化ケ城‐BAKEJIRO‐

ヤミヲミルメ

エピソード22 その罪は湖に沈めて(脚本)

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〇綺麗な港町
  旧王都、ロワニア

〇睡蓮の花園
  旧王城が沈む湖
ニュイ「キャスクさんの杖を使って・・・」
ニュイ「変身! 半魚人!」
ニュイ「さあ! 水没のお城の探検だ!」

〇戦場

〇荒廃した教会

〇城の廊下

〇豪華な王宮
ニュイ「あやしげな地下室だけど ただの行き止まり・・・」
ロワン「いや、何かある!」
ロワン「これは・・・隠し扉?」
ロワン「ゆがんていて開かない」

〇牢屋の扉
  隙間から覗いてみる
  中は土砂と瓦礫で埋まっている
  瓦礫の奥で何かが光った!

〇豪華な王宮
ニュイ「指輪・・・?」
ニュイ「と、骨! 指の骨がついてる!」
ロワン「誰の指なんだろう」
ロワン「指輪はかなり高価なもののようだけど」
ニュイ「もしかしたら シャグラン王子のおばあさま・・・」
ニュイ「アムガルド王のお妃さまかも」
ニュイ「ロワニアの水没が始まったばかりのころに 湖に落ちて行方不明になったらしいよ」
ニュイ「それもあってアムガルド王は ロワニアの町を憎んで見捨てたんだとか」
高貴な女性の声「さてはて、どうだったであろうなァ」
ニュイ「誰!?」
ニュイ「今の声、誰なの!? どこにいるの!?」
高貴な女性の声「わらわが何者かなど、どうでもよい わらわは変わりゆくモノじゃ」
高貴な女性の声「それよりわらわは空腹でなァ」
高貴な女性の声「わらべよ、少しばかり わらわのために嘆いてたもれ」
ニュイ「な!? 何、この光!?」
ニュイ「キャスクさんの杖が反応して・・・!」
ロワン「ニュイ!!」

〇謁見の間
ニュイ「えええええっ!? ナニこれーーーッ!?」
ニュイ「ええと・・・この人は・・・」
ニュイ「こたびの山賊団の討伐 まことに大儀であった」
ニュイ「これで民も安心して暮らせるであろう」
ニュイ「・・・って言わなくちゃ いけない気がするの、何でだろう?」
兵士「ありがたきお言葉、光栄つかまつります!」
ニュイ(ぼく、もしかして 昔の王妃さまになっちゃってるの?)
アムガルド王「フンッ」
アムガルド王「我が妻よ。そなたは」
アムガルド王「私にこれといった武勲がないからと 蔑んでおるな」
アムガルド王「しかし私は偉大な英雄王の子孫! 我が先祖の武勲を聞かせてやろう!」
アムガルド王「我が先祖の武勲を・・・ もっと・・・もっと!!」
ニュイ「何の話?」

〇城の廊下
アムガルド王「この城のどこかに我が祖先 建国の英雄王アルミュールが」
アムガルド王「闇の王との戦いで使った武具が 隠されている!」
アムガルド王「英雄王の武具をまとった私の姿を見せれば 王妃は私に惚れ直すはずだ!」
高貴な女性の声「愚かな人・・・わらわは兵士の武勇伝に 耳を奪われたというだけで」
高貴な女性の声「兵士に心を奪われたわけでは ないというのに・・・」

〇豪華な王宮
アムガルド王「ついに見つけたぞ!」
アムガルド王「この地下室のさらに先に 英雄王の隠し部屋がある!」
アムガルド王「王妃を驚かすために まずは一人でこっそり確認しよう」
ニュイ「えーっと・・・」
高貴な女性の声「この日、わらわは夫の様子を不審に思い 密かにあとをつけておったのじゃ」
ニュイ「はいぃ! ぼくもあとをつけますぅっ!」

〇牢屋の扉
高貴な女性の声「しかしそこにあったのは 王の祖先が英雄アルミュールではなく」
高貴な女性の声「ただのお供のキャスクだったことの 証拠の数々だったのじゃ」

〇古書店
アムガルド王「何ということだ!」
アムガルド王「誰にも知られてはならぬ! この地下室は封印せねばならん!」
ニュイ「ああ! ぼくが・・・ じゃなくて王妃さまがだけど・・・」
ニュイ「隠し部屋の中にいるのに気づかないで 外から鍵をかけられちゃった・・・」
高貴な女性の声「そしてそのまま何日も過ぎた」
ニュイ「うわぁ・・・」

〇モヤモヤ
アムガルド王「王妃があの部屋にいるわけがない いるわけがない、いるわけがない」
アムガルド王「あれを見られているわけがない」
高貴な女性の声「開けて開けて開けて開けて開けて開けて開けて開けて」

〇古書店
高貴な女性の声「我が夫はわらわを助けに来てはくれず」
高貴な女性の声「わらわは自力での脱出を試みた」
高貴な女性の声「この地下室には、キャスクが 闇の王との戦いで使った」
高貴な女性の声「魔道書が残されておった」
高貴な女性の声「しかし思いもよらぬことに」
高貴な女性の声「わらわもこのとき初めて知ったのじゃが」
高貴な女性の声「わらわには魔法の才能がありすぎた」
高貴な女性の声「わらわは扉を壊したかった だけだったのじゃが」

〇黒
高貴な女性の声「わらわの体はバラバラに吹き飛んだ」
高貴な女性の声「ロワニア城の地下室で起きた爆発は ロワニアの都全体の地底を揺るがし」
高貴な女性の声「ロワニアの地盤沈下が始まったのじゃ」

〇睡蓮の花園
ニュイ「うう~ん・・・」
ロワン「ニュイ! 気がついた? 大丈夫かい?」
ロワン「様子がおかしかったから岸に運んだんだ」
ニュイ「あ、あのね、ロワン! さっきの地下室に・・・」
ロワン「待って! 話はあとだ!」

〇睡蓮の花園
ロワン「この気配・・・ダークドヴェルグか!」

〇睡蓮の花園
高貴な女性の声「ホホホホホ」
ロワン「女の人の生首・・・!?」
ニュイ「あなたは・・・さっき逢った王妃さま!」
ロワン「何だって? それじゃダークドヴェルグじゃないのか?」
バースレッテ王妃「さてはて、どっちであろうなァ」
バースレッテ王妃「わらわがダークドヴェルグであるならば 人の苦痛を食らうはず」
バースレッテ王妃「食えるか否か 試してみるのが早かろうのう」

次のエピソード:エピソード23 湖畔の叫び

コメント

  • なんだこの可愛らしい王妃は!?

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