playgame(Ⅱ)(脚本)
〇狭い裏通り
愛「あー!マリだーっ!」
塚越「君ら、シスターマリアとお友達?」
美咲「ど、同級生です。高校の」
愛「中学もでーす♪」
拓也(おい、余計な事言うな)
マリア「・・・」
美咲「じゃ、じゃあね」
愛「ばいばいきーん」
マリア「・・・」
塚越「ふむ・・・」
塚越「大人になるとあれだ、なかなか友達ってのは作りにくくなるもんだが」
塚越「ああいう連中は切った方がいい」
マリア「ただの同じ学校の子と、その彼氏です」
塚越「で、君も同級生?老けてるね~」
マリア「全然違います。ほぼほぼ赤の他人です」
塚越「ほぼほぼ、ねえ・・・」
マリア「殴られ屋・・・って?」
武藤「はい。こっちでも開業させて頂きました。宜しくお願いします」
マリア「いつからこんな仕事・・・」
武藤「一年くらい前からかな」
マリア「いくら無痛症だからってバカじゃないの?」
塚越「無痛症?」
塚越「何だ?無痛症って?」
マリア「どうでもいい事です」
マリア「行きましょう」
塚越「・・・?」
武藤「お金もらって、運が良ければ死ねるから」
マリア「・・・」
武藤「俺みたいな人間、早く死んだ方がいいし」
マリア「・・・」
塚越「お、おいマリア・・・」
武藤「はい?」
武藤「ご利用ですか?」
マリア「あんた、どこから来たの?」
武藤「東京です・・・その前は・・・」
マリア「逃げてんじゃないわよ」
武藤「え?」
マリア「痛くないからって逃げてんじゃないわよ!」
塚越「・・・!」
塚越「・・・お前」
マリア「逃げたくたって、逃げられない人間もいるのよ・・・」
塚越「・・・」
塚越「・・・クククッ」
武藤「・・・」
武藤「・・・やっぱりだ」
マリア「は?」
武藤「もう一回お願いします!お金はいいんで!」
マリア「い、嫌よ!何なの?マゾなの?」
マリア「ファンだからって何でもしたげると思ったら大間違いなのよ!ド変態!」
武藤「痺れるんです。あなたが叩いた時だけ」
マリア「え?」
武藤「理由はよく分からないけど、マリアさんが叩いてくれた時だけジーンと・・・」
マリア「それで・・・私をつけてたの?」
武藤「はい」
マリア「花は?」
武藤「頼み事があるんならプレゼントくらい持ってけと毒取先生が」
マリア「・・・ファンじゃないの?」
武藤「はい。勿論」
マリア「勿論は余計よ」
マリア「それはそれでちょっと凹むじゃない」
武藤「すみません。気がきかなくて」
マリア「・・・ぷっ」
マリア「あはははは!あはははは!」
塚越「・・・」
塚越「マリア・・・」
マリア「行きましょうか」
マリア「・・・?」
塚越「君・・・マンガみたいだね」
武藤「マンガ?」
塚越「無痛症って。マジ?」
塚越「・・・千円均一ねえ」
マリア「し、支配人!」
塚越「ジョーだ。何度も言わせるな」
マリア「・・・」
塚越「100発分ってところかな」
武藤「そ、そんなに?」
塚越「おいおい、君が払うんだよ」
塚越「ショバ代って知ってる?」
マリア「わ、私が立て替えます」
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