夜の彼

星野栞

夜にさまよう Ⅳ(脚本)

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〇怪しい部屋
  ある夜の彼の探索は、わたくしの住まう場所からほど近い処の森でございました
  彼はそこでそこでささやく声に出会ったと申しておりました
  ある夜は錆びついた歩道橋の上。ああそこも心当たりがございます
  
  打ち捨てられた赤い自転車も・・・
  しかし、彼が出会ったささやく声や少女の霊とは、いったい何なのでございましょう
  そしてとうとう彼は人の家にいたずらを仕掛けるようになりました
  あたかも夜をさまよう亡霊のように、眠れぬ人のいる窓をノックし、怯えているであろうその人を嘲笑う
  わたくしはそんな彼にますます惹かれていったのでございます

次のエピソード:彼の日記より Ⅴ

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