エピソード1(脚本)
〇炎
やるき課長「オレはたぬき銀行、やるき課長!先月の異動で「田舎支店」からこの「ちょい田舎支店」に昇進転勤してきた銀行員だ!」
やるき課長「店は総勢15人。オレのいる渉外課はオレと課長代理と係長と二十代の若手行員の4人だ。支店の業績向上の為、がんばるぞー!」
渉外・・・得意先を担当する営業係。外回り。
〇事務所
渉外課ミーティングにて
やるき課長「・・・という訳で今週もよろしく頼むよ。今週は法人融資〇〇億円、法人手数料〇〇千万円、個人預かり資産〇億円の獲得目標だ」
やるき課長「無駄な行動を見直し、推進に全力で傾注出来るよう各自頑張ってほしい。分からないことがあれば上司先輩に相談するようにね」
やるき課長「それじゃあ真面目代理から今週の動きをざっと報告してくれ」
真面目課長代理・・・37歳、入行15年目。外回り経験10年のベテラン。言われたことはキッチリこなす。法人担当だ。
真面目課長代理「法人融資は私が○億円、係長が△億円やります。ターゲット先は○社、☓社・・・となっています」
やるき課長「ありがとう。次、きつい係長」
きつい係長・・・入行8年目の30歳。冷静沈着、完璧主義。自分にも他人にも厳しい。小規模の法人と大口の個人を担当している。
きつい係長「ハイ、自分は今週〇〇製作所の融資○千万円と投信○千万円、あと能天気くんに帯同して見込客Aさんに生保○千万円売ってきます」
やるき課長「いいね。能天気のフォローもしっかり頼むよ!じゃあ最後能天気、今週どうする?」
能天気・・・入行3年目の25歳。個人担当。怖いもの知らずでチャランポラン。外回りに出て半年。まだ上司のフォローが必要だ。
能天気「ハイ、Aさんには係長に一緒に行ってもらいます。その他はリストアップした資産保有者にどんどん電話勧誘をしていきます!」
やるき課長「うん、能天気は数多くの顧客にあたって一人でも多くの自分の得意客を増やしていってくれ。何かあればすぐ相談するようにな」
やるき課長「それじゃこの計画を支店長に報告しておく。力を合わせてしっかりやっていこう!」
真面目課長代理「承知致しました」
きつい係長「分かりました」
能天気「へへへ、オッケーでーす!」
やるき課長(与えられた戦力で、とにかく早く結果を出さなければ・・・!)
この時のオレはまだ駆け出しの新任課長。とにかく結果が欲しかった。
〇応接室
支店長応接室──
やるき課長「(ドアをノック)・・・支店長、失礼します」
やるき課長「今週の推進計画のことで・・・あッ」
適当支店長「先週末小学生の娘にキャラ弁作ったんだ~ボクのスマホ見て〜。ほら、ピカチュウかわいいでしょ~!」
パートのパト子さん「すご~い!娘さん、小学2年生でしたっけ?お弁当、かわいい~」
窓口の窓子さん「すごいです!うちの旦那なんて料理なんか全くしてくれませんよ~」
適当支店長「へへへへ。ウチは家庭円満だからね~。女房も喜んでくれたんだ~」
パートのパト子さん「ステキですね。また見せて下さいね!」
窓口の窓子さん「ありがとうございました。じゃあ仕事に戻りまーす」
適当支店長「・・・失礼。あぁやるき課長か。キミはいつもキビキビしてていいね。当店の業績はキミにかかっているからね!」
やるき課長「いえいえ、そんなことはございません。今週の推進計画をお持ちしました。今週も目標必達致します!」
適当支店長「ありがとう~。信頼してるよ!・・・ところでキミも見る?ボクの作ったピカチュウ弁当」
やるき課長「ハハハ・・・、ありがとうございます。拝見させてください!」
やるき課長(この支店長、大丈夫かな・・・?)
支店長はイマイチやる気がなかった・・・。
ちょい田舎支店はどうなる?
続く・・・。
いいですね、このリアル感。みんな現実社会でよく見るタイプの登場人物ですね。特に、この支店長のような上役って、対応に頭を悩ませますよね、、、
課会がリアル過ぎやしませんか...💦もしかして業界人...?お仕事モノの小説は大好きなので、課長の活躍に期待大です🤗