンジ!」
「ミラクルマジカルチェーンジ!」
チアフルスマイル「チアフルスマイル、可愛く登場!」
チアフルシック「チアフルシック、可憐に登場!」
チアフルポップ「チアフルポップ、元気に登場!」
チアフルエレガント「チアフルエレガント、美しく登場!」
「私達、ミラクルマジカルガール!」
チアフルスマイル「みんなの笑顔と幸せ、守ってみせる!」
〇住宅街の公園
ダーク「やっちまいな!」
ディザスター「ディザスター!!」
チアフルスマイル「行くよ、みんな!」
「オッケー!」
メンバーは果敢に立ち向かった。
チアフルスマイル「チアフルスマイルハート!」
チアフルシック「チアフルシックハート!」
チアフルポップ「チアフルポップハート!」
チアフルエレガント「チアフルエレガントハート!」
ダーク「馬鹿な!こんなパワーがあったとは!」
ダーク「ええい、何をボヤボヤしてるんだ!ディザスター、やっつけろ!」
ディザスター「ディザスター!!」
チアフルスマイル「みんな、トドメを刺すわよ!」
「オッケー!」
〇カラフル
チアフルスマイル「チアフルスマイルハート!」
チアフルシック「チアフルシックハート!」
チアフルポップ「チアフルポップハート!」
チアフルエレガント「チアフルエレガントハート!」
チアフルスマイル「ミラクルマジカルブレスレットよ、私たちに力を!」
「ミラクルマジカルブレスレットよ、私たちに力を!」
4人の描いたハートが大きくなり、クローバーの形になった。
チアフルスマイル「行くよ!ミラクルマジカルクローバーアターック!」
「ミラクルマジカルクローバーアターック!」
ディザスター「ミンナハッピー・・・」
「みんな明るく、」
チアフルスマイル「笑顔♪」
〇住宅街の公園
ダーク「貴様ら、次はうまく行くと思うなよ!」
夏木藍衣「彩子ちゃん!目を覚まして!」
黒田彩子「一体、どうしちゃったのかしら?」
夏木藍衣「あなたは悪夢を見てたのよ! なんでここにいたの?」
黒田彩子「家に帰りたくないからよ・・・」
秋月萌黄「確かに、家に帰ったら苦しい思いをしちゃうのは事実よね・・・」
冬元茜音「でも、一人で悩まないで! 自分の口からビシッと言うのも大切なのよ!」
春野桃子「私たちが力になるわ!」
黒田彩子「ありがとう!」
〇開けた交差点
春野桃子「ごめんね、樹くん。遅くなっちゃって」
大久保樹「桃子、無事でよかったよ!」
春野桃子「樹くんってば、抱きつかないでよー!私まで泣いちゃうじゃない!」
大久保樹「俺、心配したんだよ! 無事でよかったぜ!」
夏木藍衣「あらあら」
秋月萌黄「すっかりお似合いみたいね」
冬元茜音「そうね」
三村まこと「彩子ちゃん、来てくれたのね」
三村泰「悩んでるなら、相談に乗るさ」
黒田彩子「私ね、お父さんとお母さんに掛け合おうかと思うの!」
三村泰「そうか。じゃあ僕らも手伝うよ!」
三村まこと「じゃあ、今度の週末に彩子ちゃんのお家に行くね!」
黒田彩子「うん!」
〇一軒家
土曜日。
冬元茜音「いよいよね」
秋月萌黄「作戦開始ね!」
夏木藍衣「うまく行くように祈りましょう」
春野桃子「そうね」
黒田彩子「いらっしゃい」
大久保樹「入るぜ!」
早速、桃子たちの作戦がスタート。
〇シックなリビング
彩子の父親「一体なんだよ、彩子」
彩子の母親「あっちに行ってよ!」
黒田彩子「もう、私を巻き込むようなことはしないで!昔のパパとママに戻ってよ!」
三村まこと「彩子ちゃんはおじさんとおばさんのいないところで笑顔を作ってたのよ!」
三村泰「悲しんでる彩子の身になれよ!」
大久保樹「もしそいつが自殺なんぞしたら、どう責任取るんだよ! おじさんとおばさんのかけがえのない子どもだろ!」
平井博也「そうだよ!僕ら子供の身になってくれ!」
「お願いだから、頭を冷やして!」
春野桃子「これでも彩子ちゃんの笑顔を奪う気なの?」
黒田彩子「目を覚ましてよ!」
彩子の父親「そうか、俺ら、彩子の気持ちを蔑ろにしてたな・・・」
彩子の母親「もう喧嘩は辞めるわ。間違ってたの、私」
彩子の父親「俺もだよ。彩子を巻き込んだ責任はちゃんと取るさ」
彩子の母親「あなた・・・」
彩子の父親「だから、今度家族でどこかに行くか!」
黒田彩子「やったぁ!ありがとう!パパ、ママ、大好きだよ!」
彩子の父親「抱きつくなよ、おい!」
彩子の母親「もう、彩子ったら!」
春野桃子「良かったね!」
大久保樹「そうだな!」
春野桃子(私、パパとママのこと、これからも大事にするわ!)