乙女の弾倉と血痕

なし

すぱいのしっぱいだん(脚本)

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〇おしゃれな教室
あづま「ね、ね、デート行きたいんだ。いいでしょ?」
殿 福「デートってーと、えーとお出かけ?」
あづま「よくわかんなかった」
殿 福「生まれてこのかた好かれてないから、俺もよくわかんないぞ、欲は満載ぞ」
ナンシー「しゅたっ。そういうことならナンシーの職場を見学するのはどうデス?」
殿 福「もう住人がどこにいてもツッコむのやめよ。たしかにナンシーが普段何してるか気になるかも」
あづま「やったー! スパイ見学デートにレッツゴーだ!」

〇大企業のオフィスビル

〇研究機関の会議室
手の者「投資はお考えいただけましたでしょうか? 弊社──いや、我が国への」
殿 福「御令嬢のお父さんだ。ここ南都の本社か」
南都 陸宗「軍事国家に手を貸すなどあり得るとお思いか?」
手の者「ご、御令嬢は賛成なさっていると伺っていますが」
南都 勅使香「人員を使ってあづま様包囲網を構築するわ!」
南都 陸宗「実は、わたし様も前向きに考えていたところだ」
あづま「包囲網だって。楽しみだな〜」
殿 福「御令嬢にとことん甘いんだよな南都は。なんか危なそうだけど大丈夫かな」
ナンシー「ぶっちゃけ飽きマシタ! 妨害したい時は、こうデス!」

〇取調室
殿 福「あれで抜けちゃってよかったの?」
ナンシー「だいじょぶデス監視していることをターゲットに伝えるのもまた監視なのデス」
殿 福「いつもみたくおかしいような、意外と納得できるような・・・」
柑奈刑事「自分たちが何をしたかわかっているのかッ!!」
あづま「色々やりすぎて覚えてないけど、」
あづま「敵意を感じるから撃つぞ」
ナンシー「stopデス! この人はスパイ仲間デスよ」
柑奈刑事「もう2ヶ月もスパイやってますが危険な目に遭うのなんて初めてで死ぬかと思いました。漏らしました」
殿 福「不気味なのに頼りない、青二才」
ナンシー「そんな時はこう!」
柑奈刑事「ぶくぶくぶく」
殿 福「大丈夫ですか!? 大負傷ですか?」
あづま「花も恥じらうダメスパイだ」
殿 福「なんか違うよ」
ナンシー「報告は済んだので、次のお仕事デス!」

〇ファミリーレストランの店内
殿 福「水炊きとシチューでございます」
玄担 一茶「いくら積まれてもこの剣は戦場でしか輝かぬ」
医者「絶対に諦めないぞ、殺してでも貴様の剣術を持ち帰る!!」
殿 福(玄担じゃん! 関わらないでおこう!)
玄担 一茶「いくらうまっ、つみれうまっ、うまっ」
医者「ファミレスの味じゃない!! こうなったら殺してでもこの味を持ち帰る!!」

〇広い厨房
ナンシー「大盛況デース」
あづま「メニューが多すぎる、味が本格的すぎるってお客がカンカンだよ〜 撃っちゃダメだよね?」
ナンシー「料理で黙らせマース!」
殿 福「もしかしてファミレスに潜入して流行らせることで情報を集めるって作戦?」
ナンシー「そんな生半可な気持ちじゃないデス! ただのお気楽バイトデス!!」
殿 福「こんなに怒られたの初めてだ、ガチめでだ。 趣味なのね・・・この店ナンシーいない時大変なことになってそう」

〇温泉の湧いた渋谷
殿 福「これもバイト?」
ナンシー「情報収集デス!」
誘導員「まだ温泉には入れませんよ!」
ナンシー「ちょっと期待してマシタ」
殿 福「一体何が──」
橙台 愛未「ガンガン掘削するけど出た温泉が硫黄くっさくなる掘削機、上々かも🧡」
ナンシー「なーんだ、愛未の実験だったみたいデース 帰りマス」
殿 福「なーんだで済む場所か!?」

〇古いアパート
殿 福「くたくただあ。ナンシーも頑張ってるんだって分かったよ」
あづま「まさかちゃんと優秀だとは!」
ナンシー「ぐはっ。な、ナンシーだって、スパイ任務の完遂以外なら大抵のことはできるんデスよ??」
手の者「聞くところによると借金があるそうじゃないですか。立ち退けばたんまりですよ」
殿 今日「た、たんまり・・・」
殿 福「親父がダメな顔してる」
手の者「現管理人さんですね。ここを南都ショッキングモールにすれば裁判所代なんて簡単に払えますよ」
殿 福「この建物壊したら裁判所以上の額を請求されかねないんですよ」
手の者「連日大きめの声で言わせてもらってもいいんですが? ご近所はどう思われますかね?」
あづま「連日大きめの音で爆発しまくってるからもう手遅れなんだよね」
手の者「周辺一帯がスッと立ち退き同意したのはそれでか・・・」
ナンシー「完全にリサーチ不足デース! 南都財閥を利用してメゾン伏魔殿を潰そうという算段デスけど、イマソカリ共和国の」
ナンシー「あっ」
手の者「正体はバレていたのか、クソッ」
玄担 一茶「この者が帰らないことで色々と把握されてしまうだろうな」
殿 福「えええええ斬った!! リアル人斬りだ!」
玄担 一茶「安心しろ活人剣のみね斬りだ」
殿 福「みね打ちじゃなくてやっぱり斬ってる! 活人剣かつ人権無視!?」
あづま「イマソカリ共和国──!」
殿 福「もしかして、シリアスに変わる感じ・・・?」
殿 今日「いつもシリアスだろ!」
殿 福「俺はシリアスに嘆いてるのにお前らが遊んでるんだろ!」
あづま「銃を撃つのは、気持ちいいからね・・・」
殿 福「コラー!」

次のエピソード:しはいのしっかりかん

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