化ケ城‐BAKEJIRO‐

ヤミヲミルメ

エピソード26 悲劇の塔の前で(脚本)

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〇洋館のバルコニー
  ぼくらが中に入ったことに気づいたのか
  お城が動きを止めた

〇洋館の廊下
  ぼくらを追いかけてアルミュール王国を
  西へ東へ走り回ったお城の中は
  前に来たときよりも悲惨になって

〇謁見の間
  ある部屋では立派な身なりの大人たちが
  腕や脚を失ってうめき続け

〇宿舎の部屋
  別の部屋ではメイドが首を吊っていた

〇要塞の廊下
  中庭から剣の音がする
  行ってみよう

〇城の回廊
デジール第二王子「王家が英雄アルミュールの 血を引いていないだと!?」
バースレッテ王妃「ぬう・・・人の要素が残っておっては 剣には勝てぬか・・・」
ニュイ「王妃さま!」
デジール第二王子「何だオマエらは!?」
デジール第二王子「・・・今の話・・・聞いてたのか?」

〇城の回廊
  デジール王子の剣が
  ロワンの胴体をつらぬき
  そのまま城の柱に縫い止めた
  デジール王子の両手が
  ぼくの首を絞め上げる
デジール第二王子「オマエ! 覚えているぞ! オマエもオレを覚えているよな!?」
デジール第二王子「あの夜・・・・・・城が動き出した夜!! オマエ、見たよな!?」
デジール第二王子「オレが城からクリスタルを 持ち出すところを見たよな!?」
デジール第二王子「オレのせいなのか!? 城が動いたのは」
デジール第二王子「オレがクリスタルを 持ち出したせいなのか!?」
デジール第二王子「オレが・・・オレが何であんなことを しなくちゃならなかったのか・・・!!」
デジール第二王子「知られるわけにはいかない!! それだけは!!」
デジール第二王子「それだけは 知られるわけにいかないッ!!」

〇城の回廊
若い女性の声「デジール・・・?」
グルナ「デジール! あなた、なんてことを!」
デジール第二王子「グ・・・グルナ! ち、違うんだ! これは・・・オレは・・・」
デジール第二王子「うわあああああああっ!」
グルナ「ニュイ! 大丈夫? どうしてこんなところに?」
ニュイ「グルナ・・・姉さん・・・」
ロワン「やっと剣が抜けた」
ニュイ「ロワン、大丈夫?」
ロワン「ちょっと痛かったけど どうってことないよ」
ロワン「その人はニュイの知り合い?」
ニュイ「ロワニアの町長の妹だよ」
ニュイ「ぼくが今の家に引き取られる前に お世話になってたの」
グルナ「あなたが何者なのか、今は問いません それよりも・・・」
グルナ「デジールが言っていた 城が動いた理由・・・」
グルナ「デジールを追いかけましょう」

〇武骨な扉
グルナ「デジールがこの塔の中に 逃げ込むのが見えました」
グルナ「ここは・・・デジールの兄の シャグラン王子が亡くなった場所・・・」
グルナ「お城が動き出す前・・・」
グルナ「こんな惨劇が起きるなんて 誰も夢にも思わなかったころ・・・」
グルナ「わたくしとの結婚式まで あと数日というときに」
グルナ「シャグラン王太子殿下は この塔から落ちて・・・」
ロワン「扉が開かない」
ニュイ「鍵がかかってるの?」
ロワン「いや・・・これは・・・」
ロワン「闇の魔法で空間が ゆがめられているんだ!」

〇らせん階段
ロワン「塔の中にダークドヴェルグがいる!!」

次のエピソード:エピソード27 悲劇の塔の中で

コメント

  • ロワンやられたかと思った…

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